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大崩山山行
山行日  2014年11月21~24日
山 域  大崩山(宮崎県)
天 候  21日(雨のち曇)、22日(晴れ)、23日(晴れ)、24日(晴れ)
メンバー  加藤CL、西村(佳)、津田、浅原
ルート  ① ワク塚コース(登山口~大崩山荘~祝子川渡渉~袖ダキ~
下ワク塚・中ワク塚・上ワク塚~りんどうの丘~小積ダキ~坊主尾根~大崩山荘~
登山口)

 ②三里河原コース(登山口~大崩山荘~吐野~小滝~吐野~大崩山荘~登山口)
行 程  21日:
 小野田IC(19:30)~山陽自動車道~九州自動車道~東九州自動車道~椎田道路~
宇佐別府道路~大分自動車道~東九州自動車道~佐伯IC~
祝子川温泉美人の湯駐車場(0:00)~就寝(1:00テント泊)

 22日:
 起床・朝食(4.:00)~登山口発(5:15)~大崩山荘(6:15)~袖ダキ(8:30)~
下ワク塚(9:00)~中ワク塚(10:00)~上ワク塚(11:00)~りんどうの丘(12:00)~
小積ダキ(13:00)~大崩山荘(16:00)~登山口(16:40)~
祝子川温泉美人の湯・テント泊~

 23日:
 起床・朝食(6:30)~ 登山口発(7:45)~大崩山荘(8:20)~吐野・入渓(10:45)~
小滝付近(12:00)~吐野(13:20)~大崩山荘(15:00)~登山口(15:35)~
祝子川温泉美人の湯・テント泊~

 24日:
 起床・朝食(7:00)~大分米良IC~大分自動車道~宇佐別府道路~
東九州自動車道~九州自動車道~山陽自動車道~小野田IC~宇部着(16:00)途中観光
 美しいスラブに憧れていた大崩山登山を加藤に同行を依頼し、スラブの続くワク塚コースと滑床の続く 三里河原コースを2日間で廻り、大崩山の魅力を存分に楽しめる山行に4名で向かった。
 21日

 宇部市を出る頃から雨がぱらつき、大分県と宮崎県の県境付近からは本格的に降りだす。
 雨次第では車中泊も覚悟するも、祝子川温泉美人の湯駐車場に着くと雨は上がっており、空は満天の星空が広がり、駐車場には他のパーティもおらず、すぐに眠りにつくことができた。
 22日

 長い行程を歩くためまだ夜も明けぬうちに朝食をすませ、登山口に向かう。
 登山口には自分達の他には車は停まっておらず、静まり返った闇の中持ち物の確認を行い入山する。
 入山後もしばらくは視界が開けず慎重に歩を進め、大崩山荘辺りから次第に空が白み始める。視界が開けだすとともに視界の先に小積ダキがその姿を表し、もっとその姿をはっきり見たいという気持ちが背中を押す。

 祝子川では名物の橋は流され、自分達の倍近くあるような巨岩が一面に広がるも、進路は塞がれておらず水量も渡渉を阻むほどではなく、難なく渡渉を終える。

 渡渉後は苔むす登山道を進む。踏み跡が怪しい箇所もケルンやピンクテープが点在し順調に歩を進める。
 この辺りから小積ダキがモルゲンロートに赤く染まりだす。
 平坦な道をしばらく進むと急登が現れ道も荒れだす。道中何箇所も道の崩壊があり、年々登山道が変化していることを実感する。
荒れた登山道
 急登の終点付近で加藤の提案で浅原は一人、袖ダキから少し離れたところにある乳房岩を目指し、加藤らは袖ダキに向かう。
 しかし乳房岩を見落としてしまい、そのまま山頂に進み大崩山一の絶景を見逃すこととなった。

 下ワク塚経由で中ワク塚まで進み、少し戻ったところで加藤らと合流、乳房岩を通過していたことに初めて気づくも、時間の都合でこのまま上ワク塚方面に進む。
袖ダキからの眺め
 上ワク塚にて特徴的な奇岩の七日廻岩を眺めた後、りんどうの丘へ進み(浅原一人山頂ピストン)、これまで歩いてきたワク塚を眺める。
 遠方にこの日初めてのパーティの存在を目視にて確認した。
りんどうの丘からの眺め
中ワク塚・上ワク塚を背景に
 小積ダキのピークにて有名な象岩を眺め、難所の坊主尾根に向かう。
 こちらも年々崩壊が進み、20数個配置されているハシゴの数も年々変わっている。複数連結されたハシゴやスラブのトラバース、木の根を伝うなどしながら慎重に山を下る。
象岩
スラブのトラバース
 大崩山荘まで辿り着いた後の下山道は暗闇の中で歩いた時とは別の道のように快適に歩け、あっという間に登山口まで辿り着く。

 休憩時間も含め長時間の山行となったが、疲れた体は祝子川温泉に浸かることで癒やされた。露天風呂からは小積ダキがよく見え、同じように大勢の山男たちが山を眺めながら目を細めていた。
 23日

 確信的寝坊。疲れの残る体をいたわり、日が昇る頃から動き始め、登山口に着いた頃には昨日と打って変わって、既に多くの車が列をなして止まっていた。
 大崩山荘までは昨日と同じ道を歩く。歩き慣れた山道に足取り軽く快適に歩を進める。 
 
 この日も途中からはスラブのトラバースやはしごなど大崩山らしい道を進む。崩壊箇所も見受けられたが、立派な鎖が付くなど登山道の整備もしっかり管理されており、安心して進むことができた。

 吐野にて沢靴に履き替える。水はよく澄み切っており、浅瀬にも関わらず多くのヤマメが元気よく泳いでいた。渡渉中にはカワセミが魚を捕まえる姿も見ることができ、大崩山の自然をまざまざと見せつけられた。
 渡渉開始後も水の冷たさにしばらくはへつる等して進むが、途中からは三里河原らしいきれいな滑床が姿を現し、水の冷たさを忘れて沢歩きを楽しんだ。
三里河原の滑床
 モチダ谷出合の滝が近づくに連れて、水深も増し、へつりも増える。この日は夏の沢登りと違って、濡れることもできず、いつも以上に慎重にへつる。
倒木を避けながらのへつり
 モチダ谷出合の滝を過ぎたところまで進み、のんびりコーヒーブレイク、時間の関係で来た道を戻ることになった。
モチダ谷出合の滝
 帰路も慎重なへつりを繰り返す。
 スラブのトラバースを過ぎた辺りからはもみじがふかふかのじゅうたんのように敷き詰められ、疲れているはずなのに軽快に進むことができた。
 下山後は昨日同様、温泉からの眺めに時間を忘れて楽しんだ。
 24日

 バッテリーがあがり、手持ちのブースターで隣に人の車につなぎ、エンジン始動。
 道の駅めぐり、原尻の滝見物、八面山の紅葉ランチタイムを楽しみ、無事帰宅。
 今回の山行では、二日間とも長時間の山行となり、大崩山の険しさ、自然の深さを十二分に味わうことができた。
 また、すれ違うパーティも少なく、静寂の中、ワク塚を歩いている時の風に自分達の歩いている場所の高度感を体感し、三里河原では流れる沢の水音に大崩山の山の深さを実感する等、体全身で大崩山を味わった山行となった。
( 文: 浅原 / 写真: 加藤、浅原 )
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