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足谷峡~左俣(小五郎クモノ谷)
 
 
日 時  2021年5月23日(日)
天 気  晴れ
メンバー  林 有松 会員外Tさん
行 程  入渓ポイント7:30~足谷峡F3 9:00~二俣11:45~クモノ谷F7 14:00~クモノ谷F9 15:00~藪漕ぎ開始15:40~小五郎山山頂16:40~小五郎山登山口18:00
 梅雨に入り、じわじわと気温が上がってくる。岩場は雨で濡れている。ならば沢登りだ!計画当初は沢初めだからとハードな沢は避けるつもりでいたが、いつのまにか登攀要素の強い沢に行くことに。
 足谷峡出合いの位置を確認して国道434号から宇佐川へ降りる。朝の気温は15℃、水温も冷たいかと思ったがそれほど冷たくはない。久しぶりの沢登りに胸が高鳴る。平凡な河原を300m程進むとF1が現れる。
F1泳いで取り付く
 前回は降雨時に訪れた為、薄暗い沢というイメージが強かったが今回はしっかりと陽が差していてとても明るい。新緑と綺麗な水に感動しながら進んでいくと轟々と水の音が聞こえてきた。F2だ。これは登れないな、と右側の壁から高巻く。高巻きも傾斜が強い泥壁の為侮れない。リーダーの林が後続の為にスリングを要所要所に垂らしていく。
F2高巻き
 その後、懸垂下降でガレ沢に降りてF3へ。F3も直瀑で登れないので左のガレ沢を登る。しかし、このガレ沢を登るも状態が非常に悪く、緊張する。メンバーの登る様子を見て直ぐに林がロープを準備し、先に登ってメンバーを確保する。周囲への気配りとリスク感度の高さは見習わなければならない。
F3左のガレ沢を登る
 F4を登り、F5、F6を高巻く。F6の高巻きはトポでは滝の右側を登ることになっているが左側の方が楽しそうだ、ということで左側から登る。沢登りは地図やトポを参考に、現場で判断して進む道を決めるルートファインディングも楽しい。
F6の右岸を高巻く
  F7、F8と高巻き。F9は泳いで滑滝に取り付く。高巻きで火照った身体が一瞬で冷える。F10三条の滝は各々が好きなところを登る。
 F10三条の滝
 F11をステミングで豪快に登り、いくつかの小滝を越えて堰堤へ。ここで沢は二俣に分かれている。林道に上がって小休憩。ここまででかなり時間がかかってしまった。林道からエスケープすることも考えたが日没までに山行を終えられると判断し、遡行を続行する。
堰堤
 左俣のクモノ谷に入る。標高が上がるに連れ、水がどんどん冷たくなっていく。小滝を連続で突破し、ゴーロをどんどん詰めていくと目の前にF7 15mが現れた。「この滝を登らない手は、ないぜ!」と言いながらロープを準備する。
 残置ハーケンが2本、中間部と抜け口にある。水量が多いと見落とすかもしれない。林がリードし、カム0.3とハーケンを一本打ち足して慎重に上がっていった。ナイスリード!打ち足したハーケンはフォローが回収した。
F7滝の右側を登る
 高低差30mのF9が見えてきた。大迫力に圧倒される。トポでは下段10mフリー、上段20m高巻きとある。ロープを出して登攀開始、滝の左側の岩壁を登る。上部は左岸から高巻いた。
F9林リード
 F9からは沢を詰めていくと次第に倒木と藪で進みにくくなってきた。小五郎山山頂への最短ルートを地図で確認、尾根に上がり藪漕ぎ開始。熊笹をかき分けながら進んでいく。その途中、足元に体長30cm程のマムシがとぐろを巻いてこちらを見ていた。気づかなかったらと思うととても恐ろしい。一層周囲に気を配りながら、時にはメンバーと励まし合いながら藪を漕いでいく。
 やっとのことで小五郎山山頂に到着。握手を交わし、山頂で記念撮影。
小五郎山山頂
 この沢は今回で2回目だが天気と水量で雰囲気が全く異なる。何回訪れても楽しめる良い沢だと思う。次は高巻いた滝にもトライしてみたい。
 
(文:有松、写真:林・T)
    
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