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杣地川左右俣(粟野川水系)
日 時  平成28年7月3日(日)
天 候  曇り
メンバー  池本、内田
行 程  豊田町道の駅~白滝山林道駐車地点~左俣入渓7:40~F13大岩ノ滝~遡行終了8:30~
林道下をくぐる~200m付近の二俣~右俣入渓9:10~林道下をくぐる~F10~
F16C/S(チョックストーン)9:40~F22白滝10:10~遡行終了10:15~林道駐車地点10:35~
豊田町道の駅
 この時期、どこの沢に行くかは悩ましい。大雨が降れば、普段は水量の少ない沢でも楽しめるが、実際にどれくらい増水しているかは分からない。今回、水量が増えていることを期待して、杣地川に行ってきた。
 杣地川は、山頂付近の滝で知られた白滝山を源流とする沢だ。
 豊田町の道の駅で待ち合わせてから白滝山へ向かうと、中腹から上はガスの中。そのまま林道を上がり、左俣と右俣の間の広いスペースに駐車した。
 準備をして、林道から左俣に入渓。気象庁のサイトでも確認していたとおり、今週は思ったほど降水がなかったようだ。期待していた水量も平水並だが、気を取り直して遡行開始。ガスのせいで沢の中も薄暗い。

 時折、登山道らしき標識が出てくるのを横目に見ながら小滝を越えて行く。もっと水量があれば面白いと思うが、特段、印象に残る滝はない。
 F12幅広の滝を過ぎると、目の前に最後の滝F13が現れた。横に大岩ノ滝と看板がある。
【① F13大岩ノ滝
 ここはロープを出して登攀開始。
 F13はチムニー状で、よく見ると下部と上部の二段構成となっている。下部をステミングで快適に越えてから、中間地点で一箇所カムを使った。この中間地点ではシャワーを浴びるが、これが火照った身体に気持ち良い。
 一方、上部はホールドスタンスが乏しく、支点も取れなくなる。思わず内田は最後を右の岩へ逃げてしまったが、池本はC/S(チョックストーン)を直登した。
F13を直登する池本
 F13を越えたところで遡行終了。所々に設置された標識とテープを頼りに踏み跡を降りる。
 林道手前からは再び沢に入り、暗渠をくぐって沢を下った。途中、遡行図に載っていない堰堤があり、左俣の林道下部は大分様子が変っている模様だ。それでも面白そうな小滝は登り返しながら沢を下り、右俣との分岐に到着した。
 すぐ下には白滝山登山道の標識があった。
分岐下の登山道の標識
 右俣すぐの堰堤を越えたところから遡行開始。左俣に比べると傾斜があってFが多い印象だ。ガスも晴れたようで、沢が明るくなってきたのが嬉しい。
 遡行図のFナンバーとの突合はできないが、林道直下のFは面白かった。
林道直下の岩を流れるF
 林道の橋をくぐってからも小滝が続く。どれも難しいものではないが、快適に越えることができて、気持ちが良い。
 等高線の間隔が狭いだけあって、両手両足を使ってどんどん高度を上げていく。息は切れるが、渓相はなかなかのものだ。中には登りごたえのあるFも出てきて楽しめる。
大岩と水の流れが美しい
F16C/S(チョックストーン)足の位置がポイント
 終盤は両岸の岩壁が高くなり、空間が狭くなっていく。言わずと知れた白滝山ゴルジュだ。その中は風の通り道となっており、汗をかいた身体に涼しい。ゴルジュの中を登山道も通っているが、最後まで小滝を直登する。
ゴルジュの中の小滝も面白い
 そして最後に山名の由来となったF22白滝が現れた。美しい釜にはかなりのアブラハヤの魚影が見えるが、以前はこれほどの数はいなかったような気がする。
 滝自体は特に難しくないので、釜に飛び込みフリーで取り付いた。フリクションが良く、ホールドスタンスも豊富なので、快適に登れる。白滝を越えたところで遡行終了。
 目の前には林道が見える。帰りは沢沿いの登山道を辿って戻った。
F22美しい白滝
フリーで直登する
 杣地川左右俣どちらの沢も、最後の滝以外インパクトのあるFはないが、特に右俣は気持ちの良い小滝が続き、なかなか面白かった。水量が多いともっと楽しめるのだろう。
 また、両方とも短い沢なので、半日で遡行したい時や他の沢にも行きたい時に良いかもしれない。
( 文・写真:内田 )
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