秋の宮崎の岩場を登ろうと考えていたところ、会の先輩が小積ダキ蜘蛛の糸ルートを登り大変お勧めとの情報が入る。しかし、ここの隣の小積ダキ中央稜を2000年7月に取り付いて大変苦戦してヘロヘロになった苦い思い出がある。(その時も藤崎さんとつるべで登った)その後の6年間でレベル低下する事はあっても、レベル向上しているとは考えられん。しかしネットで色々検索したり、会の先輩の話しによると、どうもその後ピンも打ち直され快適なルート・・・。う〜ん、行って見る価値はあるかも。ということで、前夜10/6 20時過ぎ宇部発。現地林道終点に2時過ぎ着。テントを張って仮眠。(ノンアルコール)
10/7 4時20分起床。眠い、頭がぼーっとしている。食欲は無い。無言でシュラフをたたみ、テント撤収。何年山やってもこの辛さだけは慣れない。
5時出発。ヘッデンを点け大崩山登山道を登る。約30分で山小屋前通過。空は徐々に明るくなるが、登山道は樹林帯の中なのでまだ暗い。途中登山道を離れ、わずかな踏み跡と赤テープを頼りに取り付を目指す。7時取り付き着。空は快晴だが、風が冷たく強い。準備をし、どっちが先に登るかということになり、お互い謙虚に譲り合うので、ジャンケンで勝ったほうがトップという事にする。高田が見事に勝つ。(肝心な時は負けるのに・・・)
(1P目)7時20分スタート
チムニーを空身で登る。私はどうもこのチムニーが好きになれない。どっちかと言うと嫌いである。無駄な動きばかりで体が一向に上がっていかない。イライラする〜。もうやめた〜!と言おうと思ったが、なんとか立ち木の終了点着。二人分のザックをピストンする。これがまた疲れる。最初から無駄な体力を使い果たしてしまった。
(2P目)
ボルトラダーを単調なA1で登る。確かにピンはしっかりしており安心して登れる。
(3P目)
ルンゼから草付凹角を登るが、途中間違えて左側を登り過ぎた、ひ弱そうな枝をそっとつかみながらクライムダウン。上部は凹角を左側にまたぎ、でかい落石に気を付けながら終了。とにかく風が冷たく強い、声がなかなか届かず苦労する。
(4P目)
2P同様ボルトラダーを単調なA1で登る。
(5P目)
ここは記録によると、ハング乗っ越しのピンが遠いとの事。チョンボ棒を持って臨むが、遠い〜、遠すぎる〜。全然届かん。ハング左のルンゼ?に#3フレンズをかまし、アブミに乗り何とかピンに届く。(怖かった〜)
やっとの思いで中央テラスに着くが、既に昼を回っている。まだやっと半分。明るいうちに抜けられるか不安であるがとりあえず行く事にする。
6P目からは中央稜に合流。下部チムニーと上部スクイズチムニーを二回に分け空身で登る。前回(2000年7月)に登り2回目からか?1Pのチムニーと比べるからか?意外と簡単に登れた。前回はここでかなり悲鳴を上げて登った記憶がある。
岩穴をくぐり、上部岩壁が垂直に目の前に現れる。でかい!凄い威圧感である・・・。しかしそんな余韻に浸っている時間の余裕は無い。まずは藤崎さんが取り付く。ピンとカムでランニングを取りながらフェース、クラックを快適にフリーで登って行く。カメラを持ってきたがここまで写真を撮る余裕も無かった。せっかくなので1枚だけ写真を撮る。
(8P目:寒風吹き荒れる中登攀 |
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(9P目)
アブミで右にトラバース気味に登り、もろい凹角をヒヤヒヤしながら登る。
(10P目)
スラブから凹角に入り見えなくなる。藤崎さんがトップで行くが中々ロープが出て行かない。かなり苦労しているようだ。風は相変わらず強い。時々台風の様な突風が吹き荒れる。ここはルート図ではW級となっているところである。思い出した!6年前ここを「こんなところW級じゃないやい!」と泣きを入れながら登った覚えがある。やっぱり成長してなかった。「こんなのW級じゃない!」
(11P目)
最後、緩いスラブを登り、最終点の頭に着く。17時50分。日没ギリギリである。
行動食をほお張りながら登攀具をしまう。坊主尾根を下りだしてすぐにヘッデンを点ける。
登山道は整備されており、沢山のはしご場を下る。久しぶりの残業である。
ところどころ反射式黄色テープがあり、ヘッデンの光によく反応して判りやすかった。
20時10分下山、車着。当初、翌日は広タキスラブを登る予定であったが、夕方から用事が出来た為、翌日は帰るだけである。とならば、こんな風が強く寒いところにいてもしょうがないので、しばらく車で移動し途中大分の道の駅の駐車場にテントを張って、いつものごとく発砲酒で乾杯!なんだかんだ言っても登ってしまえばこっちのものである。
今年の8月の甲斐駒ケ岳赤蜘蛛に続き、今度は蜘蛛の糸と蜘蛛続きは偶然であるが、またまた充実した山行であった。
(高田記)
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