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祝子川ゴルジュ(大崩山山系) |
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山行日 |
平成29年9月10日(日) |
メンバー |
池本、林、内田 |
天 候 |
晴れ |
行 程 |
山口~延岡~大崩山登山口~入渓6:05~ゴルジュ入口8m滝8:30~
30cmゴルジュ9:30~出渓9:55~登山口11:20~延岡~山口 |
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今年も多くの人が沢登りで祝子川に入ったようだ。他の人の記録を見ていると、自分たちも行きたくなってきた。迫力のあるゴルジュときれいな水を楽しみに再び宮崎県へ。 |
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土曜日の深夜に現地入りし、当日は5時起き、6時に登山口先の橋から入渓した。毎度のことながら、飲み過ぎで身体が重い。 |
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入渓直後、橋からも見える滝が立ちはだかっている。見るからに難しそうだが、とりあえずロープを出して内田がトライ。
高さ4~5mほどのスラブ滝で、可能性は右岸側のクラックのみ。滝下に乗り込むのも容易ではなく、カムとスリングを使って何とか取り付くことに成功。
滝の直下は奥にポットホールがあった。右岸側を流れる水流の中にクラックがありそうだが、上から落ちてくる水圧が強く、姿勢を保つだけで消耗してしまう。こらえ切れずに内田は断念。林も試してみるが、難しそうだ。まだ始まったばかりで、時間も気になるので、橋に戻って高巻いた。さすがに祝子川、明らかに水量は少ないのに、しょっぱなから厳しい。ここで30分のロス。 |
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橋からも見える滝 |
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橋からの踏み跡に沿って進み、再び入渓。上から見ると、先ほどの滝を越えても、その先が無理そうだった。そこからはゴーロというにはあまりに大きな岩の連続となる。3人で先を争うように、岩の間を飛び移ったり、水流の中に入ったりしながら、存分に水と岩の世界を満喫する。 |
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岩の造形が面白い |
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岩を乗り越す動きが大きいので体力を使うが、特に難しい個所もなく順調に進むと、立派な釜を持つ斜滝が現れる。
ここも直登は厳しそうだ。右岸から簡単に巻けるが、滝のすぐ左に秘密の抜け穴があるので、そこを通って落口の左に出た。少し高さがあるので、ロープを出した方が良かったかもしれない。 |
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綺麗な斜滝 |
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そのうち見覚えのある光景が出てきたので、前回入渓した喜平越谷を過ぎたことが分かる。今回もプールで遊んでから、先へと進むといよいよ核心のゴルジュに入っていく。 |
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今回もプールで遊ぶ |
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二条8m滝は水量が少なく、一条の滝となっている。
前回は右岸手前から高巻いたが、今回は水流右に打たれたボルトを使って直登する。2週間前に登った鹿野から詳しい情報を聞いていたので準備は万全。水量も少ないので、泳いで楽に取り付けた。あとはアブミとスリングを使って、黙々と登る。古いリングに不安はあるが、ここまで来たら上に抜けるしかない。
5本あるリングボルトのうち、2番目と4番目はリングがなくボルトのみ。さらに落口のボルトも抜け落ちているようで、落口へ出る時が緊張した。アブミを回収しながら登るフォローも大変だ。 |
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二条8m滝 |
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フォローする林 |
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二条8m滝を越えると、さらに上段の滝が待っている。ここも水量が多ければ、かなり厳しいだろうが、一箇所カムを使い、そのままロープを出して越える。
次の三坊主は左の水路の中を進むが、行き詰まったため、結局、途中で岩上に出た。ゴルジュの中は岩の迷路のようで面白い。 |
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水路の中を進む |
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そして、いよいよ30cmゴルジュだ。
なんと下の岩が見えている。かなり水量が少ないのだろう。泳いで取り付き、各自が好きなように越えていく。何も考えないと、自然に上へ上へと登ってしまい、恐怖と闘うこととなる。 |
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30cmゴルジュを越える |
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その後も今回は最後まで水流の中を進む。一見、登れなさそうな滝もラバーソールなら登れてしまう。この沢での驚くほどのフリクションは本当に気持ち良い。 |
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滑らかな岩肌にはラバーソールが効果的 |
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楽しい時間はあっという間に過ぎ、素晴らしいゴルジュの中の遡行は終わりを告げる。沢が開けてきたら出渓地点の吐野だ。装備を解除してから登山口まで戻る。さすがにウエットスーツが暑い。思ったよりも早く終わったので、人気の店でチキン南蛮を堪能してから帰路についた。 |
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今回、天候に恵まれ、水量の少ない祝子川を楽しんで遡行することができた。
タフなメンバーのおかげで、ほとんど水線沿いを突破できたことは素直に嬉しい。ただ、沢には様々な表情があることも重々知っているつもりだ。今後も謙虚な気持ちを忘れず、また祝子川を訪れたいと思う。 |
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( 文・写真 : 内田 ) |
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