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木曽駒ヶ岳 (中央アルプス縦走①)
山行日  2014年7月27日~28日
天 候  晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程  7月27日
宇部自宅(6:30)~ 中国道・名神・中央道 ~ 駒ヶ根IC ~ 菅ノ台駐車場(17:35)
車中泊

7月28日
菅ノ台バスセンター(6:00)~しらび平駅 ~ 千畳敷駅(6:55-7:08)~
宝剣山荘(8:15-8:32)~ 中岳(8:53)~ 木曽駒ヶ岳(9:30-10:10)~
宝剣山荘(11:20-12:00)~ 宝剣岳山頂(12:22-12:30)~ 宝剣山荘(12:53)
 内 容

 若い頃北アルプスには何度か出かけ、数年前には南アルプスにも挑戦した。その折いつも素通りしていた中央アルプスの山に登ろうとMが言い出した。
今年の夏は様々な都合で長期間家を空けられないので、位置的、日程的に選んだようだ。このところ体調に自信が無いので、ロープウェイで上がれる山、大賛成。即同意する。
 7月27日

 予定時間30分遅れで我が家を出発し山口・宇部道路に乗る。阿知須ICを過ぎた所でMの部屋のエアコンスイッチの切り忘れに気づく。Uターンしたいが降り口が無く、雨足も激しくなり車内の雰囲気があやしくなる。やっとの想いで帰ってみれば、エアコンのスイッチはしっかりOFF状態(2人共切った記憶なし)2人で1人前どころか半人前も怪しい状態に、不安を抱きながら再出発する。

 無理をしない交代運転で夕方には駒ヶ根市の菅ノ台駐車場(料金:日数に関係なく1回500円)に無事到着する。予想に反して車数は少なく嫌な蚊もいない。( 標高850m)これなら車中泊出来そうだ。駒ヶ根市内のコンビニ調達の夕食を摂り、早々と眠りにつく。
 7月28日

 マイカー乗り入れ規制のため駐車場前から始発のバスに乗る。
 しらび平でロープウェイに乗り継ぎ、一気に千畳敷まで上がる。写真で何度か見た風景が今、目の前に広がっている。
 宝剣岳の下に広がるお花畑は、もう盛りを過ぎたのか緑一色だ。
 地元のテレビ局の撮影班がカメラを構えて取材中だが、同行のガイドさんが「昨日はドシャ降りの雨だったのに今日は最高ね」と声をかけて来られる。好天を狙って来たので当然といえばそうだがやはり気持ちはHiになる。
千畳敷からの宝剣岳
 今日は宝剣山荘泊まりなので時間はたっぷり、焦らずゆっくり八丁坂を登るとしよう。
 骨折に次ぐ骨折で(Mイワク怪我のデパート)思うようにトレーニングも出来ず、ボロボロの体と弱気な気分で縦走が出来るのかと不安だが、ここまで来れば頑張るしかない。久しぶりの10kg超えのザックの重みは緊張からか感じない。
 振り返れば、雲海の彼方に南アルプスの山々が連なっている。以前仙丈ヶ岳に登った折、目の前の北岳(2日前に登ったばかり)が分からず大恥をかいてしまったが、今日は慎重に甲斐駒、仙丈、北岳、間の岳と同定してみる。
 濃鳥岳の奥には富士山も覗いている。
千畳敷から南アルプスを望む
八丁坂を登る
 瓦礫の急坂を頑張り乗越浄土に出る。宝剣山荘は目の前だ。
 荷物を置かせてもらい取りあえず木曽駒ヶ岳山頂に向かう。夏休みの所為かウィークデーでも登山者は多い。昨日は《長野県の山の日》だったそうだが、悪天でも今日以上に賑やかだったらしい。
宝剣山荘から木曽駒ヶ岳に出発 背後は宝剣岳
 足元の石ころに注意しながらゆっくりと登り、まずは中岳のピークに上がる。
 目指す木曽駒が目の前に現れた! 一度は諦めかけたアルプスの頂きが、早くおいでと呼んでいるようだ。後ひと頑張り、鞍部に向けてガレ場をノロノロと下る。うっかりして浮石に乗り転倒なんかしたくない。
 そんな脇をいとも軽やかに若い女性がすり抜ける。若いっていいなぁ。かつては私も《下りの上田(旧姓)》って言われたことがあったのに・・・(登りはまるで駄目だったが下りはなんとかしがみついて行ったから)おや? 前を行くMがあの若い女性と話しながらこっちを見ているが。
中岳からの木曽駒ヶ岳
 2人に追いついてみるとMが「誰か分かる?」と言う。人のお顔を覚えるのが大の苦手なので思い出せない(ごめんなさい)。
 笑顔いっぱいの彼女は会の村上副会長と同じ勤務先のNさんと名乗ってくださる。以前、村上学級の登山でご一緒させていただいたことがあるそうだ。すご~い! よく覚えていてくださったと感心し、こんな所で会えるなんてと嬉しくなる。聞くところによると彼女は日帰り登山とのこと、ノロノロペースに付き合ってもらう訳にはいかないので先行してもらう。

 どんどん遠ざかる彼女を見て「山頂で写真撮ってあげて」とMに頼むと、「ホイ来た」とばかり軽やかに後を追う姿はなんだか嬉しそう。こんな所で思いがけず「宇部の斉藤さんではないですか?」と若い女性に声をかけられたんだもの気分はいいに決まってるよね。

 遅れること10分(?)笑顔の2人に迎えられる。ようやく中央アルプス主峰2956m木曽駒ヶ岳のピークに立てた。
 まずは記念の写真を撮り、少し下って一休憩する。Nさんに自宅産のミニトマトを勧める。ほんの一口を喜んでもらえて担いだ甲斐があったというもの。出会ったばかりなのに話は尽きないが、松本へと向かう彼女を名残り惜しいが山頂で見送る。「お気をつけて!」と優しい心遣いを残してNさんは元気に下って行く。
木曽駒ヶ岳山頂
ミヤマダイコンソウ
 ガスが湧いて来た山頂を後にして、宝剣山荘まで帰り宿泊の手続きをする。
 窓の無い6人部屋は昼間でも灯りが必要だが、個室状態で使えるのは有難い。
 荷物を整理して空荷で宝剣岳に向かう。明日の本番に向けてのリハーサルだ。岩場には鎖が張り巡され、足場もしっかりしているので一安心。
宝剣岳山頂から 空木岳への縦走路
お花畑
 今日は山荘でゆっくりして明日の縦走に備えよう。
 夕食はコンニャクの煮物、小さなハンバーグと質素だが、食欲だけは旺盛、小さくなっておかわりする。
 個室で気兼ねも無く、ぐっすりと眠ったようだ。夜中、トイレに行くついでに見上げた満天の星。明日はきっと晴れるだろう。
( 文・斉藤(滋)  写真・斉藤(宗)斉藤(滋) )
宝剣岳・檜尾岳・熊沢岳 (中央アルプス縦走②) →
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