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カタクリをたずねて |
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1.と き |
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2010年4月24日 |
2.天 候 |
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午前中=晴れのち曇り一時雪、午後=曇り後晴れ |
3.メンバー |
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江本、他3名 |
4.行 程 |
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宇部(6:35)〜山口南I.C.〜(中国縦貫自動車道)〜吉和I.C.〜松ノ木峠(8:20)〜寺床〜冠山〜寺床〜寂地山〜みのこし峠〜寂地山〜松ノ木峠(16:40)〜六日市I.C.〜(中国縦貫自動車道)〜山口南I.C.〜宇部 |
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5.内 容 |
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今年もカタクリの花を観に冠山から寂地山方面に散策に出かけた。
ここ数年は4月24日前後に行けば満開のカタクリに出会えたのだが、今年は4月になっても気温の低い日が続いたためか、開花が遅いように感じた。
最初に登った冠山山頂一帯は、春だというのに霧氷におおわれ、一面冬景色だったのに対し、みのこし峠にかけての縦走路はカタクリの花が春を演出しており、同じ山域で対称的な二つの風景を目の当りにして自然の不思議さを感じた。
また昼過ぎまではつぼみを閉じていたカタクリが気温の上昇で短時間のうちに一気に開花し花びらをカールさせたことに驚きと、植物の持つ生命力とエネルギーを実感した。
この日は、一日の中で気象や植物の大きな変化を体験することができて充実感に満ちた山歩きを楽しむことができた。 |
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8時20分冠山高原スキー場着。既に数台の車が駐車している。
身支度を整え早速登山開始。
松ノ木峠からの登りでは周囲の落葉樹はやっと新芽が出始めた程度で、新緑ハイキングというには程遠い。
空は雨雲で覆われて時々小雨が降り肌寒いので雨合羽を羽織る。
連れ3人とは歩く速度が合わないので、これまでの山行同様、各自が自分のペースで歩くことにした。間が広がったところで立ち止まって追いついてくるのを待ち、体調を確認しては歩き始めるということを繰り返す。
例年なら羅漢山が望める展望台を過ぎた辺りから、花びらをカールさせたかたくりの花のお出向かいを受けるのだが、今年は雨に濡れ硬くつぼみを閉じたままだった。 |
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雨に濡れるかたくりの蕾 |
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寺床から冠山に向けて歩く頃には雨はみぞれに変わり、頂上付近では雪に変わった。春の山でザックに忍ばせていた冬山用の手袋が役にたつとは思いもしなかった。
冠山頂上ではあたり一面霧氷で覆われており、季節が春から一気に冬に逆戻りしたようだった。次々に登ってくる登山者とともに、かたくりの花を見に来たことを忘れてしばし霧氷に覆われた冠山の冬景色を楽しんだ。 |
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冠山山頂の霧氷 |
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とにかく一輪でも良いので開花したカタクリを見たいとの気持ちから、寂地山まで歩くことになった。
途中オオヤマレンゲの咲く場所を説明して、また6月ここに来ることを約束する。
縦走路ですれ違う人は言葉少なく皆足早に通り過ぎて行く。
雨は上がったが空は雲で覆われ、花はどれもつぼみを硬く閉じたままだった。
寂地山で昼食をとる。仲間が持参したフリーズドライのきな粉もちや雑炊を試食させてもらう。実に美味い。最近のインスタント食品は実に良くできている。
以前わが家で、娘が弁当のおかずを毎日冷凍食品にして欲しいと頼んで母親を怒らせたことがあったが、娘の気持ちが良く分かる気がする。
連れが右谷山まで行って来いというので言葉に甘えて、少し手前のみのこし峠までピストンさせてもらうことにする。
寂地山を下る頃から日が差してきた。縦走路のカタクリも気温の上昇に反応しているのか少しづつ花が開いていくのが感じられた。 |
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開花中のかたくり |
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かたくりの花弁 |
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寂地山からみのこし峠にかけての縦走路は明るく、歩いて気持ちが良いためか登山者が多い。
みのこし峠を折り返し、来た道をたどると、数分前はつぼみだったかたくりが開花してカールしていた。草花の生命力を強く感じる現象だった。 |
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気温の上昇により短時間に開花するかたくり |
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開花を始めたかたくり |
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縦走路に群生するかたくり |
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寂地山付近まで戻ると頂上付近のカタクリは依然つぼみのままだった。
花が咲いていないので縦走路にうずくまって写真を撮る登山者の姿はない。私は連れに追いつくべく、他の登山者とほとんど出会うことのない静かな山道を急いだ。
寺床を少し過ぎたあたりでようやく追いつき、縦走路での開花状況を報告する。
連れは今回、花は1輪しか観れなかったが、この季節では通常見れない霧氷が見れたし、思った以上に歩けたし満足とのことだった。
私も一年ぶりの冠山と寂地山の雪や霧氷といった思いがけない演出に、満開のかたくりで彩られた縦走路を歩いた時とは違う満足な気持ちだった。
これまでとは違ったカタクリ観賞山行だったが、「雨もまたよし」の満ち足りた気持ちで帰途に着いた。 |
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「平成21年4月29日山行カタクリをたずねて」を見る |
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( 写真・文責:江本 ) |
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