大山西面 平成16年1月26日 M(宇部山岳会)、F(会外)

 今期一番の寒波で雪が降り続く。鳥取県西部は一週間ずっと雪の予報ばかりである。宇部市内でも積雪があり、かなりの苦戦が予想された。9号線の木戸山トンネルを抜けると雪景色。津和野まで豪雪の様相。ただ、大雪の割には早く桝水に到着した。

 計画では無名沢左岸から頂上へ立ち、縦走して宝珠尾根へ抜けることとしていた。取りつき点へ移動。山中泊の装備で登る。自分は最初からアイゼンを装着してワカンを併用する。道路からいきなり腰までのラッセルが始まる。ほぼ一直線に夏山登山道の8〜9合目へ登るラインとなる。取りつき点が783mの標高点、約1000mの高低差。

 交代でラッセルするが、なかなか進まず、1時間で120mくらいの高度差。3時間でやっと1150mくらい。ブナ林から低い樹木となると少し新雪の下の堅雪が感じられるようになる。途中西の空が明るくなるが、きっとまた崩れるだろう。やがてやっとのことで樹木を抜け雪面に出る。通常はクラストしてアイゼンが効いて快適な雪面登高が楽しめる場面だが、これからが長く怖いエリアの通過となる。堅い雪面の上に新雪が積もっている。雪崩のことが脳裏をよぎる。

 一向に頂上台地の人工物が見えてこない。視界はますます見えなくなる。Fは頑張って登ってくる。Fの高度計が1650mをさした。近いぞ。やっと赤旗が見えた。助かった。視界のない中弥山の頂上13:40に立ち、堅い握手を交わす。6時間40分の直登であった。久しぶりに緊張感のある山行であった。もうこれで十分、縦走はカット。山中泊の装備なので下山もできたが、ブナ林の中で泊まることとする。三合目まで下り、テント。たっぷりの食料とアルコールで和やかな夕食だ。

記:M

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