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十種ヶ峰登山道整備
1.実施日  2014年3月15日(土)10時~14時
2.ところ  十種ヶ峰(山口県)
3.天候  晴れ
4.参加者  西村亘、斉藤(宗)、斉藤(滋)、加藤、大岡、市橋、江本、松並、浅原、
(山口山岳会:10名、下関山岳会:13名、周南山岳会:4名、
北浦自然観察会:9名、県自然保護課:2名、
阿東ふるさと交流促進センター:2名、地元神角自治会の皆様13名)
 5.内容:

 昨年7月の山口島根豪雨災害で徳佐が大きな被害を受けたことは知られているが、上流の十種ヶ峰山麓の神角からの山芍薬自生地に至る登山道も被害を受けていたことを県山岳連盟からの連絡で初めて知った。
 今回、山口県山岳連盟の呼びかけによる登山道の整備作業に参加した。
 数年前に十種ヶ峰の植物を守る会等が登山道のロープ張りや、警告看板などを設置。その後、県自然保護課の緊急雇用対策の一つとしての登山道の整備が行われ、ロープが張り替えられていた。
 山芍薬の自生地は頂上に近い標高800m付近の斜面であることから、今回大きな被害は受けていなかったが、そこに至る登山道の一部に土石流で流され大きく崩壊している箇所があった。
 もともと林道終点から山芍薬自生地に至る登山道は、沢とガレ場を詰める形の悪路であり、誰でも気軽に歩けるルートではなかったが、豪雨被害でさらに歩きにくくなっていた。
 この日、地元自治会の方、県自然保護課の方、北浦自然観察会の方、山口県山岳連盟加盟団体員で構成された総勢約62名が神角の神社横の駐車場に集合した。
 十種ヶ峰の頂上付近は薄ら雪化粧し冬山の様相を呈していたが、駐車場周辺の樹木に積もった雪は気温の上昇とともに溶け始めていた。
 駐車場で、小林会長からこの日の作業の概要と分担について説明を受けた後、全員で現場に移動した。
県岳連小林会長による駐車場での作業説明
 林道はユンボで土砂が除去されて歩きやすく整備されていた。しかし、しばらくは雨が降る毎に手入れをしなければならないのではと感じた。
 林道終点からは土砂が流され登山道がわかりづらくなっていたが、土砂や熊笹を除去して歩きやすいように手をいれた。
 宇部山岳会の担当は自生地に近い上流部なので、先を急ぐ。
 沢に降りて、沢を詰める。岩登りや岩稜縦走の経験の無い登山者にはおすすめできないコースだが、それでも山芍薬を見るためにはこの悪路をたどらなければならない。
自生地に至る沢の様子
左俣の砂防ダム(下部の土砂が流出してトンネル状になっている)
雪に覆われた登山道
 沢が涸れるあたりから大きく浸食された登山道が現れる。
 太い杭が根こそぎ流され枯れ木と絡み合っていた。山芍薬は雪の中から5cm程度の芽を出しており、それを踏まないように倒木や、浮いた岩や石を取り払いガレた沢の中に道をつけて行った。
 雨が降ればここを水が流れ整備した道も押し流されるかもしれないが、諦めずにその都度、安定するまで整備し続けるしかないと感じた。
土石流に浸食jされた自生地の一部
 山芍薬自生地(大きな被害は受けていない)
 昼は地元の自治会で準備された弁当をご馳走になる。余裕を見て70名分の弁当を準備され、わざわざ背負子でここまで歩荷してきてくださったのだった。
 自分たちの弁当は持参してはいたが、ご厚意に甘え馳走になる。地元で収穫されたお米で炊いたおむすびは、もちもちして美味しかった。感謝しながら完食。
 食事後は枝沢に迷い込まないようにロープを張ったり、岩や石を組み直したりの仕上げの作業をして、13時半下山開始。
 作業箇所を確認して気になるところを手直ししながら沢を下った。
作業風景(見違えるように整備された)
雪の中から山芍薬の芽が顔を覗かせる
 駐車場では地元自治会の皆さんによるお茶の接待があった。
 小林会長の終了の挨拶の後、解散した。
 帰りには車の中から、川沿いのいたるところで昨年の災害で大部分が流失した橋の残骸や、岩やコンクリート片の流れ込んだままの田んぼなどが見受けられ被害の大きさを再認識した。
 被災地が一日でも早く復旧することを願うばかりだった。
( 文・写真  江本 )
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