|
雪の比婆山 |
|
|
|
|
|
烏帽子岳の急坂を下る |
|
|
|
と き |
2014年1月2日 |
天 候 |
曇り時々晴れ |
メンバー |
斉藤(宗) 斉藤(滋) N(家族) |
行 程 |
宇部(5:35)~ 中国道 ~ 比婆山県民の森公園センター(9:40-10:10)~
出雲峠(11:10)~ 烏帽子岳(12:10-12:20)~ 鞍部分岐
(12:35-12:50)~ 御陵(13:30-13:40)~
池の段・ブナ純林コースの分岐(13:50-14:00)~
スキー場上部(14:30-14:45)~県民の森公園センター(15:10) |
|
|
|
|
内 容 |
|
|
|
比婆山県民の森公園センター駐車場に予定通り到着する。
辺りはスキーヤーの車でいっぱいなので、少し離れた場所に駐車し登山の身支度を始める。明日はスキーをするつもりなので、今日は初ラッセルを楽しもう。公園センターのフロントに入山を伝え、10時過ぎ歩き始める。
毛無山への分岐を右に見送り今回は出雲峠へと向かう。1年前、颯爽と山スキーデビューのつもりで儘ならず、悪戦苦闘したMのことが思い出される。結局スキーはお蔵入りで今回は迷うことなくスノーシュー持参だ。
比婆山の積雪は1mを越えているとの情報を得ていたが、新雪も無く予想通りトレースもある。自宅発なのでどうしても登山の開始時間が遅くなり、長い(といつも思える)出雲峠までの道のりが踏まれていて助かる。
1時間黙々と歩き出雲峠に到着する。
スキー、ボードの人は多いが、冬場の登山者は少なく、ここ出雲峠に人影は無く静まりかえっている。そろそろワカン装着かと思ったがトレースはまだまだ続いている。
植林帯を過ぎると夏道を外れ尾根の直登となる。急坂を登っていると烏帽子までピストンして来たという単独行の男性とすれ違う。日帰りとはいえ軽装に驚く。 |
|
|
|
|
植林帯を登る |
|
|
|
傾斜が緩み烏帽子山頂が近いと感じる。
下山中の単独行者2名に会う。ちゃんとスノーシュー、ワカンを装着しておられるが1人は「烏帽子より先に行こうとしたが道が分からんから止めた」とポツリ。すれ違った後「よかったね!」とMが声をかけてくる。どうやら私と同じ思いだ。
勝手なようだが、まさに望み通りとなりそうだ。予定のコースを全部ラッセルはきつい。でも全部踏まれていたのではつまらない。長い出雲峠までの歩きと急坂の烏帽子への登りで楽をさせていただいたが、その先誰も踏んでいなかったらラッキー!
時間の制約があるので、家族3人の軟弱パーティーはついつい都合のいいことを考えてしまう。(明日を登山日に当てればいいのだが、今日の方が好天の予報であった。) |
|
|
|
|
烏帽子岳山頂付近から 毛無山・伊良谷山・牛曳山 |
|
|
|
前回も前々回も雪の烏帽子山頂に人影は無かったが、今日もポツンと標識だけが待っている。
時計は昼を周っているが、風が冷たく長居できそうにないので、御陵への鞍部まで下ってお昼としよう。その前にちょっと口にと外郎を手にする。でも、もうすぐ昼食・・・。「やっぱ食べるの止めよう、肥えるから。」と言った途端「いや、お母さんもう肥えてる。」とNの速攻。毒舌は今年も続きそうだ。 |
|
|
|
|
烏帽子岳山頂 |
|
|
|
さぁ! ここからが本番! 目の前の御陵に向かって積雪期のみの自由なコースを踏み出す。
Mが雪庇を避け急下降する。安全を確かめ後に続く。
前回の新雪に比べ重い雪だ。傾斜が緩むと次第にペースダウンとなる。鞍部の見覚えのある標識(ブナの純林コースへの分岐)の所でお昼タイムとする。
