|
八ヶ岳(赤岳主稜) |
|
|
|
|
日 時 |
2018年1月2日 |
天 気 |
曇り時々晴れ |
メンバー |
高田・林 |
行 程 |
赤岳鉱泉07:00~文三郎尾根からトラバース08:45~取り付き09:40~1P終了点10:15~赤岳山頂14:40~赤岳鉱泉16:00 |
|
|
|
|
高田さんに冬のバリエーションに連れて行ってくださいとお願いしたのが去年の11月の始め。いよいよ計画を実行に移す時が来た! |
|
|
|
赤岳鉱泉を7時に出発。既に空は十分に明るい。
行者小屋で地蔵尾根を登る周回組と分かれ文三郎尾根に。天気はガスであまりよくないが、文三郎尾根から赤岳の岩稜帯はよく見えた。
顕著な取り付きのチョックストーンらしきチムニーもよく見えた。まずはガレた岩場のトラバースとなるが、人気ルートなのにトレースらしきものは見当たらない。「やった!一番乗りだ!渋滞の心配はない」と思い適当な所をトラバース。 |
|
|
|
|
木々の間をトラバースするがこれは間違い |
|
|
|
トラバースしても、なんだか予めネットで調べた取り付きとはどうも様子が違う。
高田さんと二人で探すが、先ほどみえたチムニーも明らかに違う場所だし、別のチムニーを探し回る。ほどなくして高田さんがそれっぽい所を発見。奥の方に先行パーティも見えたとの事。
ネットで見た取り付きとは違う気もするが、本ルートには合流できそうだ。よし、ここから行こう。 |
|
|
|
|
雪稜を詰め登れそうな所を探す |
|
|
|
1ピッチ目、小さなチョックストーンを越えようとするが、岩が非常に脆い。足場がどんどん崩れるし、逆層で悪い。プロテクションも全然取れていなかったので無理せず簡単な所から回り込むことに。
ピナクルで支点をとりつつ、雪稜を上がると右手に大きなチムニー状の岩場とトレースが見えた。なるほど、本来の取り付きはここなのか!
少し登ると立派な終了点もあった。その終了点から3m程の岩登り。ネットで見た情報と同じだ。ここからが本来の2ピッチ目。 |
|
|
|
2ピッチ目、フェースを直上。ハーケンもハンガーもあるので安心感は大きい。3級の登りなので、冷静に登れば足場もガバもあるので難しくない。登りきった所で手掛かりにした岩が崩れかかり、バランスを失いそうになりかなり焦った。最後まで油断は禁物だと自分に言い聞かす。
簡単な岩稜リッジに出るので、適当な処でビレー。 |
|
|
|
|
2ピッチ終了点より後続を迎える |
|
|
|
3ピッチ目は簡単な岩稜リッジを登る。凹角の手前まで。ここも終了点はしっかりしている。 |
|
|
|
4ピッチ目、先行に2パーティ。ここでかなりの時間を待たされることとなる。先頭を行くパーティは4人組なのだが、それぞれがロープ一本で確保しあって一人づつ登っているので時間がかかっているみたいだった。寒いけれど辛抱するしかない。文三郎尾根が見える。見覚えのあるウェアの集団が下っている。地蔵尾根から赤岳を登り、下ってきている周回組だ!トランシーバーで連絡を取り合う。ひとまず無事にルートの核心部を越えたみたいで良かった。
寒さに耐えているとようやく順番が来た。凹角の中間左手にハーケンがある。凹角を抜けると再び簡単な岩稜リッジ。中程でエビのしっぽになりかけているハンガーを見つけたのでビレーする。 |
|
|
|
|
4ピッチ目の凹角の岩場。順番待ち、ここでもかなり待つ |
|
|
|
|
順番待ちで周回組と出くわす。写真左下が我々 |
|
|
|
5ピッチ目は草付きの雪稜を登る。簡単だけれども油断はしない。雪の中に埋もれていたロープでビレー。
続いて6ピッチ目につなげて岩場の前まで雪稜を登る。終了点はしっかりしているが先行パーティが待っているので適当な岩の角でビレー。 |
|
|
|
|
7ピッチ目一段登った所。支点が多いので一安心。ここで一度ピッチを切ってもいいかもしれない |
|
|
|
8ピッチ目、斜度はなくなったが、若干いやらしそうなチムニーが見えたので念のためスタカットで登る。チムニーにハーケンがある。それを越えて、テラス手前の岩場でビレー。ハーケンがあったが岩の角を利用した。
ここでロープを外し、緩斜面の快適なリッジを歩く。すぐに赤岳山頂への登山口と合流し、赤岳山頂へ。風もまあまあ有るが、それ以上に氷のつぶてが風にのって目に当たって痛い。そして今は渋滞で冷え切った体を温めたいという事で速やかに下山へ。 |
|
|
|
|
ロープを回収し、頂上へ続く快適な岩稜 |
|
|
|
|
赤岳頂上。楽しかった! |
|
|
|
下りでは、赤岳主稜の取り付きが明瞭に見えた。僕たちがトラバースしたところよりも、もう少し上からトラバースすべきだった。トラバース地点は、雪面に木が完全になくなった所から始めるといい。大きなチョックストーンと、それにかかるスリングまではっきり見える距離感だ。 |
|
|
|
テントに戻り、帰りが遅く心配してくれていた皆さんに感謝。すぐさまウイスキーのストレートをいただく。五臓六腑に染み渡るとはこの事か!皆充実していたみたいなので、翌朝の硫黄岳は中止し、たらふく飲むことにした。少々飲み過ぎたみたいで皆さんにはご迷惑お掛けしました。
大変楽しかったです!高田さん、そして周回組の皆様に感謝です! |
|
|
|
( 文:林 写真:林・高田・藤井 ) |
|
|
|
|
|
|
|