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雪の比婆山
日 時 平成22年2月2日(火)〜 3日(水)
メンバー 斉藤(宗) 三浦比 斉藤(滋) やまびこ(F・Kk) 一般(Ks)計6名
 
池ノ段目指して
 2月2日
  県民の森公園センター(9:20)〜 展望園地(9:50)〜 (11:20)立烏帽子駐車場小屋(12:00)〜 立烏帽子山頂(12:30)  〜 池ノ段(13:00)〜(13:40)御陵(13:50)〜 烏帽子(14:20)〜(14:50)出雲峠(14:55)〜   県民の森公園センター(15:30)
 雪山歩きとスキーの両方を楽しもうと比婆山に出かけた。
 小郡の交通センターに集合し 下松SAでFさんと合流。スキー板や6人分のザックを積み込んだ デリカD5は 比婆山目指して頑張る。 数日前からの雨で雪は融けていないだろうか・・・?
 県民の森には予定通りに到着。良かった!雪が残っている。 いや根雪の上に新雪も積もっている。
 昨日の庄原は 雨模様の天気予報だったが 標高の高い山 では雪になったらしい。これなら今日の山も 明日のスキーも楽しめそうだ。
比婆山トラック図
 出発にあたりワカンを携行するか否か意見が分かれる。
 MとKkさんは車に置いて行くことに・・・。「ラッセルはしっかり 頼むね」とMに言うと 「大丈夫 なんぼでも出来る!」と威勢のいい返事。
 まずはツボ足で展望園地を目指す。しかし軽やかに進むメンバーの中で なぜかズボズボとはまってしまう私。 これって体重のせい? このままだと疲れてしまうので 一人で早々にワカンを履き 急いでメンバーの後を追う。
 あれ? みんな展望園地への近道分岐を過ぎて(標識は雪に埋もれ目立たない)管理道をそのまま進んでいる。 遠回りになるので急いで声をかける。
 展望園地はいつも気持ちがいい。なだらかで 真っ白な雪の大斜面は誰も踏んでいない。子供でなくとも自分の足跡を点けてみたくなるだろう。
 Mhさんは犬コロのようにはしゃいで 元気いっぱい走って駆け上がる。目の前には雪を頂いた毛無山〜牛曳山の稜線が連なる。「綺麗なねぇ〜」と思わず声が上がる。
展望園地への登り
 ゆっくりしたいが先は長いので笹尾根に向かう。
 一旦下りトラバース道にさしかかると「ここからは大周りの夏道は避け、読図で支尾根を行き ショートカットしよう。」とMの声。早速地図とコンパスを手にする。
 雪が深くなってきたので みんながワカン装着する間 MとKkさんは公約通り 先頭ラッセル開始。尾根に乗るため斜面に取り付く。
 すぐに後を追うが 傾斜のきつい トラバースぎみのツボ足のトレースを 上手く辿ることが出来ない。
 堅雪へのワカンの蹴り込み不足で スタンスが斜めになり急斜面を一気に滑り落ちそうだ。仕方ないので夏道をしばらく行って傾斜が緩い辺りから尾根に上がり 追いつく。
 P1122m手前で夏道と合流し 本来のコースの3分の1に短縮できショートカットは大成功。雪山ならではの楽しさだ。
 思ったより早く2時間で立烏帽子下の小屋に到着。他に登山者はまったく見かけないので 貸切で使わせてもらう。
 コンロを焚き温かいラーメンを啜る。Ksさんからのショウガ蕩で温まっている人もいる。
 窓の外では時々雪煙が舞ってるが小屋の中はさほど寒くない。
 冬や悪天時には 避難小屋は本当に有り難い。
 十分な食事と休憩でますます元気な中高年グループは最高峰の立烏帽子にと向かう。
立烏帽子への登り
 急坂と心密かに心配した小さな岩場も雪の下でなんなく通過し標識だけが待つ立烏帽子(1299m)の狭い山頂に立つ。
 記念写真だけ撮り 左側に雪庇の張り出した痩せ尾根を行き池ノ段へと向かう。
 いつもは登山者で賑わう比婆山の人気スポット池ノ段も 今日は人っ子一人見かけない。 見渡す限りの静かな雪景色が拡がるのみである。
 まだ13時。時間は十分あるので御陵へとコンパスをセットする。
御陵に向かう
 次第にブナが目立つようになり見とれていると「あれ? 違う尾根に入ったな」と先頭を行くMの声。
 Fさん Ksさんも つかさず 「90度ずれている」と指摘。 周りを見まわすと確かに夏道では記憶の無い痩せ尾根の上に立っている。
 早く気づいて良かった。ほんの少し引き返し右寄りの斜面にと修正する。油断禁物である。
 支尾根に入った・・・
 ブナの純林に迎えられながら御陵に到着し小休止する。此処まで来れば当初の予定を歩けたことになるが 時間はまだある。
 此処から下れば 下部は暗い植林帯を歩くことになるし スキー場に入るのも気が引ける。そこで このまま烏帽子・出雲峠と周回することにする。
 夏道の記憶を辿りながら だだっ広い尾根を下り ブナ純林コースの分岐鞍部から一登りで烏帽子に到着 ホッとする。比婆山周回ミニ縦走の核心部を終え 後は下るだけだが 地図と地形を見ていたMが「迂回する夏道は止めて 短縮出来る県境(島根・広島)を下ろう」と提案する。
 口の字のコ部分を短縮し 尾根を一気に下り始める。 結構な急坂だ。必死で木立につかまりながら なんとか下っていたが とうとう誘惑に負けて尻セードを敢行しアッと思い出す。  新しいゴアテックスのカッパにまた穴を開け つぎはぎにしてしまうところだった。
 15時30分 県民の森に無事帰着する。
 ここ2〜3年 積雪期の比婆山では どこかのピークのピストンで終わっていたが 久しぶりに周回でき嬉しい。
 2月3日
宿舎より御陵を望む・3日朝
 昨夜も雪が降ったようだ。新雪のゲレンデは快適で、6人揃っての滑走はとても楽しい。
 疲れを知らないメンバーのやる気に引っ張られ 圧雪されていない不整地への 飛び込みや トップからボトムへのノンストップ滑降等 初めて挑戦する。(いつも最後尾を必死に付いて行くだけだが)
 最近は 体力的にスキーはもう無理・・・と消極的だったが みんなと滑り新しい力をもらった気がする。
 新緑・紅葉 いつも優しく迎えてくれる大好きな比婆山。寒く厳しい筈の冬も 変わらず優しくまた思い出を作ってくれた。
文・斉藤(滋)   写真 トラック図・斉藤(宗)
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