無雪期なら短時間で登れる筈の御陵への緩やかな登りが、今日は大きく立ちはだかって見える。誰も踏んでない雪面を望んでいながら、今から大変と覚悟する。重い雪に体力の減退を感じ行動食を摂りながらも心が逸る。 |
|
|
|
|
御陵に向けてラッセル開始 |
|
|
|
|
鞍部で行動食を摂る |
|
|
|
鞍部まで頑張ったMに替わりトップを行く。ノロノロだがラッセルは楽しい。でも予想以上にきつい。
時々コンパスを確認しながらなるべく楽にとコース取りをする。見慣れた大岩が現れホッとするが中々辿り着けない。
見かねてトップに出たNにMが喜ぶ。いつも2人の後について来ていたNがいつの間にか助っ人に。無理もない前期高齢者、2人たすともう140才だ。ここは、少したくましくなったNに頑張ってもらおう。
大岩を過ぎて最高地点を越えるとようやく平坦な雪原となる。 |
|
|
|
|
広々とした稜線を行く |
|
|
|
毎年のように辿る道だがあの幅広の登山道がまったく何処か分からない。ダラッとした稜線に特徴が無く、雪で被われた樹林で囲まれ進行方向は分かっていても別世界にいるようだ。
御陵山頂は近い筈、一歩一歩上を見ながら慎重に進む。いつも目印にしている針葉樹・・・。やっと現れた!
「着いたよ~!」ホッとして後ろに声をかける。周りの樹々と違う雰囲気で御陵を取り巻くように立つ針葉樹(杉)。回り込むといつもの看板が迎えてくれる。
辿り着けた嬉しさでまず記念写真を撮る。今年も多くの登山者がここを訪れるだろう。
「今年比婆山に何人の人が登るか知らんけど、うちが1番乗りよ!」と大人げなく言うと「お母さん違うよ。ウサギさんが一番!」とN。確かに紛れも無い足跡。ここの住人には敵わない。 |
|
|
|
|
御陵山頂 |
|
|
|
新しい年がいい年であることを祈って御陵を後にする。
池の段方面とブナ純林コースの分岐点まで進みスキー場最上部にコンパスを慎重にセットする。ここ数年、短時間で楽に公園センターに帰れるコースとして利用しているが、夏道と違い記憶に残るポイントが無く、毎回新鮮でワクワクしながらも緊張する。 |
|
|
|
|
スキー場に向けて下る |
|
|
|
下り始めて間もなくトレース発見! どこから? 烏帽子から全くトレースはなかったので池ノ段方面から? それともスキー場から? 誰も踏み込んでない真新しい雪面を期待していたので少しがっかりするが、トレースはコンパスの方向より左寄りの小沢に下って行くので見送り、右の尾根伝いに下る。ここを下るのが初めてのNは緊張していたのか、トレースを見てホッとしたようだ。
コンパスの指示通り下り、30分で目標地点のスキー場上部の林に到着する。スキーヤーやボーダーが樹間越しに次々と通り過ぎる。後はスキー場に沿って下るだけなので腰を下ろし、おやつ代わりにカップラーメンを食べる。最近のテルモスは性能がよく、朝沸かした湯だが十分温かい。さぁ、お腹が満足したらスキー場の端っこを小さくなって(無理?)下って行こう。 |
|
|
|
帰宅後、楽しみにしていたGPSの軌跡を見ると、前回の軌跡とほとんど重なっている。しかし深い雪の世界では、行動中100%の自信(安心感)は無く、常に緊張感が薄らぐことはなかった。
同じコースを同じように辿っても、毎回違う新しい比婆山。弱小3人パーティーで今年も登ることが出来た。大好きな比婆山。今年もどうぞよろしく! |
|
|
|
( 文・斉藤(滋) 写真・ 斉藤(宗) 斉藤(滋) ) |
|
|
|
|
|
|
|