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秋の花咲く蒜山三山
山行日  平成20年9月16日(火)〜17日(水)
 
メンバー 斉藤(宗)  斉藤(滋)  N(一般)
 
ススキの原を行く
 社会人1年生の娘の夏休み 前半は私達の山行に付き合うとのことで 燕〜常念〜蝶を 計画したが 生憎の台風13号到来で断念。
 16日朝
 天気の良さそうな蒜山(ひるぜん)あたりでも行こうか・・・と急きょ話がまとまり あわてて支度し午後2時半頃我が家を出発。
 中国道から米子道に入った頃には日も暮れ 蒜山SAには20時頃に到着。 高速の深夜割引を利用するため 今夜はSA泊まり。 駐車場はガラ空きで トイレ・テーブル・イスに近い好場所をゲット。 早速 仲秋の名月を仰ぎながら 夕食とする。 二人用のテントを持参したが 大人三人車でなんとか眠ることができそうだ。
 17日 5時起床
 天気は好さそう。 朝食を済ませ 6時20分SAを出発。
 霧の犬挟峠に到着し東屋で出発準備をする。 東屋の周りはきれいに草が刈られていて この分だと歩きやすそうだ。
 7時。 三山縦走を開始する。春・夏・秋・冬と幾度か訪れた蒜山だが 三山縦走は秋の一度しかなく 7年ぶりとあってワクワクする。
 今日は 蒜山登山の常宿にしている ペンションSに宿泊予約しているので  一日ゆっくりと歩くことができ 相棒のMと娘のNは いろいろの花を見ては立ち止まり写真を撮っている。
最初の花はツリフネ草
 樹林帯を抜け 尾根に乗り 鎖場を上がると しだいに視界が開けて来る。
 ただ登ることに汗していたが 振り返れば一面の雲海。 蒜山高原はすっぽりと 霧に包まれている。遠くの山々が墨絵のように雲海に浮かんで それだけで 来て良かったとつくづく思う。
振り返れば雲海
 何年前かのお正月 一晩で積もった雪にMと二人きりで悪戦苦闘して もうこれまでと 敗退した辺りを過ぎると間もなく雲居平に到着。
 吾亦紅・うめばち草・まつむし草が 其処かしこに咲いて迎えてくれる。
 雲居平辺りは 私が蒜山で最も好きな場所だ。
 目指す下蒜山が 早くおいで!と 言わんばかりに 優美な姿で真近に迫る。
 振り返れば今辿ってきた道が広々とした草原の中に続き その向こうには幾重にも連なる山々が・・・。
吾亦紅
うめばち草
 さて いよいよ下蒜山への登りにかかる。 シマッタ!! スパッツを着けるべきだった。 朝霧でしっかり濡れた笹がかぶる道を行けば 当然ズボンはグショグショ。
 悪路はここだけかも・・・と横着していたらその内 靴下まで濡れる。
下蒜山への登り
 我慢して やっと着いた下蒜山の山頂で 靴下を絞り遅ればせながらスパッツを着ける。
 やはり山をあまく見て 面倒くさがってはいけないと深く反省。
 いつの間にか雲海は消え 蒜山高原が目の前にのどかに広がっている。
 今から辿る 中・上蒜山は遥か遠くの感じで Nは 「 ええっ あそこまで?!」と絶句。
 9時。中に向けて出発。
 せっかく上げた高度をもったいない程下る。 しかし 広葉樹の自然林は草原とはまた違って ほっと心が休まる。
 続く笹原を下るだけ下って 最低鞍部のフングリ峠着。
 MがNに 峠の名前の由来を説明。 何も知らない娘が 人前で恥ずかしい思いをしないようにとの親心らしいが 私も知らなかった! いい勉強になった。
 峠からは 結構長い登り。
MとNは元気だが 暑さに弱い私はかなりしんどい。
 たまにしか登らないNに後れをとってはと思うが 若さにはかなわない。
ようやく近づいて来た中蒜山
 塩釜からのコースと合流し 程なく中蒜山の頂に立つ。 早速記念写真を撮っていると 今日初めて出会った登山者が 「 撮りましょうか? 」と 声をかけてくださる。ウィークデーなので他には誰もおらず しばらく話がはずむ。
バンザーイ! やったね!
 11時半。 軽く行動食を取り 最後のピーク上蒜山へと向かう。
上蒜山目指して笹原を行く
  上蒜山の鎖場
 前回ここを歩いたのは5〜6年前の雪山市民ハイクだった。
 降りしきる雪の中百合原牧場から上蒜山に登り 中蒜山〜塩釜へと下った。
 出発の前夜9時頃 凡での打ち合わせから帰って来たMから 「 参加者に一人キャンセルが出た。 お前行かん?」と突然言われ 慌てて準備したことなど思い出す。
 あの時の蒜山は よかったなぁ〜 槍ヶ峰から雪庇の張り出した大雪の尾根を 会の強力メンバーの方々に リードされ歩いたなぁ。とにかく寒かったけど市民一人の落後者も無く素晴らしい市民ハイクだった。
 私は一市民として参加したけれど雪山の美しさ以上に 山岳会々員の方達の統率の取れたリードぶりに 感激したっけ。 そんな事を思い出しながらリンドウ・ヤマハッカ等が咲くユートピアを過ぎ 鎖場を登って行くと上蒜山に到着。
 樹林の中で見晴らしが良くないので槍ヶ峰まで行き遅めの昼食とする。
 槍ヶ峰あたりは展望がよく 歩いて来た中・その遥か向こうに下蒜山を振り返ることが出来る。
 Nは自分で歩いた道のりに感激しつつ 早々と昼食のパンを口にしている。
 本当に人間の足は素晴らしいと思う。たとえ一歩一歩ゆっくりでも 前に進めばあんなに遠くからでも歩いて来れる。 歩けることに感謝!感謝!
槍ヶ峰からの下・中蒜山
 さて 此処からタクシー会社に連絡を入れる。
 今 1時15分だから 2時には下りられそう・・・上蒜山登山口から犬挟峠までと予約する。
 吾亦紅・アキノキリン草・ススキが風にそよぐ急坂を一気に下る。
 眼下に見える百合原牧場はジャージィ牛が放牧されて のどかな光景が広がっている・・・が タクシーを待たせてはいけないとひたすら下る。
 運転手さんは 車から出て(^−^)顔で待っていてくださる。 2時5分無事下山。
山麓で見かけた野生のタヌキ
 出発地の犬挟峠へと向かう車中からは 今日歩いた稜線を眺めることが出来る。
 7年ぶりに縦走できたMと私 初めての縦走となったN。
 あの稜線に咲く花々。汗した体に心地よかった秋風・・・ また一つ思い出を作ることが出来た。
(文 斉藤滋)(写真・ 斉藤宗,斉藤滋)
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