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立山
 
 
 
日 時  2022年5月2日(月)~5日(木)
天 気  晴れ
メンバー  高田・江本(直)・佐々木(慶)
行程  1日目(5月2日):
  立山駅(07:10)→室堂(08:30)→雷鳥沢BC(10:00)
 2日目(5月3日):
  雷鳥沢BC(08:00)→一ノ越(09:40)→一ノ越(10:00)→御山谷滑降→沢尻(12:30)→ロッジくろよん(14:10)→黒四ダム(14:40)→交通機関→室堂(16:00)→雷鳥沢BC(16:30)
 3日目(5月4日):
  雷鳥沢BC(08:30)→室堂山(11:20)→山崎カール南2500m付近(1300)→雷鳥沢BC(13:50)
 4日目(5月5日):
  雷鳥沢BC(08:00)→室堂(09:30)→立山駅(11:20)
 行動制限が無くなった2022年ゴールデンウィーク。山スキー初心者の佐々木と江本でも楽しめる立山周辺での山スキーを高田が計画してくれた。天候にも恵まれ、大きなトラブルも無く、雄大な景色の中で山スキーが楽しめた。
 1日目(2日)は、平日ということもあって、思っていたよりスムーズに室堂まで進めた。
 私たちは、室堂から夏道に沿って雷鳥沢キャンプ場へ向かったが、多くの観光客とすれ違うこと、雷鳥沢キャンプ場へは重荷でいきなり急な斜面を滑らないといけないことを考慮すれば、一旦、室堂から立山室堂山荘方面へ向かい一ノ越から雷鳥沢キャンプ場へと続くトレースに合流するルートが無難かもしれない。
 ともあれ、無事に雷鳥沢キャンプ場に到着し、そろそろ足慣らしでもと思っていた矢先に雪が舞い始めた。暫く様子を見ていたが、本降りとなってしまい視界も悪くなったので初日は停滞を決め込んだ。結局、雪は深夜過ぎまで降り続け30cm程度は積もったようだ。
雷鳥沢キャンプ場にテント設営からの降雪
 2日目(3日)は、この山行のメインとした御山谷から黒部湖を目指すルートだ。
 江本が体調不良とのことで残念ながらテント・キーパーとなり、高田と佐々木で出発した。一ノ越で風を避けながら滑走準備を整え、これまで滑ったことの無い大きなバーンにドロップイン。延々と続く快適な斜面に昨夜からの新雪。快感が身体を駆け抜けていった。
御山谷の大きなバーン快適
 一ノ越(2706m)から御山谷二股1800m付近まで滑り降りたところで谷が割れ始めた。
 両岸からの落石跡もある。基本的には右岸をトラバース気味に滑ったが、沢尻まで距離にして約500m付近(標高1500m付近)で遂に渡渉を余儀なくされた。
 雪解けで水量の増えた渓の渡渉だったが、高田が飛び石伝いで渡れるところを上手く見出し、先行して佐々木の渡渉をサポートしてくれた。その後も、危ういスノーブリッジやきわどいトラバースが続き、黒部湖が見えた時には心底ホッとした。
沢尻で見えた黒部湖
 この段階で12時30分、ここからは登山道沿いにサクサク行けるように聞いていたから、時間的にはまだまだ余裕と構えていた。
 ところが、ルートファインディングが難しいうえに、木の枝を頼りにしたクライムダウンや藪漕ぎも現れ、かなりイメージとはかけ離れた状況だった。元々、藪漕ぎが嫌いなのに背負ったスキーが引っかかっては悪戦苦闘。いい加減うんざりしたころ、夏道タイムの倍以上をかけてようやく「ロッジくろよん」に辿りついた。
 さらに歩を進めて14時30分頃、黒部第四ダムの観光客を目にした時には、思わず嬉しさが込み上げてきた。
黒四到着
 3日目(4日)は、体調不良から回復した江本も加わり比較的容易な斜面を選んで滑ることとした。
 最初は、前日に確認しておいた浄土山の西面から室堂山を目指した。少し霞んでいたが、頂上からは絶景が望めた。
室堂山からの眺望
 汗ばむほどの陽気で雪も重く、昨日よりコンディションは良くなかったが、室堂山を後にして山崎カールの少し南側2500m付近へ移動した。
 ブッシュ帯の下で滑走準備を整え佐々木がドロップインして先行、滑り終えて斜面のボトムで振り返ったところ表層雪崩を認めた。後続の高田と江本に大声で注意を促し回避に努めてもらう。幸いにも雪崩の末端が停止して事なきを得たが、警戒怠ることなく行動すべきとの教訓を身をもって再確認した。
 雷鳥沢キャンプ場に戻って当該箇所を眺望すると、私たちが滑走準備を整えたブッシュ帯の右側にも広い雪崩跡を認めた。
雪崩とハイクアップ、滑走経路
 4日目(5日)は、ゆっくりと撤収し室堂へ移動した。
 祝日の混雑を予想していたが待ち時間無くバスに乗れた。
 下山後は、富山県滑川で蛍烏賊に舌鼓を打ち帰路についた。高速道路で少し渋滞に巻き込まれたが、日付が変わった5月6日、メンバー相互に感謝しつつ防府で無事に解散した。
 
( 写真・高田、佐々木 : 文・佐々木 )
    
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