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晴天に恵まれた西穂高岳
 
日 時  2023年3月19日(日)~3月21日(火)
天 候  晴れ
メンバー  鹿野、江本(正)、田中、藤本
行 程  3月18日(土)小郡IC(13:50)~高山IC(23:10)
 3月19日(日)新穂高ロープウェイ駅(9:00)~西穂高駅(9:30)~西穂山荘テント場(12:23)
 3月20日(月) 西穂山荘テント場(5:45)~西穂丸山(6:08)~西穂独標(7:24)~ピラミッドピーク(8:15)~チャンピオンピーク(8:40)~西穂高岳(9:46)~西穂山荘テント場(13:00~14:10) ~西穂高口駅(15:20) ~新穂高ロープウェイ駅(16:15)
 3月21日(火) 白川郷観光(午前中)~白川郷IC(13:00)~小郡IC(21:20)
 積雪期の西穂高岳に登りました。
本やネットなどの情報では上級コースと書いてあり、アイゼンを履いて3カ月の自分に登れるだろうか、と不安の中の山行でした。
 計画初日の天候悪化が予想されたので、出発を一日遅くしました。高山ICを出て、平湯温泉経由して、18日中にできるだけ登山口に近づけるよう移動しました。
 平湯温泉経由では、積雪した峠越えとなり、カーブと凍結した橋の連続でスピード調節が難しく、スタッドレスタイヤであったにも関わらず下りの橋の上でスリップしました。事故にはならず何よりでした。
 登山口近くの道の駅で車の中で仮眠し、翌朝6時ごろ登山口に移動。登山者用の無料駐車場はほぼ満車になっていました。駐車場の近くに管理棟があり、そこで登山届を提出します。暖房の効いたトイレが併設されており、ここの駐車場に前乗りするのも有りだと思いました。
 ロープウェイの入口は8時頃には行列ができていました。8時半を過ぎても開場せず、9時の始発に間に合うかヤキモキしながら待ちました。
 WEBサイトから時間指定でチケットを購入していましたが、自動発券機で人数分のQRコードをかざして乗車券に換える必要があります。6㎏を越える荷物を持ち込む場合は荷物券(片道300円)を自動発券機で購入します。
 4分程乗った後、鍋平高原駅で下車し、3分程歩いてしらかば平駅に移動します。しらかば平駅の構内にパン屋があり、焼き立てパンの良い香りがしたので、次の出発迄のわずかな待ち時間の間にパンを購入しました。
 西穂高口駅に到着。青い空に白く輝く雪景色で、登山者や観光客が沢山いました。
 テント泊装備を担いで、西穂山荘へ向けて出発。途中サングラスを落としたことに気づき、駅に戻ってみましたが見つからず。駅構内の売店でサングラスと忘れた帽子を購入しました。気を取り直して、山荘へ向けて出発。
 標高約1100mから2156mまでロープウェイで一気に上がったためか、呼吸が苦しく足が進みません。コースタイム70分のところを2時間40分かけて山荘に辿り着きました。
にしほくんと西穂高岳を見上げるメンバー
 西穂山荘で受付をしてテントを設営。強風に備えて、雪を詰めた土嚢袋を雪の中に埋めてペグの代わりにしました。
 初日に独標に行く予定でしたが、予想以上に疲れてしまったので明日の行動に備えて中止。名物の西穂ラーメンを食べた後、3人はテント内で休みましたが、江本だけ元気があり散策に出かけて行きました。
 夕方、夕焼けを見るため丸山付近まで登りました。すべてが赤く染まり、素晴らしいアーベントロートを見ることができました。
 夕食にうどんを食べ、19時半ごろ就寝。日が沈むとジワジワと寒くなってきました。夜中に起きてカイロを出しました。自分はエアマットを敷いていたので、寒くて寝られないほどではありませんでした。後から調べるとこの日の最低気温はマイナス8℃でした。
見事なアーベントロート 宿泊者だけが見ることができる景色
日が沈み、明かりが灯るテント場
 3時半に起きて出発の準備をします。朝食はフリーズドライの牛丼でしたが食欲がなく、アルファ米だけを食べました。
 ロープが必要な場合に備えてハーネスを付け、できるだけ荷物を軽くするためサブザックに必要最小限の荷物を詰めました。朝焼けを撮影するため日の出のタイミング待ちでのんびりしていたら、出発直前の準備に手間取り活動開始が5時45分になってしまいました。(スミマセン)
 外は太陽が出ていないので寒く、日の出の写真を撮ろうと手袋を外して操作するとジンジンと手が痛くなりました。
 江本から「すぐに体温が奪われるから手袋は絶対外してはダメ」と言われました。手が凍傷になりそうだったので手袋が外せず、ここから先の写真はあまり撮れていません。
 緩やかだった登山道は、丸山を越え、独標に差し掛かったころから岩稜地帯になり、ピッケルやアイゼンを駆使して、岩を登っては下ることの繰り返しになります。
 丸山付近では、相変わらず呼吸が苦しく足が重いと感じていましたが、岩稜帯になると気が引き締まるのか不思議と呼吸の苦しさや足の重さは感じませんでした。切り立った崖のトラバースも前を歩く鹿野の歩きをしっかり見て、付いて行きました。
 何度もピークを越えて、やっと西穂高岳山頂直下へ。山頂までは雪の壁でしたが、トレースがあり、階段状になっていました。ピッケルをしっかり雪面に差し、足をしっかり置くことだけを考えて登りました。そして遂に西穂高岳山頂に立つことができました。
ピラミッドピークにて
迫り出した岩でバランスを崩さないようにクライミング
西穂高岳山頂にて
 下山も同じように慎重に足を置きながら下りました。
 下山の途中からこの日のロープウェイ始発組とすれ違いが多くなり、独標や丸山付近は沢山の人がいました。山荘テント場に戻り、テントを撤収し、出発できたのは14時過ぎ。西穂高口駅発の最終便は16時15分。駅までのコースタイムは1時間ですが、荷物が重く体力も消耗しているので2時間くらいかかりそうです。
 前回の石鎚山山行の時のように、ロープウェイの乗り遅れの二の舞にならないように、急いで下りましたが、下りは速く歩けますが、登りになった途端に足が重くなります。
 遅れて出発した江本と鹿野はアイゼンを着けずにグリセードで下っていってしまいました。9割方進んだところで15時8分。何とか間に合いそうです。でも体力が消耗しきってフラフラ。先に着いた鹿野が空身で引き返して、ダブル歩荷してくれました。(ありがとうございます)
 ロープウェイに乗り込み、駐車場に着いて重い荷物を下ろしたときはホッとしました。空気が暖かく道路の雪が溶け、登り始めはつい昨日だったのに、何日も前のことのような感覚になりました。
 翌日、折角ここまで来たのだからと白川郷を観光して帰路に着きました。
下山もピークを登っては下り ピークを登るメンバー
 江本が言うには、冬の西穂高岳は天気が悪かったり体調不良になったりと登れないこともあるそうです。
 今回の山行は、まず天候に恵まれていました。そして仲間に恵まれて上級レベルと言われる西穂高岳に登って無事に下りてくることができました。(ありがとうございました!)
 中国地方はアイゼンやピッケルを使う雪山がほとんどありません。そういった環境において、陶ヶ岳や寒波到来時のくじゅう山系の星生山尾根歩きによるアイゼントレーニングは有効だったと思いました。あと日焼け止めクリームをお忘れなく。
丸山に着けば ホッと一息 丸ポーズ
今回のトラック図
 
( 文:藤本、写真:江本、鹿野、田中、藤本 )
    
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