恐羅漢山(年金組の自前のラッセル)

2006年 3月3日(金)

雨包、神田、佐々木、山田、斉藤 他2名

「今シーズンもう一度、雪山を歩きたい」思いで、西中国山地の西の盟主を計画した。幸い寒波が襲来し降雪がありお膳立てはされた。しかし想定外の積雪量で、全員60歳以上の中古品メンバーで はたして頂上に立てるのか?。
 6時に宇部を出発。
中国道に入ると 徳地から先は冬用タイヤ規制になり、鹿野から積雪あり。前日の降雪と昨夜の冷え込みで、霧氷と樹氷の世界。景色が変わる度に歓声が上がる。

霧氷

 しかし高速走行が出来ず、恐羅漢山の牛小屋高原スキー場で仕度をし 歩き始めたのは既に10時。 しかも 平日なので先行者のトレースは皆無。 雪だけがやたらきれい。下部でも新雪は60cm位ある。
 最初からワカンをつけ交代でラッセルする。コースはなるべく短いように、杉林の手前の尾根を左(西)に直上する。夏焼けのキビレ経由に比べると大幅にショートカットできる。
 幸い雪も降らず視界もまずまずである。パワー溢れる若手がいないので無理せず、早めの交代にする。左に頂上部が見える。このコースは無雪期には寄り付けないが、今の時期 ヤブは雪ノ下。

登り始め 左奥に目指す山頂

 一歩一歩かせいで主稜線に到達。標高1140m位。広くなだらかなので悪天時は要注意箇所だ。
 ここから主稜線は 幅広い尾根が続く。 全くトレースが無い新雪の世界なのでコース取りに慎重になる。
  そのうち立派な樹氷が見えてきて、心ははやる。しかし年金組の歩みには 限界があり スピードアップできない。 しかし新雪に自分達の足跡を残せるのは年齢に関係なく楽しい。
  所々ブナの大木や恐羅漢名物の天然杉の巨大なモンスターが現われるが持参のデジカメ(広角レンズなし)ではどうしょうもない。

樹氷に入る シュカブラの乗越し

 風の強い所は シュカブラが発達し凍っている。その上に薄く雪があり、ワカンでは歯がたたず乗越しに苦労し、笑いを誘う。
 標高1300m近くでは吹き溜まりになり、トップは腰近くもぐる。新雪は80cmを超えている。頂上部が見えているがなかなか近づかない。
 空腹と疲れで全体にスローダウン.筆者は飴でカロリー補給。最後の登りになると雪が風に飛ばされたのかやや少なくなり、歩き易くなる。やっと先が見え今度はスピードアップ。

頂上目前

 13時10分 恐羅漢山頂上到着。頂上標識はかろうじて頭を覗かしている。

頂上到着

 視界は悪いし気温は低い。風裏に下り遅い昼食。すぐにYさんからの温かい甘酒を頂く。「今日はひな祭り・桃の節句です」いつも女性らしい心使い有り難うございます。 格好の食前酒で寒い時はよけい美味い。
食事をしながら考えた。さっき休憩時にSが皆に配ったアサリ最中は はまぐりの代わりか。
 13時45分 寒さゆえの慌しい昼食を終え下山にかかる。自分達がつけたトレースを辿る。結局 この日の恐羅漢山は貸切であった。雪はほとんど降っていないのに風の通り道はトレースが消えかかっている。雪山の怖さを改めて考えた。下るうちに晴れ間が広がり、前方には 十方山の連なり・丸子の頭、彦八の頭、内黒山などが見えてきた。

下山 前方に彦八の頭、内黒山など

 休憩のチャンスとばかり湯を沸かしコーヒータイムとするが、天気は 急変しカップの中に雪が遠慮無く舞い込む。またもや慌しく立ち上がる。駐車場に帰りついたのは 15時35分。降り続く雪で車のフロントガラスは要除雪。
 帰路はR191,R9を使い 宇部帰着は19時20分。
 平凡な恐羅漢山登山コースだが、年金組メンバーだけで ラッセルし登頂したことに意義を感じた満足山行であった。       

 
                  記 :斉藤

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