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平標山・仙ノ倉山
平標山~松手山コースの紅葉
日 時  平成29年9月29日~30日
山 域  谷川連峰(新潟県/群馬県)
天 気  晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程  9月27日
宇部自宅(9:00)~ 中国道・舞鶴若狭道 ~ 三方五湖PA(17:50) 車中泊
 9月28日
三方五湖PA(6:15)~ 舞鶴若狭道・北陸自動車道上越IC ~
 R253・R17 ~ 道の駅 南魚沼(12:40) 車中泊
 9月29日
道の駅 南魚沼(6:50)~ 平標山登山口(7:20-7:50)~
林道終点(9:25)~ 平標山ノ家(11:20-12:20)~ 
大源太山(13:35-13:55)~平標山ノ家(15:00)泊
 9月30日
平標山ノ家(6:20)~ 平標山(7:25)~ 仙ノ倉山(8:50-9:00)~ 
平標山(10:45-10:50)~ 松手山(12:40-13:00)~ 
登山口(15:05-15:15)~ 関越道湯沢IC ~ 水上IC ~ 
水上温泉宿(16:30)泊
 3年前の秋、上信越の苗場山、巻機山に登り草紅葉の美しさに驚いた
(http://ubealpine.fc2web.com/26houkoku/60-makihatayama.html)そこでこの2座に程近い谷川連峰の最高峰、仙ノ倉山も期待出来ると昨年の秋計画をしたが、天候不順のため、出発当日の朝になって取り止めてしまった。
 今年こそと9月の中旬から毎日天気を気にかけているが一向に安定しない。いつでも出かけられるように準備をと思いながらやはり日にちが決まらないとその気になれない。待ちくたびれたMはとうとうボートを出して油谷湾に釣りに出かけてしまう。皮肉な事にMの留守中の天気予報で29日辺りから好天が続くと知り焦ってしまう。余裕を持った道中を考えると明後日には出発したい(呑気に釣りなんかしている場合ではないのだが・・・)
 9月27日
 前日になんとか準備を終え、雨の中出発する。日没間際まで運転をし三方五湖PAで車中泊。雨は止む事なく降り続いている。
 9月28日
 降り続く雨の中出発し、3年前と同じ経路で道の駅《南魚沼》に到着する。昼食を済ませ時間がたっぷりあるので登山口まで行ってみる。見覚えのある苗場山への分岐を過ぎR17を進んで行く。
 標識のある平標山登山口の有料駐車場はすぐに分かったが車が1台も停まっていない。周りは人家が無くひと気も全く感じない。こんな寂しい場所で車中泊はしたくない。時間はかかるがその分早起きしてここに来ようと決め、街まで引き返す。
 コンビニで夕食+明日からの行動食等を購入し道の駅《南魚沼》まで舞い戻る。ここなら安心、雨もあがってくれた。明日に備え早めに眠りにつく。 
 9月29日
 昨日とは打って変わって賑やかな登山口駐車場に驚く。中学生か(?)大型バス4台が乗り付けている。一般登山者も三々五々出発していて昨日の光景が嘘のようだ。我が家も支度を終え出発するが5分も経たない内に静か(過ぎる)な歩きとなる。
 殆どの登山者が松手山コースへ向かったようで平標山ノ家へのコースは今のところ我が家しかいない。沢沿いの小道を行くと林道に合流、穏やかな道だ。夏の様に花が咲き揃っているわけではないが赤く色づいた木の実を眺めのんびり歩く。

 いよいよ林道から山道(平元新道)へと入って行く。と足元に一体の道祖神が佇んでいる。「こんな所に珍しいな」と言いながら何度もシャッターを切っているM。訊けば可愛いからとの事だが、そんなに気に入ったのなら是非見習って欲しい。瞬間湯沸かし器になる前にこの睦まじい道祖神を思い出し沸騰させないよう気をつけてね。
静かに佇む道祖神
 時々見える苗場山を眺めたりしながら登っている内に目的地の平標山ノ家に到着する。
 尾根上に建つ小屋を回りこんだ途端広がった光景、思わず歓声を上げる。平標山から仙ノ倉山への優美な稜線が明日への期待を膨らませる。取り敢えず宿泊の手続きを済ませ小屋の前のテーブルで昼ごはんを食べる。紅葉にはまだ早いが、谷川岳へと連なる雄大な景色が何よりのご馳走だ。
平標山ノ家から仰ぐ稜線
 お腹が満足したところで稜線伝いに大源太山まで行ってみる。山頂から望む山並みの最奥に谷川岳のオキの耳、トマの耳がはっきりと見えている。さぼらず来て良かった!
