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トチゴヤ谷(錦川水系)
 
 
日時  令和2年6月13日(土)
天 候  雨
メンバー  高田、大石、内田、K(会員外)
行 程  山口~山口IC~六日市IC~河津8:30~林道終点9:10~入渓~トチゴヤ谷9:30F5大竜頭の滝10:40~950m二俣13:30~1050m二俣14:00~出渓~縦走路14:40~錦岳~ミノコシ谷~河津17:30~六日市IC~山口IC~山口
 梅雨に入り、週間天気予報は雨マークが続く。しばらく岩はお休みし、いよいよ沢の季節の始まりだ。今シーズン初の沢としてトチゴヤ谷に向かった。初心者もいるので安全第一を心がける。
 河津で準備して、林道を奥に進む。雨が降っているが、この時点では深谷川の水量は少し増えているかなという程度。いつものように林道終点の橋から入渓した。早速、橋の下から泳いで滝に取り付くが、思ったほど冷たくはない。
今年最初の滝を越える
 すぐに現れるアシガ谷との出合を過ぎて、さらに進むと間もなくでトチゴヤ谷が現れる。
 F1が見えているので分かりやすい。
トチゴヤ谷F1
 F2はロープを出して左岸のスラブをトラバース。難しくはないが、久々の沢の感覚に緊張する。F3でも初心者がいることもあり、念のためロープを出した。
F3でもロープを出した
 
 F5の大竜頭からトチゴヤ谷のハイライトが続く。F5は左手のブッシュから右上して右岸のスラブを越える。
 今シーズンはまだ誰も登っていないのだろうか。スラブを走るクラックは見事なまでに落ち葉で埋まっていた。落ち葉を掘り返してホールドを探す。
F5大竜頭の滝
 その後、F6を越え、F7は左手のブッシュを登ってから懸垂でF8手前に降りる。
 F8は出だしが微妙なので、ここでもロープを出した。フォローをビレイ中、小さな羽虫がまとわりつく。
 帰宅後、猛烈な痒さに悩まされたので、吸血昆虫だったのだろう。アブやブヨではない感じだった。ヌカカだろうか。
F6の奥にF7が見える
 この頃から雨脚が強くなってきて、水量が増えていくのが分かる。
 遡行に支障をきたすことはないが、さすがに水流の中に入るのは躊躇われる。安全第一で進む。
水流には入れない
 950m付近の二俣で小休止。この時点で13時半。思った以上に時間がかかっている。初心者は慣れていないだろうと考え、なるべくフリクションノットを使わないようにしていたが、これが失敗だった。ロープの長さが足りないこともあり、徒に時間を費やしてしまうこととなった。登攀システムについて、もっと工夫が必要だと反省する。
 時間が押しており、水量もさらに多くなってきたので、これ以降の滝はロープを出さずに簡単なところを登る。950m右俣にかかるC/S滝も左岸手前のルンゼから越えた。
C/S滝は左岸手前のルンゼを越えた
 その後も時間を気にしながら、次々に現れる滝を越えていく。1050mの二俣は、これまでFに引かれて、左俣を進んでいたが、今回は右へ。すると、こんなところに!?ビールケースが2つ転がっていた。
謎のビールケース
 水流は次第に細くなり、やがて源流域となる。水がなくなってから、疲れた足に鞭打って黙々と斜面を登ると、ようやく縦走路に出た。時間は14時半を過ぎている。
 小休止の後、縦走路を錦岳に向かって急ぐ。ミノコシ峠を過ぎて、錦岳の登りがしんどい。今回は錦岳から北に延びる尾根を下山に使うが、ここからが問題だ。1169m手前の鞍部からミノコシ谷へ降りる。予想していたとおり、苔むしたゴーロが不安定で歩きにくい。800mの二俣からは踏み跡を辿り、何度か渡渉して、ようやく林道に出れば一安心。皆、笑顔を見せながら車まで戻った。
ミノコシ谷の立派なブナ
 今回、大したトラブルもなく、明るいうちに下山できたとはいえ、時間が遅くなったことは大いに反省する点となった。初心者がいることを踏まえた登攀について、もっと事前の準備が必要だと感じた。
(文:内田、写真:高田・内田)
      
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