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三瓶山
子三瓶山への登りから男三瓶山を振り返る
山行日  2014年5月17日
天 候  晴れ
メンバー  三浦(比) 斉藤(宗) 斉藤(滋) Ks・Iy(会員外)
行 程  北の原登山者用P(6:50)~ 男三瓶山頂(8:43)~ 山頂避難小屋(8:50-
9:00)~ 定めの松分岐鞍部(9:50-10:00)~ 子三瓶山頂(10:30)~ 
孫三瓶山頂(11:10)~ 室内ノ池(11:40-12:15)~ 大平山々頂(13:08)
~ 女三瓶山頂(13:40)~北の原P(14:40)~姫逃池往復(15:00)
 内 容
 午前5時、予定の時間に目が覚める。前夜に受け取っていた朝食用のお弁当はお昼に回すことにして、ログハウス内でパン、コーヒー、バナナ等で簡単な食事を摂る。昨夜のうちに支払いも済ませているので、早々に三瓶山の北の原駐車場に向かう。
 広々とした登山者用駐車場に一番乗り、誰もいない。ゆっくりと支度を整え姫逃池コースを登り始める。昨日の大万木山に負けず劣らずの新緑の林が続く。時間がたっぷりあるので、焦らずゆっくりペースで高度を稼ぐ。

 「キツツキのドラミングが聞こえる」とKsさんが教えてくれる。難聴気味なので直ぐには聞き取れない。しっかりと耳を澄ませてみる。確かに・・・意外と低い音だ。
 ウグイスやホトトギスの鳴き声は分かるが、その他の鳥のことは殆んど知らない。少し勉強すれば、山歩きももっと楽しめそうだ。

 360度大展望の男三瓶山頂に到着。
 ぼんやり霞んだ大山が見える。その他、比婆山、大江高山など・・・。山頂の方位盤を参考に確認するが方位と山容が少しずれているような気がする。
 メンバーに訊いてみるとみんな同感のようだ。こんなことはよくあることなので、あまり深くも考えていなかったが、コンパスを取り出したKsさんが「ちょうど磁北線分ずれている」と教えてくれる。なるほど有りそうなことだ。さすが探究心旺盛なKsさん、あっぱれ!
避難小屋に立ち寄る
 山頂の避難小屋に寄ってみる。この小屋で月見をしたいといつも言っているM。確かに仲秋の名月に此処でお酒を飲んだらさぞ美味しい事だろうとロマンチックな光景が思い浮かぶ。
 ・・・がそのために運び上げる寝袋、食糧、装備、お酒、水・・・。もっと若い時に計画すれば良かったね。2人きりだと寂しいので、山仲間も誘っての山頂小屋の月見・・・。

 避難小屋を後に子三瓶に向かう。気持の良い笹原を小さな花々を楽しみながら行く。が呑気に歩けたのも此処まで、石ころだらけの下りが始まる。こんなにも足場が悪かった? これ以上の怪我は致命的・・・と思うと迂闊にドンドン下れない。スローペースでも慎重に行くしかない。
 今日初めての登山者である団体さんとすれ違いエールを交わす。向こうさんも「後どのくらい?・・・」に「まだまだ・・・」と答えるとうんざり顔だ。
子三瓶山へ
 鞍部で一息入れて子三瓶に登る。15年前の炎天下、みんながしごかれた登りだ。直射日光を遮る木立が無くヨレヨレになって室内ノ池に辿り着いたっけ。
 今日は大丈夫、みんな景色を楽しみながら余力を持って登る。あの時のように特大の桃は無いが、今日も仲間からのトマト、キウイが渇いた喉を潤してくれる。よし!もうひと頑張り、今日は孫三瓶にも登ろう。
子三瓶山を下る。室内ノ池が見える
 左に室内ノ池への分岐を見送り孫三瓶へとジグザグに登る。
 こじんまりとした孫三瓶の山頂を踏むのは初めてである。過去、数回三瓶山に登ったが、現役で働いていた頃は何かと時間の制約があり、孫三瓶はいつも割愛の対象だった。いつか全周回したいと願っていたが今回はなんとかなりそうだ。
孫三瓶山々頂
 孫三瓶から大平山に向かう。笹原に切り開かれた稜線の道は新緑に覆われ快適だ。このまま大平山に直行すれば楽だが、一旦稜線から下って室内ノ池に立ち寄りたい。「単なる水溜まりに行ってなにするか?」例によってMの悪口が始まる。私が湿原や沼、湖が大好きなことを知った上での攻(口)撃だ。でも今日は援護者多数、多勢に無勢で勝負は早い。

 周囲を緑に囲まれた静かな室内ノ池、ここも貸切りだ。お弁当タイムにもってこいの場所でおむすび弁当を食べる。豪華とは言えないつつましい弁当だが、メンバー揃って同じ味を食するのもいい。小鳥の囀りを耳にしながらの最高のランチタイムとなる。
ランチタイム
 池の傍の案内文によれば、鯉が放流されているが栄養不足で頭だけが大きいとのこと、何を思ったかMが池に何やら(千切ったパン?)投げ込む。と現れた魚がすぐさまパクつく。鯉のようだ。なんのことはない。「単なる水溜まり・・・」と言っていた本人が一番楽しげに遊んでいる。(本人は気づいていないようだが)
室内ノ池
 池の縁を辿り、静かな樹林帯を進む。「あっ! アケビの花!」声につられ見上げる。本当だ、今までも何度か見たことはあるが、こんなに沢山咲き揃ってはいなかったな。早速写真を・・・とカメラを向けるが、ゆらりゆらりと風に揺れ撮らせてくれない。粘っていたら置いて行かれそうだ。たて続けにシャッターを押し(つまり偶然狙い)走り出す。
 火口底から急坂を頑張り稜線へと上がる。大平山のピークに立ち寄りいよいよ最後のピーク女三瓶へと向かう。大平山との鞍部までは東の原からリフトで簡単に上がれるため、にわかにツアー客の世界となる。同じ山域なのにまさに静と動の分かれ目である。
アケビの花 秋にはたくさんの実・・・
 鉄塔の立つ女三瓶はどこか落ち着かない。展望台から見える室内ノ池に別れを告げ下山にかかる。
 男三瓶の山裾を周りながら朝の出発地である北の原を目指す。ブナやモミジの大木に出会えた自然林の気持ちのいいコースを下り駐車地に帰り着く。
三瓶山周回トラック図
 若い時に出来そうで出来ていなかった三瓶山の全山縦走。この年になってようやく達成できた。いろいろあってドンドン弱気になって行く自分が情けなかったが、少し元気が湧いてきた。まだまだ前進できるかも・・・?
 元気を与えてくれた三瓶山、支えてくれた山仲間、感謝の気持ちを忘れずに、細く長くで頑張ろう。
( 文・写真 斉藤(滋)  トラック図・斉藤(宗) )
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