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大万木山と琴引山の残雪トレッキング
日 時  平成29年3月10日~12日
メンバー  園山
行 程  3/10
宇部(5:40)~中国道~三次IC~キャンプ場手前(11:10/12:20)~森のホテルもりのす(12:40)~指谷山登山口(13時)~944mピーク(15:15)~登山口(16:15)~琴引ビレッジ山荘(17:20)

3/11
山荘(7:35)~除雪P(8時/8:30)~車道分岐点(9時)~門坂P(9:30)~避難小屋(10:30/11時)~地蔵尊展望台(11:50)~大万木山(13:30)~権現コース車道登山口(15:40)~除雪P(16:20)~山荘(17時)

3/12
琴引スキー場P(8:40)~登山口(9時)~琴引山神社(11:10)~琴引山(11:20/12:10)~スキー場P(13:50)~帰宅(20:45)
  内 容

 今年の正月は十方山へ登ったが暖かく山には殆ど雪はなかった。
 1月中旬以降、特に2月に2回強い寒波襲来で道路や空港などの交通マヒがニュースにもなった。
 3月に入って多少暖かくなったもののスキー場や道路の積雪情報を見ると例年以上の雪が残っている。3/10(金)は勤務先の創立記念日でお休なので3/10~12の3連休で残雪トレックを行った。

 行先は色々迷ったが最終的に近場の比婆山と大万木山に絞った。
 下調べの段階で見た大万木山頂付近の雪景色の写真がとても綺麗だった事、雪の比婆山は斉藤さん夫妻の報告書が当会HPに掲載されているが雪の大万木山はまだ記録がないと思うので今回は大万木山に決めた。
 島根県民の森のHPでは頓原地区にある大万木山を始め赤木地区、吉田地区などもあり標高800mあたりからブナやミズナラが多く分布しトレッキングに適した数々のルートが整備されていると紹介されている。自然豊かな山域らしいので大万木山以外に森のホテル「もりのす」周辺と琴引山も歩いてみた。
 3月10日 【指谷山を目指すが・・・】

 昨夜はTVのスリープタイマーを入れ忘れTVの音声で真夜中に目が覚め睡眠不足気味で自宅を出発する。また数年前から3月に入ると花粉症の症状が出始め気分的にイマイチ。なのでユックリ安全運転で現地へ。
 三次市は雪は皆無であったがR-54の赤名峠を越えると道路沿いの民家や田んぼには相当量の雪が残っていて予想を超える雪景色にビックリ。
 今日は大万木山の予定であったが時間的にきびしいので「もりのす」から指谷山を目指すことにした。

 「もりのす」までは除雪済みとの情報であったが3日前の降雪で林道の一部に雪が残っており手前の駐車スペースに止める。
 林道の雪の上を歩いてみるとシャーベット状である。車で行けるんじゃない?と思い通過を試みるが車底に雪が当たるので引返す。甘い考えと時間のロスにガックシ。
 約20分歩くと冬季閉鎖している「もりのす」に到着。指谷山の取り付き地点も知らなかったので手前にあった指谷山登山口の小さな標識を見つけホッとする。
指谷山登山口
 登山口でワカンをつけコンパスをセットして遅いスタート(木地屋谷Bコース)を切る。
 植林帯をジグザグに登ると約40分で林道?に合流した。この辺りは左側は植林帯のままだが右側は自然林になっており更に登るとブナが出始め周りは全て広葉樹林に変わった。
 ここから直接、尾根沿いに登り15時過ぎに944mピークに到着。
 指谷山へ行くには一旦下って登り返さねばならず今日はココまでとし来た道を戻る。
 13時出発じゃあねぇ~。まったく初めての場所で雪のためルートも分かり難くかったし。まぁ今日はウォーミングアップだから・・・などと言い訳しつつ今宵の宿(お風呂+ビール)へ急ぐ。
 3月11日 【大万木山】