 帰路、三国峠から縦走中の若者に会い挨拶を交わす。大源太山に寄り道してから平標山ノ家のテント場泊だそうだ。
平標山、仙ノ倉山を背に大源太山へ向かう
谷川岳へと続く山並み
 なんとか若者に追いつかれる事無く小屋に帰ると1人の若い女性登山者がおられたので挨拶をする。明日は谷川岳まで縦走とか「凄ーい!」と若い力に感心し話していると「テン場の支払いに来ました」と先ほどの若者が現れる。次の瞬間「うっそー!」「マジ!?」と若い2人・・・お互い先週も山行を共にした山仲間だったとは。2人共急に思い立って来たとの話だがこの予期せぬ出会いに本人達はもちろん周りもびっくり。明日はパーティーとして谷川岳へ、部外者のこっちまで嬉しくなる。

 夕食は自炊の若者を除いた6人の年配者で頂く。我が家以外の4人パーティのみなさんは松手山経由で仙ノ倉山に登って来られたようだ。明日は三国峠へ下山らしいが、登頂後のビールの味は格別なのか大いに盛り上がっておられる。と「出光の方のようですが坂口さんをご存知ですか?」と問いかけたM、みなさん驚かれた様子で「知っていますが・・・」と怪訝顔だ。夕食の栗ごはんしか頭に無かった私と違い、会話から出光の方達と思い話しかけたらしい。そこで自分達の会が山口県岳連に所属している事、坂口さんは岳連の指導者として活躍されている事などを話す。すると、みなさんは徳山勤務もされていたとの事で、にわかに雰囲気が盛り上がる。「山口国体では役員として活躍されたらしいですね」とみなさんよくご存知だ。退社後もこうして時々山行を共にされビールで乾杯して打ち上げだとか・・・出光(千葉)山岳部OBのみなさんは、ほのぼのとした本当に素敵なパーティーだ。帰ったら早速坂口さんに報告しよう。
 9月30日
 小屋の前で出光パーティーと別れ平標山への木道に取りつく。ペースはゆっくりだが高度を稼いでいく。振り返れば大源太山、三国峠への稜線が見える。出光パーティーの姿を見つける事は出来ないが楽しく歩いておられるだろう。
平標山への登り 背景は大源太山
 時間が早いので、登り着いた平標山々頂に人影は無く360度の展望が静かに広がっている。名だたる山々が見えているのだろうが位置関係がすぐに思い浮かばず(勉強不足)さっぱり分からない。但し特徴ある形の苗場山だけは特定できる。あの頂上台地の草紅葉に魅せられて今日ここに来たのだが残念!
 目の前の光景は笹原が多く緑が優勢だ。夢描いた風景と色が違ってはいるが仙ノ倉山へと続く稜線は穏やかで気持ちよさそう、楽しみだ。
仙ノ倉山への笹尾根
 谷川連峰最高峰の仙ノ倉山、先着の登山者は2名と1匹(柴犬のマハロ君) ここも静かな山頂だ。昨日の若いカップルは谷川岳へと早い時間にここを発っただろう。大縦走に挑める若さが眩しいが、2年越しの目標を達成できたささやかな喜びを胸に山頂を後にする。
 平標山直下のベンチまで引き返し一息いれる。仙ノ倉山で出会った柴犬の《マハロ君》とご主人様が先客だ。マハロ君のご主人様のカメラは超立派、きっとカメラにお詳しいだろうとお訊ねしてみる。バカチョンカメラだからとお構いなく撮ってはいるがこの設定でいいのだろうか・・・と。結果はOKで一安心。親切に教えて頂けたのも取り持ってくれたマハロ君のお蔭、お礼にチーズをプレゼントしよう。
仙ノ倉山々頂で出会った柴犬のマハロ君と
 帰路は平標山から松手山コースに入る。気がつけば今日は土曜日、登りの登山者と何度もすれ違うようになる。後は下るだけと軽く考えていたが急な階段の下りに神経を使う。せっかくの青空、写真を撮りたいが立ち止まればMに置いて行かれそうだ。
 松手山まで下りようやく昼食タイムを取る。地図を見るとまだ半分、残り半分の下りが待っている。
仙ノ倉山~平標山の縦走路  遠景は苗場山
 その後もドンドン(?)下って行く。展望の無い樹林帯は先が見えずなおさら長い。疲れがピークに達した頃ようやく駐車場に帰り着く。
( 文:斉藤(滋)    写真;斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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