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三段峡龍ノ口~二段滝(太田川水系)
日 時  平成29年6月17日(土)
天 気  晴れ
メンバー  池本、内田、鹿野(会員外)
行 程  山口~山口IC~戸河内IC~三段峡正面口駐車場6:50~入渓6:55~龍ノ口7:10~
黒淵8:35~葭ヶ原10:00~猿飛渡船10:20~二段滝10:40~猿飛渡船12:40~
駐車場14:20~戸河内IC~山口IC~山口
 梅雨入りしたというのに、ここのところ雨が降らない。梅雨を彩るアジサイもさすがに元気がなさそうだ。
 天気予報ではこの週末も天気が良さそうなので、こんな時こそ水量のある沢に行くことにした。目指すは三段峡龍ノ口。今年も突破することができるだろうか。
 中国自動車道の山口ICから戸河内ICを経由して、三段峡へ向かう。
 途中の吉和付近の温度計の表示は11度。そもそも入渓できる水温なのか不安になる。三段峡正面口の駐車場で準備をしてから出発し、午前7時、赤い橋を渡ったところから入渓した。水温は恐れていたほどではない。

 ウォーミングアップしながら進むと、すぐに龍ノ口手前の河原に到着。例年と比べて河原が広く出ており、水量は少なそうだ。
 淵を泳いで、龍ノ口の取付地点である岩に立ち込むと、水中の岩の位置が浅い。
 やはり水量は少ないと確信する。ここを拠点として、3人で龍ノ口の突破について作戦会議。左岸のスラブ沿いに進んだ先の水中に立ちこめる岩があることは分かっている。その中間地点からが難しそうだが、頑張って右岸側のスポットに入れば、泳ぎでも何とかなるのではないかと結論づけた。
水量は少ないが、それでも相当の激流
 まずは内田が行くが、簡単に流され失敗。中間地点までも行けない。
 次に池本がトライ。力強い泳ぎで難なく中間地点に取り付くと、そこから右岸側のスポットへ飛び込む。白く泡だった激流をものともせず、右岸に辿り着いた。
 スポットのように見えても、かなり流れはきついようで、池本が体勢を安定させるまで、ドキドキしながら見守るしかできない。最後は激流にあらがい、右岸沿いに進むと、見事、龍ノ口の落ち口の左へと抜けた。思わずガッツポーズだ。
龍ノ口を突破する池本
 すぐに鹿野が続く。あれよあれよという間に中間地点に立ち、そこから右岸のスポットへ。激流に耐えて、なんと鹿野も龍ノ口を突破。
 こうなれば自分も行くしかない。しかし、気合いを入れて中間地点までは行ったものの、右岸のスポットに入れない。いや、入っているのかもしれないが、押し寄せる水流に耐えられない。結局、2度流され、全身ヘロヘロになって、ロープで引っ張りあげてもらった。心身ともに疲労困憊だ。
鹿野も続く
ロープで引っ張り上げられる内田
 龍ノ口の後も先が続く。ヨタヨタしながら2人の後を追いかけるが、疲れ切った身体はなかなか回復しない。
 鹿野の驚異的なペースに引きずられて、何度も泳がされ、長い河原を歩かされ、ようやく葭ヶ原に到着した。途中、黒淵の渡船はまだ営業していなかった。
水と戯れながら遡行する
何度も泳ぐ
 この時点でまだ10時。もう少し先に行けるのではないか。漠然と考えていただけの二段滝の可能性が膨らんできた。
 3人の話し合いの結果、とりあえず猿飛の渡船を確認してみることにする。
 先を急ぐため、一旦、出渓して、そこから足早に遊歩道を歩くと猿飛までは間もなくだ。到着してみると、ちょうど観光客を乗せた渡船が出たばかりとのこと。
 それでも諦めきれないため、営業の邪魔はしないので、通らせてもらえないかと、ダメもとでお願いしてみると、予想していなかったことに、OKの返事をいただいた。係員の方にお礼を言って、邪魔にならないよう急いで猿飛を通過。
 ここを泳ぐのは二度目だが、改めて神秘的なところだ。
神秘的な猿飛を通過
 猿飛の長い泳ぎを終えると、河原で見事な二段滝と対面する。気がつけば、これまで休憩なしで遡行してきたので、ここで本日初めての小休止をとった。
 エネルギーを補給してから、いざ二段滝にトライ。
二段滝
 まずは淵を泳いで滝の右側のテラスに上がり込む。
 今回もチムニーではなく、左上して滝の落ち口に抜けるルートを目指す。スタンスがないので、リスに打ったハーケンにアブミをかけて、上のホールドに手を伸ばすが、バランスが悪くなかなか足が決まらない。
 テンションをかけつつ、カムをセットし、カムにかけたスリングに左足を乗せ、何とか左上のバンドに乗り込んだ。ここまでが難しい。
 そこからは、支点がとれないので緊張するが、バンド沿いにトラバース。後は一箇所カムで支点をとって、滝の落ち口に抜けた。
二段滝を登る内田
 二段滝を越えたところで、本日の遡行はここまで。
 最後、カムを回収するのに苦労したが、3人でテラスから淵に飛び込み、猿飛を泳いで戻る。改めて渡船の係員の方にお礼を言って、遊歩道を正面口まで戻った。
 今回、水量が少なかったとはいえ、三段峡の入口から入渓し、泳ぎやゴーロ歩き、登攀と全身をフル稼働させる沢となった。
 葭ヶ原から猿飛までは遊歩道を使ったものの、この時間で長い距離を進むことができたのは、ひとえに力強いメンバーのおかげだ。
( 文:内田、写真:内田・鹿野 )
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