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穂高岳縦走(北穂高〜奥穂高)
 日 時  平成23年7月16日(土)17日(日)
 メンバー  竹之内 真人(CL,装備)、竹之内 寛子(SL)、関原 健一郎(装備)、田村 敦子(食料)
 天 候  7月16日(土) 晴れ
 7月17日(日) 晴れ
 行 程  7月15日(金)
セミナーパーク(21:00)=山口南I.C.=(山陽、名神、東海北陸、中部縦貫自動車道)
7月16日(土)
=高山I.C.=平湯あかんだな駐車場(6:30~7:00)=タクシー利用=
上高地インフォメーションセンター(7:35~8:30)〜徳沢園(10:15~45)〜
横尾山荘(11:35~12:00)〜本谷橋(13:00)〜涸沢(15:00)

 7月17日(日)
起床(2:30)=涸沢(4:10)〜北穂南稜分岐点(6:40)〜北穂高岳(6:50~7:00)
〜最低コル(8:30~45)〜涸沢岳(9:45~10:00)〜穂高岳山荘(10:20~45)〜
奥穂高岳(12:10~35)〜紀美子平(14:25~45)〜カモシカの立場(15:55~16:05)
〜岳沢小屋(16:45~55)〜上高地インフォメーションセンター(18:50)
=タクシー利用=あかんだな駐車場(19:30)〜ひらゆの森[温泉]

 7月18日(月)
起床(5:50)=高山I.C.(中部縦貫道、東海北陸、名神、山陽自動車道)
=山口南I.C.〜セミナーパーク(18:00)
 7月15日(金)

 21時にセミナーパークを出発し下松にて関原さんと合流。高速道路の流れはいたって順調。
 7月16日(土)

 平湯温泉あかんだな駐車場に到着。身支度を整えていると続々と車が入ってくる。
 シャトルバスを利用する予定だったが、一人当たりの料金がさほど変わらないのでタクシーにて上高地に入る。
 上高地到着後、朝食を済ませ、インフォメーションセンターにて登山道情報を確認する。
 新村橋から奥又白谷〜パノラマコースは残雪量が多く閉鎖中とのことで、横尾谷から涸沢を目指すこととなる。
 上高地自然探勝路は観光地らしい賑わいだが、徳沢園を過ぎた頃から観光客の姿はぐっと減る。
 横尾山荘で槍ヶ岳や蝶ヶ岳に向う登山者と別れ、横尾大橋を渡り樹林帯の中を徐々に高度を上げていくが、谷沿いだというのにとにかく暑い。
 本谷橋手前の木陰で一息入れ、大抵の登山者が休憩する本谷橋は一気に通過する。案の定、日陰を確保するのは難しそうな混み具合だ。
 川の右岸、屏風岩の裾を巻く急坂に続き、緩やかな登りをしばらく行く。右手前方には北穂東稜末端部が迫り、Sガレを過ぎると正面に涸沢が見える。
涸沢雪渓
 15時に涸沢に到着するとすぐにテントを張り、明朝のルート確認や水の調達に出掛ける。長時間の運転の疲れもあり、明朝の起床も早いため19時には就寝。
 7月17日(日)

 2時30分起床。懸念された靄は全くなく安堵する。朝のもう1つの不安材料である、トイレの混雑にもギリギリで巻き込まれず、身支度を整え4時過ぎに出発。
 北穂沢の雪渓は雪を削ってきれいな階段が作ってあったので楽に歩くことができた。
北穂南稜の登り
  階段の終了点から左手の草付の道をジグザグに登っていると日の出を迎え、穂高の峰々がバラ色に染まる。岩をよじ登り、梯子と鎖場越えを繰り返し、ぐんと高度が上がると色とりどりのテントがいつの間にかとても小さくなっている。
 背後から差し込む陽射しはもう強い。北穂南稜のテント場を抜け北稜分岐点に着くと、ここに荷物をデポして北穂高岳北稜をピストンする。
 北穂高岳から延びる縦走路と槍ヶ岳の眺め。圧倒的な美しさに言葉を失う。
北穂高岳山頂!槍がきれい
 分岐点から涸沢岳に向けての稜線は、絶壁の上からの眺めを楽しむ余裕などまったく持てない緊張感あふれる歩きだ。重装備を背負っての鎖場、か細いリッジの通過に一挙手一投足、全神経を集中させる。
 順番待ちのため足を止めると、こんな所にも花が咲いていたのかと、かわいらしい花々に心癒される。
 行き交う登山者は予想していたより少なく大きな渋滞はなかったのだが、最低コルに予定時刻を過ぎて到着したのは、やはり岩稜歩きの技術不足のせいだろう。
 涸沢岳への鎖場は少しいやらしいが、穂高岳山荘までの下りはとても歩きやすい普通の登山道で気が休まる。
 山荘に着くと早速水を補給する。暑さと緊張感のため、水のなくなり方が早い。できるだけ軽量化を図りたい今回のような山行では、途中で水の補給ができるのは本当にありがたい。
 山荘を出てすぐの梯子場で、奥穂高岳までをピストンするツアー客が大挙して戻ってきたため行く手を阻まれる。すれ違いが困難な場所ではお互いに声を掛け合いたい。山頂着が大幅に遅れ、疲労感も倍増。
奥穂高岳にて。槍に見守られてるしあわせ!
 山頂から吊尾根へ踏み出すとすぐに先ほどまでの喧騒が嘘のような静けさになるが、この静かな雰囲気が良かったのか悪かったのか。今まで賑やかな空気に呑まれて疲労感がマスクされていたのかもしれない。
 鎖場も数ヶ所通過するが岳沢側をトラバースする比較的易しいルートに、予想外の苦戦をしてしまう。
吊尾根の最低コルに向かう。長い下りに緊張。
 紀美子平に辿り着いた時の疲労感と言えば、見上げる前穂高岳への登りが垂直に見えるほどだ。荷物をデポしても往復1時間は絶対無理だ。いつの間にか西から迫ってきた暗雲が不安ではあるし、この先の重太郎新道の困難さを考えると前穂高岳は諦めるしかなかった。
 重太郎新道は聞きしに勝る厳しさだった。上りのルートとしてあまり選択されないのは十分納得できる。そんな厳しいルートを羽が生えたかのような軽快さで岳沢小屋まで下る。この調子なら、上高地まで予定の2時間はかからないだろうと判断してまた歩き出す。まっしぐらに歩み続け、18時50分、高度差1600mを一気に下り上高地インフォメーションセンターに帰着。
 
 平湯行きのバスは終わっており、タクシーを利用し駐車場へ戻る。温泉施設「ひらゆの森」で2日間の汗と疲れを流した。
 7月18日(月)
 6時前には起床し、6時40分出発。
 正午過ぎに三木S.A.で唐松五竜のパーティーと合流し、お互いの山行を報告しつつ昼食を摂る。連休最終日も高速道路の流れは順調で18時にセミナーパークに無事到着した。
穂高岳縦走概念図
 
 「自分達で考える山行」に挑戦し、多くのことを学んだと思う。
 とは言え、自分達の体力の無さ以外は全てが好調であり、幸運に恵まれた山行だったと実感する。山を知るにはこれから様々なコンディションの中で経験を積んでいかなければならないし、何より体力を養う重要さを痛切に感じた。
 いつかまたこの山を訪れるときは必ず前穂高のピークを踏むことが課題のひとつだ。
  
( 文・田村、写真:竹之内(寛)、田村 )
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