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大谷右俣(十方山太田川水系)
山行日  2015年6月7日(日)
天 候  晴れ
メンバー  池本、内田
行程  山口IC~戸河内IC~十方山登山口駐車場8:00~入渓8:30~第一金庫岩9:00~
ゴルジュ入口9:30~F16?10:10~最後の分岐10:35~十方山山頂11:30~
十方山駐車場12:30~戸河内IC~山口IC
 山口県も梅雨入りしたが、週末は貴重な梅雨の晴れ間となった。
 今シーズン最初の沢登りとして、あまり難しくなさそうな沢を計画。目指すは十方山大谷右俣。
 池本にとっては久しぶりの沢登りとなった。
 県道吉和戸河内線が通行止めのため、戸河内IC経由で立岩ダム横の十方山登山口駐車場へ。駐車場に向かう途中、大谷の入渓地点に装備をデポしておき、駐車場に車を停めてから、2~3kmのジョギングで入渓地点に戻る。
 気温が低めなのがジョギングに気持ち良い。準備をして入渓。
入渓地点までジョギングで戻る
 右岸から沢に降りると、水量は多くない。2日前にまとまった雨が降ったはずだが、十方山の懐の深さを感じさせる。
 当然、水は冷たい。しかし、泳ぐような淵はないので、順調に小滝を交えたゴーロを進む。
 気がつけば前方に、巨大な四角い岩が鎮座した右を流れる滝が現れた。F6だ。意識しないまま、いくつか小滝を越えてきたが、F2~F5までのFナンバーはよく分からなかった。
F6 左は第一金庫岩
  F6を過ぎるとすぐに分岐と出会う。620m付近か。
 明瞭な二股だが、右俣の方が大きく、分岐の前後で水量もほとんど変わらないように思える。ここは予定通り右俣へ。そこから、斜滝やC/S滝など変化のある小滝を越えて進むと、立派なゴルジュへ入っていった。
 前方には右岸から迫力のある2段2条のすだれ滝が落ちている。奥俣コスギナエノ谷の入り口だ。
F11 斜滝
明るく開放的なゴルジュ
 大きなゴルジュは開放的で、陰鬱な感じがしない。生き生きとした明るい緑の中で、すだれ滝からの飛沫がアクセントになって、まるで庭園のような空間を形成していた。
 こんな場所に巡り合えることも沢の魅力の一つだと思う。心が満たされてゴルジュを抜けた。
2条2段のすだれ滝
ゴルジュ出口の滝
 ゴルジュを過ぎると、右手に水流のないガレ沢が現れるが、1100m付近の分岐には早すぎる。念のために池本がガレ沢の様子を確認した上で、そのまま真っすぐ進んだ。
 その後しばらくすると、フレークの間から水流が落ちているような特徴的な滝が現れた。
 滝の左岸がスラブになっていることから、これがF16だと思われる。確かに滝の上部はトユ状となっている。もっと大きな滝かと思っていたので、半信半疑のまま登る。水量が少ないせいか、特に苦労することなく越えることができた。
     
フェースっぽい滝 F14?
     
特徴的な形状の F16
 さらに続くゴーロを進むと、ようやく明らかな二俣となった。1100m付近の最後の分岐か。
 地形図で確認した後、左へ進路をとるとすぐに滑滝が現れた。さすがに水量は少なくなってきたが、まだまだ沢が続くことに感心する。
 次第に源流域の様相を呈してきたものの、結局、最後まで水流が途切れることはなかった。
     
最後の滑滝
 稜線までもう一息だが、藪がうるさくなってきたので右岸に上がり、縦走路を目指す。
 疲れた身体で笹漕ぎしているうち、山頂手前で南へと流されかけたところ池本が方向修正し、無事に縦走路に出ることができた。
 そこから1分で山頂へ。ゆっくりしたかったが、じっとしていると寒いので、靴を履き替えると一気に下山。1時間ほどで駐車場まで戻ることができた
 十方山の懐は深い。山頂のすぐ近くまで水流を辿って遡行できるのは素晴らしいと思う。
 また、久しぶりの沢でも池本は強かった。その体格を活かした動きで、ゴーロでも滝でもペースを落とさず進んでいく。ロープを使う機会がなかったこともあるが、おかげで予定したよりも早い時間で遡行することができた。 
( 文・写真 : 内田 )
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