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男池から平治岳
年 月 日   2010年6月13日
天 候  
メンバー   江本、岩本、斉藤(宗)、斉藤(滋)、加藤、鮫島、藤崎、A、W(会員外)
 宇部IC18:30〜21:15久住のとある幕営地
 5:50男池駐車場 7:50大戸越 9:00平治岳山頂 12:15男池駐車場 12:50男池駐車場
 〜17:20宇部IC
平治岳南方を望む
  「雨には雨の山行…」
 敬愛する山の先輩の言葉が、幾度となく頭の中で繰り返される。
 顔を上げれば、三世代(70代から20代まで)からなるパーティーは、それぞれの言葉を胸に抱きながら雨に濡れた原生林の中を黙々と歩を進めていく。
 予定されていた冠山での歩荷トレーニングは、オオヤマレンゲの開花が遅いこともあり、九重山系に変更されたが、梅雨入りした天候だけは変更することはできず、雨に降られながら男池駐車場を後にした。
 何となく足が重いのは、昨夜のテントで風雨に叩かれほとんど一睡もできなかったせいだけではない。「こんな天気では、おそらく頂上でも展望がきかず、ミヤマキリシマに彩られた九重の山々を楽しむこともできないだろう。」そんな気の重さから来るものかもしれない。
  「雨には雨の山行…」
 かくし水を過ぎるとだんだんと登山道らしくなる。雨を含んだ新緑もまた美しい。
 ひと尾根越えると、ソババッケに到着し、小休止。 晴れていれば、右手に平治岳や大戸越が望めるのだが、今日は生憎の雨で視界が効かない。おまけにソババッケ自体も湖状態だ。
 ソババッケを出ると分岐があり、左は風穴へ向かう道なので、右手の大戸越方面に進む。
 傾斜が急になり岩がゴロゴロして歩きにくい登山道へ入る。
 テープやケルンを確認しながらにルートをたどる。
 雨は小降りだが周囲は薄暗く、改めて黒岳原生林の奥深さを実感する。
 「分け入つても分け入つても青い山」 (山頭火)
 道がややなだらかになり、滑りやすい火山灰の道になると、やがて急に視界が開け、大戸越に飛び出す。
 ここでも、雨と風が強く全く眺望はない。
 Sさんからは、小休止のたびにタイミングよく差し入れをいただく。本当にサービス精神旺盛な方で、頭が下がる思いだ。
平治岳への登り
 止まっていても寒いだけなので、早速平治岳への登りにつく。
 ただでさえ滑りやすい平治岳の登山道は、雨を含んで登りにくいが、一息で平治岳山頂へ。
 満開とはいかないが、それでもミヤマキリシマの花の海原の中に、メンバーの様々な色の雨具が吸い込まれていく様に、しばし見とれる。
ミヤマキリシマの海原
 山頂では写真もそこそこに大戸越まで下る。
山頂に集合
 当初は、大船山から東尾根を辿り男池までの周回ルートを予定していたが、先に下山したIさんの事もあり、全員で、来た道を引き返す。
 晴れていれば、何ということはないルートだろう。きっと、東尾根に足を延ばしていたに違いない。
 それでも予定していたルートに興味はあるが、未練はない。何より、雨の山行の不思議な面白さを再認識したひとときだった。
 「笠をぬぎしつとりと濡れ」 (山頭火)
(写真:江本 文:藤崎)
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