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紅葉の槍ヶ岳~裏銀座・縦走 -Ⅱ
日 程  2014年9月30日~10月1日
メンバー  福山 清二
行 程  9月30日 (槍ヶ岳キャンプ場~西鎌尾根~双六キャンプ場)
槍ヶ岳キャンプ場8:40~左俣岳(昼食)12:00~樅沢岳15:40
~双六キャンプ場16:20(泊)

 10月1日 (双六キャンプ場~三俣蓮華・黒部源流~三俣キャンプ場)
双六キャンプ場6:10~双六分岐7:10~三俣蓮華分岐11:40~三俣山荘12:30(昼食)~
三俣キャンプ場(テント設営)15:20~黒部川水源地16:00~三俣キャンプ場16:40(泊)
(夕食は山荘)
 内  容

 ・槍ヶ岳穂先登山を前日終えて、西鎌尾根から三俣山荘まで余裕をもって進む計画だったが、穂先登山が翌朝になり3時間近く出発が遅れてしまった。

 ・西鎌尾根の縦走ルートは危険個所もありアップダウンも結構厳しく、ゆっくり登山をしていたらどんどん時間の余裕がなくなった。縦走の後半には綺麗な鷲羽岳の姿、その袂に立つ赤色のかわいい三俣山荘が見えた。まだまだ遠いが途中に大きなアップダウンが無ければ行けるのだがと考えていたが樅沢岳の登り、双六小屋への急降下、その先の双六岳への急登を見て双六キャンプ場泊に決めた。

 ・翌朝の双六岳への急登がすこぶる辛く、三俣山荘までの短い距離を進むのが大変だった。キツイ理由が槍ヶ岳急登の疲れか、食事が十分取れてないからか、ザックの重量なのかは分からなかったが度々ザックを下ろして休憩し素敵な景観に浸りながらゆっくり縦走に努めた。

 ・余裕があれば三俣山荘から黒部五郎日帰り登山を計画していたが、余裕が半日足らずになったため、黒部川水源地標周辺の往復に切り替えた。
 [第3日目 9月30日(火)] 天候 晴れ

 早朝に槍ヶ岳穂先登山を楽しみ、テントを撤収してから計画より大幅に遅れて西鎌尾根に入った。傾斜がきつい下りだが滑らないように気を付けて下りた。
西鎌尾根と北アルプス最奥部
 少し進むと南に穂高の峰々が望め、北側は急傾斜と素敵な紅葉が広がっていた。
槍ヶ岳の北側斜面
 昨日の槍ヶ岳も登山者は多くはなかったが、西鎌尾根の縦走は更に少なく、私と同じ双六方面に向かった人は私を入れて4人のみ、9日間縦走中の6日目で今日は黒部五郎小舎泊という元気な20代女性が一人、高齢者ご夫婦一組と私、反対方向が単独の高齢者が3人、若い女性2人を連れた中年男性1人のグループの6人のみだった。
 西鎌尾根は左右の景観も変化が大きく雄大で圧巻だったが高低差の変化も相当なものがあった。
 槍ヶ岳直下の千丈乗越(2,734m)より双六小屋直前の西鎌尾根最後の樅沢岳(2,755m)が高く、そこを越えると双六小屋(2,550m)までの急下降だった。双六小屋到着後すぐに小屋のカレーライスを食べた。
双六小屋
 外トイレは一部水洗で大変清潔に保たれ、宿泊者、テント泊者は無料だが一般登山客も100円の有料で使用できるようになっていた。
 テント場は既に11張、水は誰でも無料で使用できたが、寒くなり雪どけ水の量が減っているので節水をとの表示があった。
 テント場は風が強く寒かったが雪や凍結の心配はなかった。
 [第4日目 10月1日(水)] 天候 晴れ

 翌朝は早くから支度をしたもののテント撤収後の出発は6時を過ぎてしまった。
 それに昨日の内に、三俣山荘まで行けていたら今日は黒部五郎岳に登ることも出来たが、今日は三俣キャンプ場泊なので絶景を堪能しながらゆっくり進んだ。
 紅葉と濃緑のハイマツ帯の自然の絶妙なバランスに圧倒され続けた。
鷲羽岳と三俣山荘
鷲羽岳を背景に三俣山荘前で
 昼過ぎに三俣山荘に到着してすぐ展望食堂でうどんを注文した。1,000円、キツネうどんだが自分が作る即席ラーメンと違ってとても美味しかった。
 食堂には高齢者が多かったが学生や20代の女性グループも多かった。
 2階の展望食堂からの展望は名前どおり大変良く、雲ノ平への中間地点、鷲羽岳、水晶岳登山の基地として利用されているようだった。
 昼食後、山荘のテレビで天気予報を確認、明日の水晶岳登山を決めた。
 しかし、その場合は烏帽子キャンプ場まで明日中に到着するのは無理なので、野口五郎冬季小屋泊に決め、小屋の衛星電話を借りて妻に「天候が良く、じっくり楽しみたいので帰着が1日遅れる。」と電話を入れた。スマホが全く通じないのでここで連絡出来て安心した。
山荘から望む槍ヶ岳・北鎌尾根
 テント設営をしてから黒部川水源地標までを往復した。
 水源地標の立つ周辺は正に黒部の最深部、北アルプスの最奥部なのだ。そこに流れ下る鷲羽岳、ワリモ岳などの紅葉に染まる大自然の絶景を写真に収めた。
黒部川水源地標
黒部源流の大自然
 テント泊の大部分は単独だったが、山岳グループ的な組もあった。
 私のザックには食料類は多すぎるほど持参していたが、一人で毎回同じようなものを食べる気がせず、栄養的にも小屋食が食べたく、取り分け三俣山荘の鹿肉シチューには期待していた。
 期待どおりのシチュー、ごはんと味噌汁のおかわり自由もうれしかった。そして夕日に輝く槍ヶ岳が丁度いい感じで眺められる環境は抜群だった。
展望食堂と夕日の槍ヶ岳
 まとめ

 ・ 双六小屋~三俣小屋までは素晴らしい景観を訪ねて様々なグループが目指しておられた。
 双六小屋を起点にして体力や時間に合わせて日帰り登山や散策される高齢者夫婦が数組おられた。男女とも単独登山は何人かおられたが裏銀座縦走はキャンプ場で会った20代女性1人と、烏帽子~雲ノ平経由で来られた5~6人の青年男女のグループだけのようだった。

 ・ 余裕があればと計画していた黒部五郎岳日帰り登山は出来なかったが、逆に午後は翌日からの縦走のための休養と黒部川水源地標探訪となった。
 黒部源流は北アルプスの最深部、紅葉とハイマツ帯の濃緑の絶妙なバランス、大自然の大景観に浸ることができた。
( 文・写真 福山 )
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