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初冬の九重山を訪ねて①(久住山) |
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北千里浜に向けて下る |
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と き |
2013年11月11日 |
天 候 |
曇り |
メンバー |
斉藤(宗) 斉藤(滋) N(家族) |
行 程 |
古賀N宅(7:00)~ 牧ノ戸峠(9:25-9:45)~久住分れ避難小屋
(11:45-12:15)~久住山頂(12:52)~北千里浜への分岐(13:25)
~すがもり越への分岐(14:20)~ 法華院温泉山荘(15:15)泊 |
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内 容 |
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「休暇が取れそうだから山に付き合うよ」とNから連絡があった。
Nの日程に合わせ天候を予想しながら行先を考える。中国地方より好天が約束されている九州なら、まだ名残りの紅葉が楽しめるかもしれない。
そうだ九重の瀬の本から扇ヶ鼻に登れば、自然林の中で黄葉のクヌギや真っ赤な楓に出会えそうだ。
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降水確率0%の予報を信じて出かけて来たが、九重連山の頂はすっぽりと雲に被われている。
雲の下の山肌はすっかり葉を落とした裸木で暗く寒々と見える。出発も予定より遅れてしまったことだし、紅葉が期待できないとなると長丁場の瀬の本コースを登ることもない。軟弱パーティーはあっさりと予定を変更し牧ノ戸峠に向かう。
小春日和の長閑な登山と甘く考えていたが、牧ノ戸登山口は風が強く視界も悪い。
法華院温泉山荘に約束通り入山の電話連絡をして登り始める。
3人でこのコースを歩くのは去年のお正月以来だが、ひょっとしたら厳冬期のあの日より寒いのかもしれない。寒さに弱いNは完全に冬支度である。(厚手の毛糸の帽子まで準備していた) |
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牧ノ戸峠を出発 |
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平日なので登山者は少ないと予想していたが、悪天候のせいもあり人影もまばらで、たまに行きちがっても交わす言葉は少ない。
少しずつ高度を上げるにつれ霧氷が現れる。まったく予期しなかった光景だ。立ち止れば寒いので、ゆっくりペースではあるが歩き続ける。
「お父さんの顎髭が倍増しちょると思ったら霧氷?!」の声に思わずMを見る。本当だ、顎の下は真っ白。言ってるNの長い髪もいつの間にか白髪、お婆さん? |
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霧氷のお出迎え |
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星生崎の下を巻き久住分れに下り立つが視界数mで、避難小屋がまったく見えない。
これまでの記憶で小屋方面に進むとぼんやりと目の前に現れる。取りあえず休憩することにしよう。
気がつけばもう昼なのでお弁当の手巻き寿司を取り出すが、今日の天候には不向きだったようでなかなか売れない。寒がっているNに甘いブドーを差し出してみるが増々寒くなりそうだ。
「冷たくてもブドーはブドー糖だから力が出るよ。」と言ったら「エッ!」とお互いの顔を見合わせるNとM・・・。違った? 果糖だったっけ? いまだによく分かってないけどブドーを食べたらエネルギーの素になることは間違いないでしょ。(単糖だの多糖だの言われてもなんのことか分からない)こうなったら熱々のテルモスの湯だけが頼りだ。
さぁ一息ついたところで出かけよう。このまま法華院温泉に直行したいのはやまやまだが、せめて久住のピークだけでも踏んでおこうとM。ガスの中に飛び出る。
稜線は風速何m? 吹き飛ばされて転んで怪我をしないよう一歩一歩慎重に進む。
山頂の辺りで先行のパーティーか、悲鳴が上がる。辿り着いた山頂標識の前で写真を撮ろうとしてさっきの悲鳴が頷ける。撮られる方も、撮る方も吹き飛ばされないよう足を踏ん張る。一刻も早く退散しよう。 |
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やっと辿り着いた強風の久住山頂 |
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元の名前はシムラニンジン(?)再び咲いた霧氷の花 |
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久住分れ付近にて |
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小春日和を疑わず、時間の許す範囲でピークを踏もうと思っていたが、気持ちは温泉に一直線。
北千里浜に向けてどんどん下る。稜線で吹き荒れた風が嘘のように穏やかになる。
真っ白に倍増していたMの顎鬚も普通状態になり、白髪と化したNの髪も元通りに。
僅かな標高差・地形の違いで状況は一変することを改めて認識する。慣れた山だからと油断禁物である。 |
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静寂の北千里浜を行く |
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法華院温泉に下る |
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予定を短縮して余った時間をどうしょう・・・なんて悩むことも無く、久住山に登っただけで程よい時間になり法華院温泉に到着する。 |
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九重山 トラック図
赤色11日 緑色12日 西千里浜で緑色が切れているのは、往路と同じコースなのでGPSをオフにしたため |
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夕食まで布団に包まりくつろぐ。
冷たい風にあたったせいかMの両目が赤い。Nも少し痛いというので乾燥予防の目薬を点すことにする。
まずはMからと点すが、「入ってない」という。もう一度トライするがまたも失敗。「小さい目なんじゃから、しっかり開けて!」と言ってしまって気づく。しまった!目薬の蓋を取るのを忘れている! これでは大きい目でも入る筈がない。「ごめん、ごめん」と平謝り。
今日の宿泊客は20名弱。広々とした食堂はストーブが焚かれても少し寒い。夕食のおでんがどんどん冷える。明日は晴れて暖かくなるといいな。 |
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(文・写真 斉藤(滋) トラック図・斉藤(宗)) |
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