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三段峡本流左俣(二段の滝)と奥三段峡 |
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日 時 |
平成28年9月20日(火) |
天 候 |
曇り後雨 |
メンバー |
林、(会員外:鹿野、城代) |
行 程 |
06:10田代出合駐車場→06:50猿飛より入渓→07:10二段の滝→
08:40右岸を高巻き遊歩道へ→09:30田代出合より奥三段峡へ入渓→
10:00F2到着→11:10F5到着→11:36畳ヶ原→11:55F7到着→12:50F13到着→
中の甲林道を経てイキイシ谷を下降→16:00田代出合駐車場 |
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台風の接近という事もあり、前日までは激しい雨でかなりの増水が予想されるが、現地に行ってみて状況を慎重に判断して遡行するかどうか決めようという事で三段峡へ。
今回は二つの沢を継続遡行する予定で、時間もかなり掛かると予想された為、3時30分に山口を出発した。 |
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田代出合駐車場に着き、増水は明らかだったので三段峡本流左俣は二段の滝を見に行くだけ行ってみようという事で、駐車場より猿飛の渡し船発着場へ。普段は河原との事だが今日は水で溢れかえっている。水温もそんなに冷たくなく、ライフジャケットとロープを出し猿飛の70mの泳ぎ。
水流は無さそうに見えてなかなか有り、泳ぎでは全然前に進まない。心が折れかけ何度渡し船のロープを掴もうかと思ったが、それは避け、岩のホールドが豊富な事に気が付きそれを使い二段の滝まで進む。 |
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渡し船発着場。普段を知る人ならば水量の多さは一目瞭然 |
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二段の滝は轟轟と白い水しぶきと音を立てており、来る者を寄せ付けないといった感じであった。
とりあえずセオリー通りに左岸へ泳いで取りつこうとするが、水へ飛び込んだ瞬間から体が流されるのが分かった。なんとか左岸のスポットへ取りついたがそれ以降が全く前に出ることが出来ずに撤退。
二段の滝右岸より高巻き、懸垂下降を交えて左岸へ渡渉し遊歩道へ出る。渡渉も場所を慎重に選ばなければ流されてしまいそうだったので慎重に行ったつもりだったが、流されかけて少しヒヤリとした。 |
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荒れ狂う二段の滝に流される |
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二段の滝手前。これ以上は進めなかった |
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再び遊歩道と林道を経て田代出合へ。F1を通り過ぎた所から奥三段峡へ入渓。
普段は何ともないであろうゴーロも、今日ばかりは流されるわけにはいかない。危なそうな所はスリングやお助けロープを出し先に進む。 |
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普段は何ともないゴーロも慎重に |
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F2に到着し、「西中国山地の沢」に書いてあるように右岸から左岸へ飛び移ろうとするが、流れが早すぎてとてもじゃないが左岸に移れない。2,3回チャレンジしても駄目だったので、さてどうしようか、となった時に鹿野さんが右岸のクラック沿いに行けそうな突破ルートを見つけ、そこを登る事に。
カムと立木で支点を取りクラックの二段目のテラスまで。このテラスは土交じりで緩やかな斜面なので少し怖い。立木とクラックを使ってなんとかよじ登る。二段目のテラスまで登ってしまえば滝上部まで再び簡単に取りつく事が出来、無事突破に成功する。 |
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F2。左岸へ行こうとするが敗退 |
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F2右岸のクラック沿いを登り突破する |
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水量が多く、正確なFとFナンバーは分からなかった為、以下のFナンバーは参考までにされたい。
F3は水量多く挑戦する気にもなれず通り過ぎる。F5は水量こそ多いが、左岸の水際を攻めるとスタンスもあり簡単に突破できた。F6は右のスラブ状と左の階段状があり、左を登る。スラブ状は登っても下降が難しそうだったので階段状を登って正解だったと思われた。
F7の階段状は水量の勢いこそあったものの、水流にあまり入らず取り付け、また階段状という事もありとても簡単だった。F8~F12はどれがどれかよくわからなかったが、どこも気の抜けない渡渉が続く。無理に滝や流れに入らずに安全に抜けた。 |
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F7階段状 |
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最後のF13に到着する。一目みてこれは突破できそうに無いと笑いが込みあげてきたが、最後の滝だし挑戦だけしてみようと、手前より作戦会議をする。
トポには左岸にホールドが多いと書いてあり、恐らく水量の少ない時にはそのまま滝の左岸を登るのだろうが、今日はそれは間違いなく出来ない。まだ右岸は可能性がありそうだが、滝に近づくまでに岸にホールドが殆ど無い。一応泳いでみるが流れが早すぎてとても進めない。
そこで、左岸を進めるだけ進み右岸へ飛び移って、右岸の横に流れるクラックを使いどうにか登る作戦で行くことに。
トップで行かせてもらい、飛びついて何とかクラックに手を入れることが出来たが、これが意外と浅く、どうやって登ろうかと思慮しているうちに握力を使い切ってしまい、登れそうなラインを見つけたが結局力切れて流されてしまった。
続いて鹿野さんが同じルートで挑戦し、難なく突破。後続はロープで引っ張り上げてもらう。自分の登攀力の無さを思い知らされた。 |
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飛び移りクラックのカチに耐えるが力尽きる |
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同じく飛び移り、難なくこのフェースを突破する鹿野さん |
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大きな堰堤を越えると大きな池のような場所に出る。ここも大きく二俣のようになっていたが、右を進み橋へと到着する。中の甲林道だ。
中の甲林道を上がり、イキイシ谷への登山道を探す。目印は看板と聞いていたので、てっきり登山道の名前が書いてある様な看板をイメージしていたがそうではなく、内容は失念したが林業的な看板で一度気づかず通り過ぎた。山火事防止の大きな垂れ幕と、何重にも巻かれた赤テープを目印にすると良い。 |
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イキイシ谷に直で谷を下降する登山道かと思いきや、藪交じりのピークを迂回するような道で本当に合っているのか不安になるが、進むと著明な登山道に出て、イキイシ谷へ下降することが出来る。
イキイシ谷に着いたならば、渡渉してイキイシ谷沿いの林道を下る。これも間違えて、渡渉せずピークへの登り道を20分程登ってしまったので気を付けなければならない。
イキイシ谷沿いを歩くとやがて奥三段峡との見覚えのある出合に出るので駐車場までは迷わずに行くことが出来る。 |
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今回は私にとっての初めての「泳ぎ系の沢」だった。「登攀系の沢」も面白いが、泳ぎ系も面白い。流れに気も体も流されそうになりながら、いかに突破をするのかの判断力と登攀力を身に着ける必要があると感じた。
今回の様に水量が多いとそれだけで危険だが、アドレナリンも分泌され楽しい。
これからも慎重に安全に山登りを楽しみたい。 |
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( 写真:城代、林、 文:林 ) |
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