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冠雪の白馬岳 |
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雪の縦走路 |
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日 時 |
平成23年10月6日(木)〜8日(土) |
メンバー |
斉藤(宗) 斉藤(滋) |
行 程 |
10月6日
自宅(6:10)〜 梓川SA(18;00)車中泊
10月7日
梓川SA(5:30)〜栂池ゴンドラ乗り場(6;30−8:10)〜栂池自然園(9:15−9:30)〜 天狗原(10;50)〜乗鞍岳(12:30)〜白馬大池小屋(13:15)
10月8日
白馬大池小屋(6:10)〜 小蓮華山(8:05)〜 三国境(8;50−9:00)〜 白馬岳(9;55−10:05)〜白馬山荘(10:15−10:20)〜 村営頂上宿舎(10:30−11:00)〜 白馬尻小屋(14:50−15:05)〜猿倉(16:00)〜 タクシー 〜 栂池ゴンドラ乗り場(16:30) 白馬村車中泊 |
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「栂池の紅葉を見てみたい」秋が近づくと、いつもつぶやいていたM。今年こそはと国体(山岳競技)が終わった2日後慌ただしく出発する。紅葉に間に合うだろうか・・・? 私にとっても35年ぶりの白馬岳、どんな様子で迎えてくれるのだろう。
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10月6日
例によって初日は目的地に到着のみを目標に走る。今回は北陸道経由で糸魚川から南下の予定だ。ところが話に気を取られ北陸道分岐をうっかり通過したため、早くも第1次家庭内戦争勃発。逆走するわけにいかず急遽予定を変え中央道経由とする。深夜割引を利用のため梓川SAで車中泊。
10月7日
栂池が1年で最も賑わうシーズンとのこと、ゴンドラが混む前に上がりたいので、夜の明けぬうちに栂池ゴンドラリフト駅に向かう。おかげで早いロープウェーに乗ることが出来る。 今日はお日様マークの筈だったと思うが予報は外れ雨、雨具を着て出発する。こんな悪天にもかかわらず栂池ヒュッテの周りは観光客でいっぱいだが、登山道に入ると人影は無い。
あれほど期待した紅葉は残念ながらパッとしない。数日前の雪でみんな枯れてしまったらしい。山岳雑誌で見た眼も醒めるような栂池の光景との違いに気落ちしたのか、前を行くMの後姿もどこか淋しげでカメラもザックの中のままだ。
ジグザグの登りから解放されると天狗原にとび出る。にわかに風が強くなり湿地の中の木道では思わずトレッキングポールに力が入る。吹き飛ばされて(私の体重でも)木道から水溜まりに落ちてしまいそうだ。 |
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天狗原を行く |
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稜線へと続く登りは、数日前の積雪が解けずに残っていて滑るため苦労する。風はさらに強くなり、だだっ広い乗鞍岳の大きなケルンの前で写真を撮るのも難儀する。
目の前の小蓮華山は雪化粧でまるで冬のよう。寒いので早々に白馬大池小屋へ向かう。
石が重なり合う雪道を滑らないよう下る。前を行くMに追いつこうと焦った瞬間ポキッとトレッキングポールを折ってしまう。Mに借りた新品だが、無頓着に誤った扱い方をしてしまったせいだ。(大概の物を直せるMも交換部品がないので修理断念) |
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強風の乗鞍岳 |
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白馬大池小屋に向かう |
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ガイドブックで何度か見た白馬大池小屋に到着。時間は早いが山旅の初日、無理をせず予定通り宿泊することにする。
相部屋になった(と言っても部屋はオープンだが)御夫婦の御主人の様子がおかしいので聞くと足に痙攣が来たとのこと、お節介を承知で特効薬のツムラ68番を差し出す。
夕食まで、食堂で本を読んだりお喋りをしたりのんびり過ごす。覚悟していたがこの季節、水道が凍って水がでないのが不便である。
夕食(カレー)後長旅の疲れも有り18時半には布団にもぐる。 |
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10月8日
昨夜の宿泊客の大半が、栂池に引き返すか蓮華温泉に下るようだ。思わぬ積雪でアイゼン不携帯が原因のようだ。
小屋を出る時ビニール傘を渡される。昨日トレッキングポールを折ってしまい何となく不安なので、受付にあった傘を譲っていただけないかお願いしたところ、くださることに。お金を出しても買えない物、小屋のお心遣いに深く感謝。長い間トレッキングポールを手に歩いているので、両手に何も無いのは調子が狂ってしまう。
小屋の前から雪を纏った小蓮華山への登りが始まる。予報通りの青空が広がり今季初の雪山にワクワクする。昨日の強風が嘘のような穏やかさだ。 |
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小蓮華山からの白馬岳 |
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高度を上げるにつれ、360度の展望が広がる。2年前の登頂後、初めて目にする剱岳(感動!)かって登った鹿島槍、槍ヶ岳、妙高・・・次々眼に飛び込んで来る。
昨日の分を取り戻すように2人共カメラが放せない。 |
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山頂までもう一頑張り |
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懐かしい白馬山頂、若い時のように続けて唐松・鹿島槍へと縦走は出来ないが、再び登れただけで嬉しい。 |
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白馬岳山頂 立山・剱岳も見える |
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山頂を後に白馬山荘に向かう |
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白馬山荘まで下り、山荘の方(後で総支配人と知る)に雪渓の様子を伺う。3連休というのに登山者が少ないからか、わざわざ外に出てこまごまとアドバイスをしてくださる。当初この山荘に泊まりピストンを考えていたが、栂池の紅葉が期待外れだったので猿倉に下ることに決める。
村営の頂上小屋のベンチで行動食を摂り、下山の準備をする。雪渓からの登山者は殆んどの人が「恐かった」と。雪渓も残雪も、朝の内はカチカチに凍っていたらしい。
唐松小屋のご主人のアドバイス通り軽でなく、ちゃんとしたアイゼンを持参して本当によかった。ほとんどの山小屋の連絡先は麓の白馬村なので、山稜部の詳しい情報は得られない。唐松小屋は直接連絡が取れるので、電話で適切なアドバイスが頂けた。
アイゼンを装着し雪の急な道を慎重に下る。雪が薄くなった所でアイゼンを外し、足場の悪い秋道をひたすら下る。ガイドブックの所用時間が頭に浮かぶが歩き易い大雪渓を踏んでのことで、こんな悪路余分に時間がかかるのも無理はないと納得する。記憶に残る大雪渓の面影は無く、クレパスが走る汚れた雪渓をわずか15分で渡り終える。(但し、アイゼンは再び装着) |
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秋道を猿倉に下る |
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白馬尻小屋でタクシーを予約し、予約時間ぴったりに猿倉に到着。タクシーはすでに待っている。30分で愛車の元へ。
期待はずれの紅葉を、十分過ぎるほど補ってくれた冠雪の白馬岳。35年ものご無沙汰なのに変わりなく迎えてくれた。
でも、年齢だけは確実に重ねていた。引き続き次の山(唐松〜五竜)は無理だから、明日は安曇野の散策で体を休めよう。 |
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( 文・斉藤(滋) 写真・斉藤(宗) 斉藤(滋) ) |
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