 県道273号線は最奥民家の先まで除雪されてあった。最終除雪地点でワカンをつけていると松江のAさんと下松のBさんが来て私を含めて中高年シニア3人で出発する。
 門坂Pと位出谷Pへの車道分岐点で私とAさんは門坂Pを目指したがBさんは位出谷Pから渓谷コースを行かれるとの事で、ここで別れた。
 分岐点から雪の車道を30分歩いてやっと一面雪原の門坂Pの横を通過。
門坂駐車場
 また避難小屋までも結構、時間が掛かってしまう。
小屋から20分地点
 小屋から約30分登ると見覚えのある地蔵尊展望台に着きやっと遠くの景色が見えるようになった。
地蔵尊展望台
 12時過ぎ、展望台からの登りを登り切った地点で先行していたAさんから「夕方に大事な用件(宴会!)があるので時間切れ。今日はここで帰りま~す」との事。
 今年に入って101歳のお父さんを看取られ忌明け後、久し振りの山行だったらしい。長寿のDNAを引き継いでおられる様子で私より5歳も年上なのにパワフルな歩きで積極的にトレースをつけてもらい御礼を言って別れる。
 Aさんと別れたあと雪面を進んでいると前方から元気そうな青年Cさんに会い情報交換する。
 Cさんは権現コースから山頂を経て滝見コースを下降中との事で権現コースは自分のトレースがあるので早く降りられますよと教えてくれた。
山頂付近の避難小屋
 山頂に到着し気持ち良い雪面を歩き回った後Cさんに聞いた初めて歩く権現コースを降りる。
 最初は緩やかな下りで快調に降りられたが徐々に傾斜がきつくなり慎重に下降する。
 Cさんは若さに任せてほぼ直線的に登っており、おまけに雪が腐ってきて滑りやすい。仕方ないので急傾斜部分は後向きでステップを切りながら降りる。山頂から約2時間で鳥居のある車道登山口に降りた。
除雪P付近の綺麗な自然林
今回の登降ルート
 残雪期ではあるが今回の目的であった雪の大万木山に登れた喜びに浸りながら今宵も宿へ急行。
 3月12日 【琴引山】

 今期は営業を終了している一番左のリフト下を歩き左の尾根に入ると琴引山登山口の標識がありスノーシューのトレースが残っていた。
 登山コースは登山口から少し歩くと急傾斜になってくるので手前から左の沢側へトラバースし以後、基本は沢沿いだが滝状部分は山側を巻きながら歩く。約1時間歩くと沢も急になってくるので渡渉地点になっていた。
 それから先も琴引山神社下までずっと日陰だったが神社からは気持ちの良い稜線が左右に拡がっていて陽の光と雪の反射で明るく開放的な気持ちになった。
 山頂には石が積まれてあり、その石積み越しに三瓶山が一際どっしり真近かに見えた。
琴引山からの三瓶山
琴引山から大万木山
 展望も抜群で昨日登った大万木山と右へ伸びる自然林の稜線、その先には比婆山も見える。
 琴引山の先にある琴引分れ~草の城山~大万木山へ続く縦走路も魅力的で見ていて飽きない。南西方面には多分?恐羅漢山や十方山も確認出来た。
 しばし360度の景色を堪能したところで同じコースを下降した。
 今回歩いた佐見コースは基本的に沢コースであり小さなデブリも見られたので降雪後や気温の高い日はお奨め出来ないと感じた。
 下山後、山荘で貰ったサービス券で入浴休憩して帰りもユックリ帰宅する。
 今回、島根県民の森の一部を歩いただけであるが大万木山から東側には毛無山へ続く縦走路があり西側には草峠を経由して和恵縦走路や指谷縦走路などが整備されているらしい。
 まずは無雪期にこれらのコースを歩き地形やコース状況を把握した後また積雪期に歩いてみたい。
( 文、写真 : 園山 )
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