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西赤石山のアケボノツツジ
山行日  2011年5月16日
メンバー  斉藤宗、斉藤滋、三浦比、Ks(山歩) 
  昨年霧のため、よく見えなかった西赤石山周辺のアケボノツツジ見物を計画してみたが、冬の寒波と春先の乾燥で花の時期が遅れそう。
 Gは昨年同様、新居浜市の別子支所の職員さんに連絡をとったところ、「今年は西赤石山が良く咲いている。年によってきれいに咲く場所が変わります」とのこと。
 昨年の感激したコースを辿る予定から、急きょ目的地を変更し西赤石山と兜岩に限定した。
西赤石北面のアケボノツツジ
  山口国体のリハーサルのため好天の14、15日が潰れ15日の夕方宇部を出発。福山から、しまなみ海道を渡り愛媛県マイントピア別子でカーネル(Carで寝る)。
 車内では全く気にならなかったが、テント組は爆音けたたましく走り回る車に何度も眠りを妨げられたそうである。
 16日の行程
   マイントピア別子〜東平6:20・・第三通洞6:30・・柳谷コース・・銅山峰ヒュッテ7:43・・銅山越8:25・・
東山9:20・・ 西赤石山10:43・・兜岩10:55~11:50・・一本松停車場13:08・・変電所跡13:33・・東平13:50〜
新居浜〜入野PA
 情報をもらっている別子支所の職員さんによれば、「 東平(とうなる)は東洋のマチュピチュとして脚光を浴び始めマイクロバスでの観光客が増えた。車道が狭いので早朝の入山が良いですよ」とのこと。ところが我がパーテイに思いもよらないことが起こった。Gが「片目が痛くてそちらの目は開けておれない。」と言い始めた。幸い気休め程度の目薬と眼帯はあるが山道を歩けるか心配である。「眼帯をしてると痛みは少ない」と言うので東平に向かう。時々車道は狭くなり対向車が来ないことを祈る。
 早朝のため難なく東平奥の駐車場に到着。ここで湯を沸かし朝食とする。Gの食欲は普通で大丈夫そうである。

 今日は日帰りコースなので軽装備で歩き始める。たいした登りも無いうちに第三通洞という場所に到着。天候は薄曇りだが雨の心配は無いようだ。
第三通洞
 別子銅山の重要な拠点だったようで広い敷地が今は平坦に整備されている。説明板によればここから銅山越の下を多目的トンネルが南の日浦まで作られていたそうだ。明治時代の測量技術もたいしたものである。地上遺跡としてレンガ造りの変電所がある。窓上部のレンガのアーチがきれいだ。

 ここから山道になるが広く快適である。当時の生活の施設が残っていて頷きながら登って行く。そのうち道は分岐する。右に登れば馬の背コース、急坂だけど銅山ヒュッテに近い。
 左は柳谷コースで傾斜は緩やかであるが距離は長くなる。今日は時間がたっぷりあるので新緑とフイトンチッド効果を長く浴びることができる柳谷コースを選ぶ。
 フイトンチッドは北欧の言葉で、森林の樹木が発散する揮発性物質で本来はその樹を守るものだが人間にも有効に働くらしい。自律神経に作用してリラックス効果・肝機能の改善や養毛・殺菌作用など不摂生をしている私には医者も薬もいらないいいことづくめである。
トラック図.東平〜西赤石山周回
  何度か橋を渡り水平道に達する。平坦な広い道の先に去年お世話になった銅山峰ヒュッテがあらわれた。手前の沢にはピンクの四国カッコソウが、ヒュッテの裏には黄色のヒカゲツツジが咲いている。去年と同じ光景である。

 庭先のテーブルで小休止させてもらい気分新に銅山越へ向かう。緩やかな道なので疲れを感じないまま銅山越へ到着。余力があるので西山に向かってみるが昨年ほど咲いている気配はない。手前の小ピークで引き返す。

 東山までは三つ葉ツツジの紫が目をひくがお目当てのアケボノツツジは見えない。しかし.西赤石本峰を目の前にするころからぽつりぽつりとアケボノツツジがあらわれ始める。
 今年の花は去年と比べ色が淡いようである。 
今年のアケボノツツジ
  西赤石山の頂上近くになるとコース上に数か所露岩があるが特に問題はない。女性達はこの変化を楽しんでいるようだ。特にMさんはより困難なルートを登っている。
 山頂手前で兜岩への分岐を確認し、頂上には昼食には早すぎる時間に到着。いつの日か辿るかも知れない東赤石山への縦走路を見る。
 賑やか過ぎるおばちゃんグループがあがってきたので、山頂の席を空け兜岩に下る。

 分岐から一直線の急坂でフイックスロープ(固定ロープ)もセットしてある。本日片目のGは安全に下れるだろうか。転倒して落ちたら何回転もしてボコボコは必至。
 いつもはケンカばかりして「知るか!」と言ってるが今日は別。Gが心配で、なるべく直近で前を行く。背後に心の目を向け注意深くユックリ下る。

 この下り道からはアケボノツツジがてんこ盛りには見えない。
傾斜が緩くなり 兜岩の鞍部に到着。少し上の岩には沢山の登山者が憩い、大型三脚や一眼レフカメラが林立している。
 カメラとカメラの隙間から西赤石北面のアケボノツツジを撮る。
アケボノツツジを前に
 ひとしきり写真を撮ったあと昼食をとり、G以外の3人で背後の兜岩に登ってみる。岩は赤茶けて蛇紋岩か橄欖岩のようだ。自然の岩の重なりで傾斜は多様で歩き難くよそ見はできない。
いろんな場所から写真を撮ろうとしたが、カメラや撮影技術に限界を感じ下山することにする。
春爛漫
 鞍部から西に踏み跡があり、(標識は無いが)これしか無いと信じ下る。だんだん道は細くなり不安もあるが他に分岐も無かったので前に進む。そのうち水平道に乗り、何度か沢を渡り(橋有り)一本松停車場跡に辿り着く。ここはかなり広い平坦地で往時は重要な地点だったと思われる。

 ここからジグザグの下りとなり景色はどんどん変わる。Gは「対岸の中腹に赤い屋根の銅山峰ヒュッテが見える」と言っている。両眼健在の我々が見えなかったものが見えているGの視力回復に安心する。

 しかし東平に帰りついた時、Gは「皆さんごめんなさい、今から新居浜で眼科医に診てもらい安心したい」と言う。「狭い道の運転は16時過ぎが安心ですよ」と聞いていてのんびり構えていた筆者はモード切替に慌てる。この時間なら登ってくるマイクロバスと出会うかもしれない。日頃首の回転運動をしていない筆者には車のバックは難儀なことである。

 恐る恐る出発したが 幸い大きな対向車も無く下ることができ、新居浜のある眼科医に到着。事情を話すと医院と常連さんがとても親切にしかも早く対応してくださり、診察では小さなキズは治りつつあるとのこと。やれやれ一安心。
 こうなれば大型スーパーで食糧とビールを購入して、至近の松山道の入野PAで宿泊(カーネル&テント)。翌日からの剣山・・三嶺縦走に備える。
( 文;斉藤宗、 写真;斉藤宗、斉藤滋 )
5/17 四国の山旅 (剣山〜一ノ森) →
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