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冬山合宿報告 |
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○期間 |
平成23年12月28日(水)〜平成24年1月1日(日) |
○山域 |
中崎尾根〜槍ヶ岳 |
○メンバー |
村上【CL兼医療】、池本【SL兼装備】、鹿野【食糧】、鮫島【記録】 |
○行程 |
【12月28日(木)移動日】
21:30 セミナーパーク → 山口南I.C.〜高速
【12月29日(金)1日目】
8:20 新穂高温泉駐車場 → 8:45 出発 → 9:00 中崎尾根末端(1,100m) → (予定C1 ・1,690m通過) 12:30前後 中崎山(1,744m) →
(予定C2 ・大丸山1,816m通過) → 15:30 行動終了 幕営(1,870m付近)
【12月30日(土)2日目】
5:00 起床 → 6:30 出発 → 10:00 奥丸山(2,439m) →
(予定C3・2,330m通過) → 13:00 行動終了 幕営(2,550m付近)
【12月31日(日)3日目】
4:30 起床 → 5:30 出発 → 8:00 槍岳山荘 → 8:30 槍ヶ岳山頂(3,180m) → 9:50 キャンプ地・テント撤収 → 10:30 下山開始 → 13:00槍平 → 14:30 白出沢出合 → 16:30 新穂高温泉駐車場 → 飛騨清美I.C. 〜 高速
【1月1日(月)移動日】
4:30 セミナーパーク 解散 |
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今回の冬山合宿は、槍ヶ岳を中崎尾根から目指す。
メンバーの村上さんと鹿野さんは、3年前に当時新人の松田会員と3人で同コースに挑戦、悪天候のため無念の撤退を強いられている。
師走のばたばたの中、私は直前の安蔵寺山トレーニングで熱を出し、鹿野さんは食中毒で絶食状態と、メンバーの半数は病み上がりだったが、士気は高い。
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初日、天候は曇り時々雪。
新穂高温泉駐車場から橋を渡り、右岸側の林道に入る。ゲートを越え、5分ほどで左手のヒノキ林に取りつく。
いきなり急登だが、先行した強力なパーティーがいるようで、やがてトレースと合流、ラッセルから開放される。 |
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.【中崎尾根末端部】 |
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中腹からは、岩陰の落とし穴やシャクナゲの藪こぎでなかなか進まず、体力を使う。それでもトレースのおかげで3時間ほどで尾根上に出、歩きやすくなる。
3年前の記録では、トレースが無かったためか、ここまでに倍の6時間かかっている。
トップの池本さんは、雪などないような速度でガンガン進む。しばしば待ってもらう。
気付けば予定の幕営地(C1)はおろか、翌日の幕営地(C2)も越え、2日分の行程をこなす。
標高1,870m付近で15時を過ぎたため停止。トウヒ林の中を整地してテントを設営する。
雪は降っているが、風はなく、寒さも感じない。夕食は皿うどんで、ウイスキーを飲んだこともあり食後すぐに爆睡。 |
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2日目、天候は曇り。
雲のため周囲の眺望はなく、単調な樹林帯の登りが続く。 |
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【樹林帯の登り】 |
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前夜の降雪でトレースは消えているが、尾根のため探しやすい。この日も進度は快調。
10時ごろ、奥丸山を越えたあたりから快晴となる。 |
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【天候回復】 |
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13時前には西鎌尾根手前の鞍部まで到着する。
この先は稜線の雪の付き具合から強風が予想されるため、時間は早めだがここでテント設営することに決定。折よく下山するテント泊の方に場所を譲っていただく。 |
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【テント場から槍ヶ岳山頂方面】 |
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時間は充分にあり、幕営地の耐風性強化のため、雪を掘り下げ、テント周囲にブロックを積み上げる。 |
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【テント場から中崎尾根方面】 |
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明るいうちにトン汁の夕食。
壮大な日没を見ながらトイレ、人生最高のトイレだと思った。
18時就寝。無風だが寒い。
−20℃対応のシュラフに目出し帽まで全て着込んで入ったが、寒くてほとんど寝られない。 |
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3日目、天候は快晴。
今日は出発からアイゼン装着、テントに宿泊道具を残し、山頂へアタックする。西鎌尾根へはいきなり壁のような登りだが、雪がしっかり付いている。2時間ほどで槍岳山荘着。槍の穂先と日の出を見る。 |
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【槍の穂先】 |
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【槍ヶ岳肩からの日の出】 |
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山頂へは片道15分ほどの登りだが、過去の転落事故の話を聞き、少し緊張する。この日はアイゼンがしっかり利き、登りやすかった。
山頂は強風のためほとんど雪がない。360°の展望は素晴らしい。 |
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【槍ヶ岳山頂】 |
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【槍ヶ岳山頂】 |
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天候の悪化に備え、安定している今日のうちに下山することに決定。山頂からテント場に戻りテント撤収後、途中まで往路をたどる。
奥丸山手前から、東の飛騨沢方面に進路を変え、急斜面を一気に槍平まで降りる。計画では、槍平が本日の幕営地だが、通過。
槍平から先は、長く単調な下りが続く。17時前に登山口に到着。 |
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今回は、安定した天気と、先行したS大学山岳部のトレースという好条件のおかげで、予定より2日早く下山することができたが、特に最終日の行程は長かった。
天候が荒れるか、終始ラッセルを強いられる状況であれば、計画通り5日間以上を要すると考えられるため、今後、本コースを計画する場合は、今回の所要時間は参考にならないと思う。
最後に、リーダーとして的確な判断で山行を成功させた村上さん、有り余る体力で皆を引っ張った池本さん、経験の浅い私をフォローし充実した食事を用意してくれた鹿野さん、おかげで、無事帰って来られました。ありがとうございました。
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( 写真・文;鮫島 ) |
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