|
剣岳 源次郎尾根 |
|
|
期 間 |
9月17日(土)〜9月19日(月) |
山 域 |
剣岳 源次郎尾根 |
メンバー |
高田【CL】、藤崎【SL】、村田(俊)【装備】、市橋【記録】 |
行 程 |
9月16日(金)
20:00山口県セミナーパーク → 山口南IC〜高速道路移動
9月17日(土)
〜7:00立山駅(ケーブル) → 美女平(バス) → 9:00室堂(高田合流) → 10:00雷鳥平 → 12:00別山乗越 → 13:00剣沢キャンプ場
9月18日(日)
4:30剣沢キャンプ場出発 → 5:10剣沢雪渓 → 6:00源次郎尾根取り付き 6:20登攀開始 → 8:20ルンゼルート出会い → 9:20T峰ピーク →
10:40U峰ピーク → 11:00U峰本峰コル → 12:00剣岳山頂着 → 別山尾根 → 15:50剣沢キャンプ場着
9月19日(月)
4:40剣沢キャンプ場出発 → 5:40別山乗越 → 7:50 室堂着 →
8:15室堂(バス)→美女平(ケーブル)→ 9:30立山駅着 → 20:30山口県セミナーパーク着
|
|
|
|
9月の3連休に秋の剣岳源次郎尾根をアラウンドフィフティー4人が行く。
|
|
|
9月16日(金)
台風15号の接近と、日本海から停滞前線の南下により、本州全域が雨雲に包まれた中の出発となる。
行動予定の3日間の天気予報は雨。山行計画をどうするか協議する。
中止、山域変更等の意見が出るが、とりあえず室堂へ向かって出発。土砂降りの雨の中、ひたすら高速道路を走る。
9月17日(土)
17日6:00、立山駅手前の道の駅に到着。相変わらずの雨。
同行の加藤隊は、予定のチンネ登攀をあきらめ、クライミングギアを車に置いて立山駅へ。
ケーブル、バスを乗り継ぎ9:00室堂着。扇沢から上がってきた高田さんと合流。ここまで同行した加藤隊は、薬師岳への縦走に切り替える。
立山の景色はあらかた見えるが、山頂付近には雲がかかり、雨が降ったり止んだり。明日の行動に不安を持ちつつ剣沢を目指す。
別山乗越に着くと雨が止み、剣山の全貌が見える。「これは行けるのでは」と思った瞬間に雨が降り出し、剣岳がガスにかすんだ。 |
|
|
|
|
別山乗越から剣岳をバックに |
|
|
|
13:00剣沢キャンプ場着。
時折雨は降るものの、目の前に剣の全景が見える。改めて、荒まじい様相だ。
急峻な源次郎尾根の姿に緊張する。テントを張ると激しく雨が降り出す。
早々にビールを開け宴会。夕食は高田さん渾身のカレー。ボリューム満点のメニューを皆一瞬でたいらげた。
明日の予定は雨が止んでいたら源次郎尾根を目指すこととし、18時過ぎに就寝。雨は夜まで降り続けた。
9月18日(日)
3:00起床。雨は止んでいる。曇ってはいるが剣岳もはっきり見える。
パッキングを整え4:40出発。別山尾根にはすでにヘッドランプの明かりが並んでいた。
剣沢を下り雪渓に出会う頃に夜明け。剣御前岳が朝日に照らされ輝く。予想しなかった好天である。アイゼンを着けて雪渓を渡り、源次郎尾根の取り付きへ。 |
|
|
|
|
剣沢雪渓の下り |
|
|
|
6:20尾根ルートに取り付く。
草付きをしばらく上ると岩場に出会う。安全のためにロープを出して高田さんがリードする。 |
|
|
|
|
岩場の登り |
|
|
|
木登りと簡単な岩登りを繰り返し、やがてルンゼルートとの出会い。さらに灌木帯を上りT峰ピークに近づく。
ピーク手前でトラバース気味の岩場。長次郎谷までスッパリ切れ落ち正直ビビる。「下を見ないように」と緊張しつつ通過する。
9:20 T峰ピーク着。 |
|
|
|
|
T峰ピーク |
|
|
|
T・Uのコルまでの下りは見た目ほど厳しくなかった。
コルからU峰までは灌木帯の脇の岩場を進む。
やがて岩稜をたどりU峰ピークへ。ピークは意外に広く、進んだ先で突然切れ落ちる。
ここでロープを出し30mの豪快な懸垂下降となる。 |
|
|
|
|
U峰からの懸垂下降 |
|
|
|
コルから剣岳山頂までの上り。山頂がはるか遠くに見える。 |
|
|
|
|
山頂までの登り |
|
|
|
ガレ場が延々と続き、落石を起こさぬよう緊張する。
稜線左側の斜面を息を切らして登ると祠の目の前に突き上げた。
コルからちょうど1時間、思っていたより早く着いた。メンバーと互いに握手を交わす。嬉しい! |
|
|
|
|
剣岳山頂 |
|
|
|
山頂でゆっくりと休憩し別山の下降にかかるが、上りで疲労した体にはこの下降が厳しい。
一般道といえども緊張は取れない。
山頂付近は地形も複雑で、ガスで視界がなくなればルートを見つけるのに難儀するだろう。
カニのヨコバイ、梯子場、鎖場をいくつか越えて避難小屋にたどり着く。 |
|
|
|
|
別山尾根の下り |
|
|
|
その後も緊張する下りが続き鎖場を上り返し前剣へ。
前剣の下りも足元が不安定で、疲れた膝が辛い。
前剣からの長い下りを終え、剣山荘に到着。ここでやっと緊張から解放される。
小屋でビールを買って剣沢のサイト場へ。
15:50剣沢キャンプ場着。
終始天候に恵まれた1日であった。テントの前でビールを開けて乾杯。ビールを飲み終わるころには肌寒くなってテントの中へ。
夕食は具沢山のシチュー。皆疲れていて、昨日ほどの食欲もなく、酒も進まなかった。残った料理を朝食に回し、酒も余らせて19時に就寝。
9月19日(月)
3:00起床。
食事をとってゆっくりと身支度を整え、4時40分出発。
先日の疲れもあり、別山乗越までゆっくりと登る。朝焼けの剣がきれいだ。
雷鳥平を経て7:50に室堂着。始発のバスはすでに満員で、臨時の8:15発のバスに並ぶ。
高田さんはここから扇沢を経て茨城へ帰る。お疲れ様でした。
バス、ケーブルと乗り継ぎ、9:30立山駅着。加藤隊と合流。
車に乗り込むと再び雨の中の運転となる。
20:30山口セミナーパーク着。 |
|
|
結局、行き帰りの移動はさんざん雨に降られたものの、山では好天に恵まれた運の良い山行であった。
パーティの体力からしても、行程は申し分ない、充実した山行だった。
|
|
|
|
朝焼けの剣 |
|
|
|
( 文:市橋 写真:高田、市橋 ) |
|
|
|
|
|
|
|