|
大山大ノ沢 |
|
|
|
|
日時 |
平成29年3月4日(土) |
天 候 |
快晴 |
メンバー |
池本、林、内田、石田さん(C.C.Alpina) |
行 程 |
桝水高原6:30~横手道6:55~大ノ沢7:10~最上部の堰堤8:10~弥山山頂9:50~
剣ヶ峰10:45~元谷12:20~大山寺13:00~桝水高原13:45 |
|
|
|
|
敬愛する石田さんと一緒に大山を登りたいと思っていた。
今回、忙しいところをお願いして、お勧めの大山大ノ沢に同行していただいた。正面壁側から登るのは初めてだ。 |
|
|
|
金曜夜発で軽く一杯やってから仮眠をとる。明日の夜が本番なので、お酒は控えめに。
予定通りに起床して、米子から溝口経由で桝水高原に入った。準備をしてから出発。スキー場の林間作業道を歩いて登る。まだリフトは稼働しておらず、スキーヤーは誰もいない。 |
|
|
|
|
スキー場の林間作業道を登る |
|
|
|
スキー場の最上部で横手道と出会うので、そこから横手道を辿って水平方向を南へ。雪がよく締まっているので、スノーシューは履かなかった。
堰堤から大ノ沢に入る。大ノ沢の入り口はブッシュ交じりで、思っていたほど広がりがないので、石田さんの言う通り、注意していなければ見過ごしそうだ。 |
|
|
|
|
大ノ沢の入り口は分かりにくい |
|
|
|
一番上の堰堤まで詰めたところでアイゼンを装着。目の前には、青白い開放的な空間が広がる。
直登するときついので、ジグザグに歩いて高度を上げていく。雪面を進みながら、石田さんから雪質や歩き方等について教えてもらった。
左の稜線には雪庇ができており、風が稜線の向こうから吹いてくること、その風が沢を横切り右手の斜面に当たって、クラストさせることなど、石田さんの話は勉強になる。
今日のコンディションではリスクは低いが、正面よりも横からの雪崩と緩んだ岩稜からの落石に気をつけなければならない。 |
|
|
|
|
青白い開放的な空間を登っていく |
|
|
|
|
左の尾根には雪庇ができている |
|
|
|
視界を遮るものは皆無なので、随分下から右手上方の岩稜帯に特徴的なピナクルが目に入るものの、なかなか近づかない。それでも、微妙に変化する雪面に着実にアイゼンを効かせ、一定のペースで進むと、気がつけばピナクルの横まで登っていた。
近くで見ると、古い残置ロープがかかっている。上を向いて登っている間はそれほど感じなかったが、立ち止まって下を見ると、かなりの傾斜だ。氷化した斜面もあり、バランスを崩した場合、滑落停止できるかどうか不安になる。 |
|
|
|
|
特徴的なピナクル |
|
|
|
ピナクルのある岩稜帯の左を進み、最後まで大ノ沢の真ん中を詰め上げる。上部では陽の光が沢の中に差し、それまでの青白かった世界が一変した。
澄み切った青空と白く輝く雪のコントラストの無機的な美しさが際立っている。
さらに高みに向かって足を運ぶと、最後は傾斜が緩み、左手に山頂の避難小屋が見えてきた。そのまま真っ直ぐ弥山山頂に突き当たるのが嬉しい。 |
|
|
|
|
無機的な美しさは言葉にできない |
|
|
|
弥山の山頂は多くの登山者で賑わっていた。
落ち着かないので、小休止の後、そそくさと縦走開始。見れば縦走路にもかなりの人が見える。
弥山から剣ヶ峰方向だけでなく、逆方向に歩いている人もいる。狭い縦走路での離合にも時間がかかっているようだ。
プレッシャーをかけてはいけないので、核心の手前で待機し、先行者が通過してから、いざナイフリッジへ。
よく踏まれたスタンスがあるものの、稜線はあまりにも細く、切り立っている。バランスを崩したときのことは考えない。慎重に一歩一歩をスタンスに置き、集中力を切らさず進んだ。
念のためロープは準備したが、結局使わなかった。その後も縦走路は雪庇があったり、氷化した斜面があったりと、気の抜けない箇所が続く。 |
|
|
|
|
ナイフリッジを進む |
|
|
|
剣ヶ峰で小休止。弥山と違って静かな山頂を満喫してから下山開始。
右手にはトレースのない槍尾根が美しい。
天狗ヶ峰から1636Pまでの下りも、固く締まった箇所があり、時には後ろ向きでクライムダウンする。
宝珠尾根に入ると雪質がましになったので、尾根の右側を駆け降り、上宝珠越から元谷へ。元谷への下りではズボズボの雪となり、元谷からはスノーシューが大活躍。後は大山寺を経て、環状道路を歩いて桝水高原に戻った。 |
|
|
|
|
剣ヶ峰で仲間と一緒に |
|
|
|
最後は、車で大山寺まで戻り、入浴してから、お待ちかねの宴会だ。昨晩お酒をセーブしていたこともあり、明るいうちから痛飲し、見事、撃沈してしまった。 |
|
|
|
|
今回のトラック図 |
|
|
|
今回も石田さんから多くのことを教えていただいた。経験に裏付けられた言葉には重みがある。また、それ以上にアルピニズムの考えについては深い感銘を受けた。
石田さんに深く感謝するとともに、まだまだご指導いただければと思う。 |
|
|
|
( 文:内田、写真:林・内田 ) |
|
|
|
|
|
|
|