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二ツ堂沢(椹野川水系)
 
日 時  2018年7月7日(土)
天 候  曇り後晴れ
メンバー  池本、宮田、内田
行 程  一の坂ダム駐車場~入渓10:00~F1 10:10~F5 10:30~二ツ堂集落11:15~大堰堤11:30~F6 11:50~F8 12:25~登山道12:50~一の坂ダム駐車場13:40
 今年の梅雨も豪雨となった。前日の吉賀の降水量は約150mm。間違いなく沢は激しく増水していることだろう。当初、奥足谷を計画していたが、実際に現地に来てみると、とても入渓できる状況ではない。これは自殺行為だと、そそくさと撤退した。
 山口まで戻ってくると、晴れ間が出ている。小さい沢なら遡行できるかもしれないと、近くの二ツ堂沢に行ってみることにした。
 何年か前、大雨の後に入ったことがある沢だ。一の坂ダムの駐車場に車を止めて、橋から水路を見てみると、何とか行けそうだ。準備をしてから遡行開始。
 底が平らなコンクリートとはいえ、気を抜けば強い水流に足をすくわれそうになる。しっかりと体重をかけながら、一歩一歩に力を入れて水路の中を進む。所々に出てくる2mほどの段差は側壁から越えた。これが結構きつい。

 突然、水路が終わり、滝が現れる。F1だ。水芯に触れた途端に身体が吹き飛ばされるので、水流の右端を登る。滝の上からゴルジュとなっており、なかなか良い雰囲気だ。
F1水流には入れない
 すぐにF2が現れる。手前の激流を胸上まで浸かって左岸沿いに進む。岩にへばりつかないと、身体が押し流されてしまいそうだ。そのままF2は左岸寄りを越えた。
左岸沿いにF2に近づく
 F2の上は白く泡立つ激流が渦巻いており、とても入る気にならない。以前、来たときはF4の手前で苦労した記憶がないが、今回は左岸をへつってから、F3とF4をまとめて巻いた。
 F4の上から再び沢に入る。しばらく進むとF5が立ちはだかる。さすがにこれも登れない。さらに奥に堰堤が見えたので、堰堤もまとめて右岸から高巻いた。
F5手前の右岸を登る
 堰堤を越えたところで沢に戻るが、なんと堰堤の上が大きな池となっている。一時的なものだろうが、どれくらいの深さがあるのか分からない。ここは池本を先頭に飛び込み、泳いで池を越えた。
堰堤の池を泳ぎで越える
 気がつけば、沢は再び水路となる。ようやく二ツ堂の集落に入ったということだが、入渓地点から距離にして数百mを進んだだけだ。水流が強いとこれだけ体力と時間を消費するのだと身をもって実感する。
水路の中も水流は強烈だ
 そのまま二ツ堂集落を抜け、林道を歩いて大堰堤へ。手前で道が分岐しており、どちらを行くか悩んだが、ここは右へ進む。しかし、これが大失敗。大堰堤の下に行く道だったのだろうが、途中からイバラと藪で行く手を阻まれる。何とか強引に左岸から越えたが、分岐は左へ進むべきだった。前回も同じ過ちをしたことを後になって思い出した。
 再び沢に戻るが、藪沢の様相だ。我慢して進むと、次第に歩きやすくなってくる。いくつか二俣に出会うが、基本的には水量の多い方へ進む。宮田を先頭に良いペースで進むと、最後の二俣だ。左の奥に滝が見えるので、つられそうになるがここは右へ。
F6を登る宮田
 トユ状のF7を越えると、この沢のハイライト15mのF8が現れた。20mはありそうだ。
 水量の多い滝を各自フリーで中間まで上がる。そこからロープを出すかどうか相談しようと思っていたら、池本と宮田は既に上部に取り付いている。右岸側から水流を横切って左岸へ渡り、そのまま上部は左岸寄りを登る。水量が多く、高さがあるので、なかなかの緊張感を味わった。
20mはありそうなF8
F8上部でトラバースする池本と宮田
 その後、次第に穏やかになる沢を詰めて、最後は右手の斜面を上がれば登山道に出る。短い沢だが、今日はかなりの疲労感でお腹いっぱいだ。装備を解除して一気に下山した。
トラック図(二ツ堂沢)
 個人的には今回の水量は沢登りができるギリギリのところだと思う。これ以上の水量だと遡行すること自体が厳しいだろう。なお、大雨の後しか入ったことがないので、普段の様子は分からないが、F8を見た人はこの小さな沢の上部にこれほどの滝があることに驚くのではないだろうか。
(  文:内田・写真:内田 )
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