28.宮崎クライミング山行 
       平成14年9月28、29日
           三浦章、吉田英彰

28日:雌鉾岳
美しいトラバース(W−、W、W、W−、W+、X−)〜大長征〜晩秋の滝(W、X−、Y−)〜二の坊主(W、W)
 山内は風邪のため不参加、三浦、吉田の2名で27日夜に出発、途中阿蘇のキャンプ場で幕営する。出発時は結構雨が降っていたが、就寝時にはあがっていた。明日のコンディションが良いことを期待する。
 6時起床。車で移動し、9:10に取り付く。私は雌鉾は初めてで、すっきりとした大スラブを見上げ、いたく感激する。最初の3ピッチは傾斜の緩いスラブでフリクションもよくきき、快適に登る。
 4、5ピッチはトラバース。普段ならそれほど難しくないのかもしれないが、この日は昨日の雨の影響で所々濡れており、スリップしたら大きく振られるので慎重に渡る。高度感満点。
 大長征で中央バンドを渡る。幅も広く、このバンドはさっさと渡れる。
 バンドを渡りおわって少し下り、晩秋の滝ルートへ移る。すぐ横はバカデカイ滑滝が流れている。2ピッチ目のX−のスラブは細かく微妙なバランスが必要。3ピッチ目はY−であるがカンテをがっちり握って慎重に登れるので、グレードほどの難易度は感じなかった。
 最後の二の坊主は坊主頭の様な巨岩、この2ピッチはオーソドックスなクラック登りである。そして待望の頂上。11ピッチにも渡る複合ルートで頂上に立った時は嬉しかった。三浦が雌鉾の岩場の全体概要を僕に分かってもらおうとこのルートを選んでくれた。終了12:40。

春はあけぼの(5.35.55.55.10b5.45.10b5.9
 1時間かけて下降し、ちょっと一服、13:50に次のルートをスタート。このルートは昨年4月に開拓されたばかりの新ルートで、雌鉾で三浦が唯一の未登ルート。

 最初3ピッチは傾斜の緩いスラブで松の大木の横10mにつく。核心はここからである。4ピッチ目はグレードも高く、傾斜のきつい細かいスラブ登り。『うへー、こりゃたまらん、三浦さんはよくこんな所リードするなあ・・・。』とか思いながらじわじわとトカゲ登りをする。少し疲れも出てきて体が重い。
 6ピッチ目も5.10bなので手強い。傾斜が強いしホールドも乏しく恐い。A0とスリングでここは突破。最終ピッチも一部濡れているので緊張したが、二の坊主直下に着いた時は充実感で一杯だった。三浦もこれで発表されているルートは全て登ったことになり、満足そうである。16:30終了。
 途中の商店で食料、酒を調達し、明日に備えて比叡山駐車場で幕営。この夜のビールは格別だった。

29日:比叡山
比叡山T峰ニードル左岩稜・スーパー(最後の2ピッチは変則)(Y、Z、X−、X、W−、V+)
 5:40に起床、身支度を整えて出発。もう1パーティー幕営していたが、彼らも多分人気ルートであるニードルに来るだろうと思い、混まないよう早目に出発。
 7:00スタート。昨日は基本的にスラブ登りだが、今日はカンテやクラックのある多彩なルートだ。なるほど1ピッチ目から昨日と岩場の様子が違う。カンテを握って、私は所々A0で登る。三浦は、今日はリードでフレンズも多用、クラックにがっちり効いている。
 2ピッチ目はZで結構厳しい。
 いきなり出だしから小ハングになっている。A0で登ることにし、三浦が慎重にリードする。下から見上げると圧迫感があるが、ここはゆっくりいこう、と割り切ったら気持ちが楽になった。
 カンテとクラックのピッチを登ってニードルの上に立つ。とても鋭くて狭く、岩の上に馬乗りになる。ニードルの上から15mほど懸垂下降してコルから登りかえすことになる。
 T峰Aピークへの最終2ピッチは本来Y、X−のクラックを行くのだが、右側の潅木越しにもピンがあるのを発見、三浦も行った事がないので、行ってみるか、ということになる。
 古いピンが数箇所あり、所々潅木登りである。グレード的には難しくないが、変化に富んでいて、なかなか面白かった。10:15にAピーク頂上。ニッコリ握手を交わす。帰りの車道より幕営していたパーティーがニードルを登攀している姿を見ることができた。

 2日間にわたって長いルートを登ることが出来て満足している。宮崎は宇部から遠いが、充実した山行ができることを実感。今後もゲレンデで練習して、いろいろな所に挑戦したい。

(記:吉田)


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