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物見ケ岳(その4)
2008年 1月19日
 
メンバー:岩本、斉藤(宗)、斉藤(滋)、一般2名 (K・I) 以上5名
 今日も天気予報は当たらなかった。青空のもと心も軽く歩くはずが 小雪がちらついてくるとは・・・。
九合目から上は雪
 昨年の1月に高羽岳から物見ケ岳に縦走したが、その折ガイドブックで紹介されている物見ケ岳の沢沿いのコースが一箇所大きく崩れ危険な状態に なっていることを知った。
 相棒のMは 天狗岩からの眺望が素晴らしいこの山を なんとか安全に登ることは出来ないだろうかと気にかけていた。
そして山友達の協力があって、一年がかりでようやく 危険箇所を避け,しかもこの山の特長である本来の沢ルートをたどるコースと 新たに尾根伝いに歩くコースを見つけ、ホームページで紹介することができた。
 暮れの26日 「いいルートが見つかった!!」とMは物見ケ岳から上機嫌で帰宅した。めぼしを付けていた五万分の一の地図の破線とガイドブックの 紹介コースが旨く繋がったという。しかし紹介してほっとしたのもつかの間 Mには気がかりな事があるらしい。紹介した沢沿いのコースには 一部倒木があったり、 渡渉があったりする。 しかも 標識は無いので 難儀する登山者がいるかもしれない・・・と。
 26日に同行して下さったメンバーは皆そろいも揃って沢歩きに慣れた人達なので 少々の悪路でも大丈夫。 その日同行できなかった私は、一般の登山者でも安全に歩けるのだろうか・・・と実は気になっていた。
 そこで、(山岳会行事に予定されていた雪の白旗山が、肝心の雪が無さそうで延期になったので、)気になる物見ケ岳に出かけることにした。
 8時宇部発。登山口近くの空地に駐車させて頂き、9時20分登山開始。
城平踏み切りに向かう。(地道があるが、途中笹薮となるので9号線を歩く方がいい) 踏み切りを渡ろうとして、みんなびっくり!! 特急「おき」が音も無く近づいていた!! 遮断機が無いので要注意である。
 予想したより 沢沿いの道はしっかりしているが やはり最近は踏まれてないのか 笹が伸びていたり 枯れ枝・倒木でかなり荒れている。
倒木処理
  しかし 荒れた道も場所によっては、とても雰囲気がある。落ち葉を踏みしめて行く素敵な道だ。
落ち葉の道
 右岸沿いに歩き始めた道だが二度渡渉を繰り返す。
 やがて前方に滝が見えて来る。五段滝である。 見物してから少し後戻りして左岸に渡る。
 無理して渡らず、それぞれが渡り易い場所を選んで渡ればよい。
左岸側を少し登ると崩落危険箇所のすぐ近くで ガイドブックのコースと合流。(つまり 危険箇所を通らずにすんだ)
 よかった!!気をつければ 私でも歩ける道だ。 Mはここに用意した手作りの標識をつける。
 城平踏み切りへの標識
  (夏は マムシがちょろちょろするこのコース。)しばらくは、沢の流れのすぐ傍を滑らないよう注意しながら進む。
 沢の流れに沿って行く
 今は木々が葉を落し 登山道を優しく蔽っている。ナメラの平滝を右下に見て、最後の沢渡りをした地点(物見小滝)で霙となる。植林の急坂で高度を上げていくうちに、 やがて小雪となり 辺りを薄っすらと被い白い世界へと変えていく。
 11時30分思ったより早く小寒い山頂に立つ。あいにくとガスって展望は今いち。
記念の写真を撮って天狗岩へと向かう。
 物見ケ岳山頂
 この山は初めてと言っていた誰かさん。天狗岩に立った途端 ガスが晴れて 「 あれ!? ここは来たことがある!!」
 山頂はガスっていたが、なんという幸運!!
 眼下には仁保の里や鳳翩山・蕎麦ケ岳・石ケ岳など県内の見慣れた山々のみならず、瀬戸内海を隔てて四国の佐田岬・国東半島までも見渡すことができる。
 誰かさん 辿った山道は思い浮かばなくても、天狗岩からのこの光景は、しっかりと記憶に残っていたんですよね。
 昼食の間 降らなかった小雪が 再び舞い始め、早々に下山開始とする。
 下山に使う尾根コースの分岐にもMは用意した標識を付けている。
 一年前初めてここを下った時は 胸までの笹だったが、近辺の山の藪刈・整備をして下さるKaさんやKiさんが刈って下さったそうで、今は立派な道になっている。
 会のK先生も下部の藪を刈って整備されたらしい。
 初めての時 あれ程悩んで読図しながら下ったこのコース。今ではどなたが付けられたのか、赤テープがしっかりと続き、迷うことなく案内してくれる。
 山慣れない方が下山にこの尾根コースを使い、誤って支尾根に入り 迷われる事を心配したMは、踏み跡がしっかりするまでは下らない方が良いと言っていたが、 その心配は無さそうである。
むしろ ”足場の悪い沢コースを登りにとり 比較的脚に優しいこの尾根コースを下りに取る方が良い ” と 参加者一同意見が一致。
 苦労無く、朝の駐車地近くの登山口からのコースに合流し、ここでも標識を設置。(この先 危険箇所があることと、そこを避けた安全な尾根コースがあることを標示)
 尾根コース入り口に標識を付ける
 2ケ月半ぶりに訪れた物見ケ岳はやっぱりひっそりとしていた。
しかし 少しドキドキしながら歩いた道はいつの間にか 踏み固められていた。
 赤いテープや標識は一部の方々には、苦々しいことかもしれない。今少し道がしっかりする頃には、テープも剥がれ標識も朽ちるだろう。
 天狗岩からのあの素晴らしい展望をと 物見ケ岳に向かう登山者の安全のため 少しの間辛抱してくださいね。
 そう心の中でお願いしながら しばらくはお別れねと物見ケ岳を後にした。
 新しいルート探し・藪刈り・倒木処理等など協力してくださった方々 本当に有難うございました。
トラック図 (0801物見)
<文・写真 斉藤(滋)  トラック図 Kさん >
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