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日向神ケホギ岩中央稜(福岡県八女市) |
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山行日 |
2015年4月18日(土) |
天 候 |
晴れ |
メンバー |
松並、内田 |
行 程 |
宇部5:30~奥日向神キャンプ場8:30~中央稜取付き・登攀開始9:40~
登攀終了12:00~懸垂下降地点12:40~奥日向神キャンプ場13:10 |
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内 容 |
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昨年、日向神のゲンゾウルートを登った際、他にもマルチピッチのルートがいろいろあることを知った。今回、選んだのはケホギ岩中央稜。半年前に先輩が登った記録を読み、ぜひ行ってみたいと思っていた。 |
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宇部を5時半に発ち、高速道路を使って時間を稼ぐ。広川ICで降り、奥日向神キャンプ場に8時半に到着した。登攀準備をしてから出発。ケホギ岩中央稜の取付きを目指す。
一つ目のトンネルを越えて、すぐ左の山側に入っていく。
谷沿いに付けられた道を上がっていくと、左手に整備された岩場が見えた。これがサンセットエリアか。
中央稜はサンセットエリアからずっと右にトラバースするという思い込みがあったので、そこから右手へ別れる踏み跡を苦労しながら辿っていくと、トップロープのかかった岩場が現れ、その先で道が消失した。辺りに中央稜の取付きらしき場所は見えない。 |
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谷沿いの道を進む |
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明らかに間違っていると思われたので分岐まで戻ると、サンセットエリア上部から谷を挟んだすぐのところに明瞭なスラブを発見。中央稜の取付きだ。
先ほどの分岐を右手に入らず、そのまま谷沿いの道を上がれば良かった。約1時間のロスだが、気を取り直して登攀開始。核心となる4ピッチ目が松並のリードとなるよう、つるべで行く。
スラブ主体の1ピッチ目(5.8)は内田のリード。久しぶりの岩の感触と苔のスラブに緊張し、身体が硬い。自分のような5.10aクライマーにはプライドもこだわりもないので、A0で登る。
スラブを越え、木々の枝を抜けたところでピッチを切る。立派な終了点が整備されており有難い。 |
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1ピッチ目のスラブを越える |
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松並がリッジとなる2ピッチ目(5.9)をリード。
岩が立ってくるが、松並はフリーで登り、順調にロープを伸ばしていく。細いリッジを越えたテラスで終了。
内田がフォローで続いた際、一箇所、バランシーなところがあり、リードなら怖いと思った。。 |
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2ピッチ目この辺りでバランスを要する |
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3ピッチ目(5.10c)はフェース。
下からはホールドが分かりにくいので、内田がフィフィを使ってレストしながらガバを探る。終了点の右下に赤で×と書かれた岩があるので、体重をかけないよう注意。中央稜を通して、他にもいくつか赤の×を見かけた。 |
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3ピッチ目もフィフィでレスト |
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いよいよ核心の4ピッチ目は出だしがハングとなっている。
トラバース(5.11a)と直登(5.11c)の2つのルートを取れるが、松並は迷わず直登を選択。さすがの松並もスピードアップのため、核心はA0で抜ける。
下から見ると難なく登っているように見えたが、フォローで続くと、高度感もありA0でもかなり力が入る。また、あちこちにボルトがあるとはいえ、古いリングボルトに体重をかけるには度胸が必要。 |
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4ピッチ目は頭上が直登ルート |
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直登ルートを登る松並 |
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最後の5ピッチ目(5.10c)は再び傾斜が落ち着く。古いボルトが少なくなり、4ピッチ目と比べると支点の間が遠く感じた。相変わらず内田がフィフィを多用しながら登る。ここも高度感があるため、フリーで登れば怖いと思う。最後は松の木を終了点にしてフォローをビレー。 |
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もうすぐ終了点 |
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ここでアプローチシューズへと履き替え、中央稜の山頂を踏んだ後、ナイフリッジに向かう。
このナイフリッジをアプローチシューズで通過するのが、今回の中央稜の中で一番怖かった。
ナイフリッジを越えて、懸垂下降地点の手前でパン休憩。そこから50mロープを2本つなぎ、1回の懸垂で中央稜と東稜のコルに降りることができる。あとは下の道路まで降りる道を辿るだけ。
途中、中央稜の取付きを左に見ながら、難なく駐車場に戻ることができた。 |
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ナイフリッジを渡る |
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懸垂下降でコルに降りる |
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帰り際に他のマルチピッチルートの取付きを確認した後、うきは市経由で小倉東ICから高速に入ったが、途中、道迷いや道路の通行止めのため、宇部に着くまで約5時間を要した。
クライミングを終えてからの帰り道が、この日一番の核心となった。 |
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( 文:内田、写真:松並・内田 ) |
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