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立岩谷(日の平山 太田川水系)
日 時  平成27年10月3日(土)
天 候  曇り
メンバー  内田、鹿野(会員外)
行 程  山口~山口IC~吉和IC~筒賀坂原駐車地点~入渓(7:10)~(7:15)F1(7:35)~
二俣(7:55)~(8:05)F6(8:20)~(8:35)F11(9:15)~(9:35)F13(10:10)~二俣(10:15)~
(10:55)稜線登山道(11:05)~日の平山(11:10)~駐車地点(11:50)~吉和IC~山口IC~山口
 10月に入り、随分涼しくなってきたが、まだ沢に行けるはず。
 二日前に降った雨の影響が気になるものの、前から狙っていた立岩谷へ行くことにした。
 立岩ダムの南に位置する日の平山(地形図上では立岩山と記載)の南側の沢だ。山岳会「やまびこ」の記録を見て、行ってみたいと思っていた。
 吉和から国道186号で筒賀坂原へ。立岩谷にかかる橋の横の空き地に駐車した。
 朝7時前の気温は7℃。沢登りをする季節ではなかったと後悔しながら準備をする。
 堰堤を2つ越えたところから入渓。すぐに小さなゴルジュとなる。
 濡れたくないので、へつって進むが、ホールドが剥がれて流れにドボン。いきなりずぶ濡れとなり、寒さに震えることになった。その後は突っ張りで慎重に進んだ。
ミニゴルジュ
 ゴルジュの奥にF1が現れる。
 二日前の降雨のせいか水量が多いようだ。
 手前は水圧が強いので、奥の滝の左側から取付くが、真ん中から上部のスラブが難しい。飛沫を浴びながら、鹿野がハーケンで支点をとって越えた。鹿野が打ったハーケンはよく効いており、回収も一苦労。フォローも身体が冷える。
F1上部がいやらしい
 それから取水施設を右に過ぎて、しばらくゴーロを進むと分岐となる。650m付近の二俣だ。
 左俣の入口には2mほどのF2がかかっている。ここは予定通り左俣へ進む。F2は右のスタンスを使って、一気に身体を押し上げる。身体は濡れるが、動きが面白い。
 いくつか小滝を越えて進むと、形の良い斜滝と出会う。F6か。
 水流の中のホールドを探りながら進む。上部で1箇所カムを使って抜けた。
F6斜滝
 その後、フリーで登れる滝が次々と現れ、飽きさせない。このあたり、どの滝が遡行図のFと対応するのかよく分からなかった。
次々と現れる滝
 気がつけば倒木の向こうに迫力のある滝が見えてくる。三段となっており上部は10mほどの高さがある。F11だ。
 既にここまでの遡行で散々に濡れて、身体が冷え切っている。気は進まないが、じっくりラインを観察した後、登攀開始。
 滝の左寄りをシャワークライミングで直登する。ハーケンが効かないため、かなりランナウトして上部の立木で支点をとって落口に抜けた。ホールドはしっかりあるが、とにかく寒い。
F11
なかなか支点がとれない
 F11を越えると、狭い空間に二つの10m級の滝が落ち込んでいるのが目に入り、思わず声が漏れた。
 正面奥には溝状の滝F12が行く手を塞いでおり、その手前の左岸からも勢いよく滝が水流を落としている。
 800m付近の分岐だと思われる。ここは予定のルートである左俣(正面)へ進む。鹿野が器用に支点をとりながら、溝の中を登り、上部は右岸側から抜けた。溝にかかった倒木がなければ難易度は増すかもしれない。
二つの滝が出会う二俣
F12溝状の中を登る
 F12の上にはすぐF13が現れる。
 遡行図では登攀不可とあるが、ラインを観察した後、鹿野がトライしてみることに。
 最初、滝の右からのラインを試みたところ、スタンスが崩壊し、一旦、撤退。次に左側から攻略するも、逆層気味の岩はスタンスに乏しく、最後はブッシュの中を越えた。
     
F13を攻略する
 その後、二条となった小滝を越えると、再び沢は二手に分かれる。両俣とも入り口に滝があるが、ここは右俣へ。
 この分岐以降、渓相は落ち着きを見せてくる。いくつかの滝を越えた後、次第に水量は細くなっていく。水がなくなった後も、そのまま20分ほど沢をつめると、稜線上の登山道に出た。
 装備を解除して、そこから南へすぐの日の平山のピークを踏む。帰りは登山道を一気に下山した。
 立岩谷はコンパクトにまとまった素晴らしい沢だった。フリーで登れる滝が連続し、ロープを使った登攀もある。稜線までの植林帯は下草がほとんどなく、藪漕ぎの苦労もなかった。ピークを踏んだ後、一般登山道を使って下山できるのもポイントが高い。
( 文:内田、写真:内田・鹿野 )
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