へのリンク
白旗・1101mピーク
山行日  2009年1月14日 
メンバー SL;斉藤宗(文・写真・トラック図)、斉藤滋
CL;F、I(やまびこ・写真)      H(コンパス)  以上5名 
 何年も前から 積雪期の白旗山(島根県吉賀町)の登頂をねらっているが 実現していない。
 近辺の安蔵寺山や小五郎山のように登山の対象にされることは稀である。そのわけは冬の各林道の除雪はされないのでアプローチは長く、登山口に 達するだけでも 一苦労である。
 今年は年初めから 中国山地の積雪は多い。玉砕覚悟でこの山に挑んだ。
 朝7時半の六日市の気温は−7度で いい雪温が期待できる。
 雪道をゴギの郷へ向い、途中の奈良原に下山用に車を一台置く。
 更に三葛へ向い 折元の 林道河津折元線入り口に二台目を駐車。
 予想通り林道は50cm以上の積雪で車は入らない。最初からワカンも着ける支度が終わったのは 8時40分。
 この林道は長いので2時間は覚悟している。
 積雪次第では林道往復で終わるかもしれない(Fさん)。
 ただ日没までに林道に帰り着いたら夜間でも安全?に下山できる(M)。
 日頃の運動不足が解消出来そうで嬉しい(日常は船舶乗船勤務のIさん)。
 いろんな思いで黙々と歩く。
林道スタート
 吹き曝しでは雪が少ないが 平均50cm、吹き溜まりは80cmくらい。 交代で先頭ラッセルをするが 気負い込んでいるIさんは 大またでしかも速い。2番手以後も息がきれる。  地図上では この林道はカーブが小さくあまり余分な距離が無いと思っていたが、歩くと同じような景色の繰り返しで 飽きもくる。Gが出したリンゴが旨い。
意外と長い林道
 やっとカーブミラーのある峠に着き、地図とシルバコンパスで進行方向を確認・セットする。
 11時 いよいよ山道に突入である。
 最初は植林帯の上下が続くが 手入れがされていないのか 枝・小雑木や笹で歩きにくい。
 (筆者は見通しが悪い夏にこの辺りで道を失ったことがある)
快適とは言えない道
読図は大切
 このボロコースにも登山者が増えたのか 赤テープが所々ある。
 積極的に尾根を攻めるIさんに代わったFさんは 尾根のやや右下 風当りの強い自然林側を進む。
 藪が少なく雪もしまって歩き易い。
 ただここを歩く場合は支尾根に沿って違う方向に入りやすいが、読図山行の達人Fさんにその心配は無い。
 何回も交代していくうちに 自然林の素晴らしい尾根歩きになる。
 筆者は写真を撮りながら歩くので最後尾が多くなる。
 前4人は深雪を黙々とラッセルする。
 80%の降水予報だったが幸い雪は止んで風も無い。
 青空になると最高だがこれは望み過ぎだろう。
   やっと尾根らしくなる
広い尾根
 尾根は広く あまり急坂はなく 危険箇所もない。
 しかし雪は深く 気温が低く過ぎるため締りにくく スピードはあがらない。
 空腹を感じ時計を見ると12時はとっくに過ぎている。
 こんな山奥では昼のサイレンも聞こえない。
 Gに「カロリー補給」と伝えると出てきたのは 乾し柿の市田柿で これも旨い。
   あまり埋まらないが締らない雪
 2回目のやや長い登りの上は やや細い尾根になり雪庇も見られる。
 Fさんが「この辺りでは」と言っている。
 Hさんが昼食場所を探し雪を踏み固め始めた。
近付くと筆者のGPSがピーと信号音を発した。
 当面の目標地点「1101mにセットしていた」と伝えると皆の表情がホッとしている。
 深雪のラッセルを4時間半 頑張ってきたのだから満足である。
1101m地点
1101mで昼食を終える
 昼食を摂り終えると13時半で これから先に進むのは時間が足りない。
 CLのFさんの潔い決断で ここから引き返すことにする。
 Hさんが「白旗山に登ろうとして白旗を揚げました」と言っているが悲壮感は全く無い。
 下りでは 辺りを見渡す余裕も出て 改めてきれいな尾根の雪景色に歓声をあげる。
どんどん下る
下山では余裕
 締りにくい雪だが トレースを下るので はやい速い。
 1時間後には 林道に下り立つ。
 後は楽勝と思ったが あまり締まらない雪道は 歩きにくく じわじわと効いてくる。
 歩いても歩いてもカーブが現れ、Gは「狐にだまされ同じ所を歩かされている」とか「誰かが道を継ぎ足した」とか わけの解らぬことを言っては歩いている。
林道に帰り着く
下山の林道は長かった
 15時40分 やっと車に到着。7時間の行動である。
今日のトラック図
 車は5cmくらいの雪に被われているので先ずは雪の除去。
 帰り仕度をしている内に激しい雪になる。
 車に乗り込んで発車しようとすると除雪前ほど雪が積もっている。
 車の中だが 冬山の怖さを垣間見る。
 今度この山に挑戦する時は 往復4時間の林道歩きは止めて 奈良原からのダイレクトルートを考えよう。
 標高差700mの一本調子の急坂だけど 積雪の状況を良く見極めると可能と思う。
 筆者にとっては もうしばらくの課題が続く。
Copyright(C) 2004 Ube Alpine Club All rights reserved.
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送