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富士山バックカントリー(吉田大沢)
日 時  2017年6月9日
天 候  晴れ
メンバー  林 、下岡(会員外)
行 程  富士スバルライン五合目駐車場(05:00)~吉田口頂上(12:20)~
剣ヶ峰(13:40)~白山岳コルより滑降(15:00)~吉田大沢~
七合目付近より登山道へ~富士スバルライン5合目駐車場(17:30)
 立山BCの時から計画していた富士山BC。強力なパートナーを得られ、ついに一つの目標であった富士山を滑ることが出来た。
 富士山の残雪についての情報が乏しくどの沢を滑るか考えあぐねていたが、運よく数日前に飛行機から富士山を望むことが出来、どうやら融雪も進んで唯一滑れそうなのは北側の吉田大沢のみと判断。今回のターゲットは吉田大沢だ!
 前日の朝に玖珂に集合し、一日目は移動。富士山はアルプスよりも遠いイメージだったけれども、結果的に11時間程で到着することができ、アルプスと距離もあまり変わらない事にびっくり。
 道の駅で夕暮れに沈む富士山を見て、明日はあそこを滑るのかという興奮と、やはり富士山は大きいと少しばかりの恐怖心を抱き早めに就寝。

 富士スバルラインのオープンと同時に5合目まで車を走らせる。ほかに車は2台ほどで、ボーダーが一人。軽く情報収集を済ませ、高度順応をする時間も惜しく(そもそも必要なのかな?)、早速登山開始。
吉田大沢
 他に登山者はほとんど見かけず、夏の富士山を代表するような渋滞待ちなど皆無で、気持ちよく標高を上げることが出来た。かといって急いで上がれば高山病になってしまい、スキーどころでは無くなるのも嫌なので、意識してゆっくり、休憩を多めにとって登る。
所により雪が残る
 吉田大沢は6合目あたりから雪はあるが、でこぼこしているのに加え、雪の上に石が所々に。登りつつ滑れそうなところをみると、どうやら気持ちよく滑れるのも8合目辺りまで。登山道も9合目付近からようやく雪が出始め、最後の急登で滑って落ちるのも嫌なのでアイゼンを装着。今日はそこまで気温は下がってないのだろう、雪も滑りやすそうな感じだ。
九合目付近の登り
狛犬がお出迎え
 吉田口の頂上について、しばし休憩。あれほど気を付けていたのに高山病の初期症状が出始める。時間も結構かかっていたが、やはり頂上は踏みたい。頭痛を我慢しつつ剣ヶ峰へ。
 風も無く、天気も良く、他に人もいないので最高!やはり日本一の山はどこか違う!
お鉢巡り。正面が剣ヶ峰
 お鉢をめぐり白山岳のコルへ。白山岳の上から滑ってもよかったが、2ターンぐらいの違いでしかなさそうだったのと、時間も時間だったのでコルからドロップイン。
コルから滑降
 雪質は快適!ザラメっぽい雪だが、どころどころで急に硬い雪に出くわすのでそれに気を付けて、日本一の山から広大な斜面を滑り降りる!天気も良く、眼下には雲海が広がり、これまでのバックカントリーの中でも最高に楽しい。
眼下には雲海
稜線上は吉田登山道
 楽しいのもあっという間で、8合目付近まで滑り終える。これから先は、登りで見た感じだと決して快適ではないし、ガスも出てきたのでルートを間違えると余計に滑りにくくなりそうだったが、ここまで来たら滑れるところまで滑りたい欲が出てしまう。
 ガスで視界がきかないので、お互い声の届くところまでちょっとずつ滑る。やはりデコボコと岩が出てきて、岩をよけるのも技術と思うがあまりの多さに避けきれない。「良いスキー板で来るんじゃなかった・・」と後悔。後で知ったが、こういう時のために、いわゆる捨て板で滑る人も少なくないのだとか。
ガスの中に消えていく
 我慢できなくなり、登山道へ這い上がる。あとは来た道を駐車場まで歩いて帰る。
 一泊、どこかでテントを張って寝て帰る予定だったが、二人とも富士山を滑ったという興奮が醒めず?そのまま山口まで帰宅。
 大変充実したバックカントリーだった!
( 写真:林・下岡  文:林 )
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