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立岩谷(太田川水系)
 
 
 
山行日  2019年7月27日(土)
天 候  晴れ
メンバー  大石、内田
行 程  山口~山口IC~吉和IC~坂原集落~入渓7:15~650m二俣8:25~750m二俣10:15~800m二俣11:15~立岩山(日の平山)12:20~坂原集落13:25~吉和IC~山口IC~山口
 ようやく梅雨が明けて、一気に暑くなった。いよいよ本格的な沢のシーズンに突入だ。今回は沢登りに慣れてきた大石に登攀系の沢を経験してもらうため、立岩谷を選んだ。
 坂原集落の空地に駐車し、準備をしてから出発。登山道を進み、大きな堰堤を二つ越えてから入渓した。すぐに小さいながらも雰囲気のあるゴルジュとなり、その奥にはF1が見える。つっぱりで越えるが、思った以上に幅があって難しい。おまけにこの沢は岩が脆い箇所が多いので注意が必要だ。
ゴルジュを越える
 ゴルジュを抜けると、F1から勢いよく水流が吐き出されている。梅雨が明けて雨は降っていないと思ったが、まだ水量は減衰していないようだ。水圧の弱い左寄りを登るが、それでもシャワーとなった。支点も取れないので慎重に越える。
 
F1をシャワーで越える大石
 右手に見える取水設備を過ぎて先へ進む。水量が多めで、小さいながらも釜を持った小滝が続くので、飽きさせない。水に浸かったり、へつったりしながら楽しんで遡行すると二俣となった。650m付近の二俣だ。左俣にはF2がかかり、雰囲気がある。F2を越えて左俣へ。
 
左俣にかかるF2
 左俣に入っても、次々と続く小滝を越えると、F6斜滝が現れた。念のためロープを出したが、快適に越えることができる。1箇所カムを使用した。
 その先も滝は続くが、大石は余裕を持って楽しんでいるようだ。少し高さがある滝でも安定した登りを見せた。
 
安定した登りを見せる大石
 その後しばらくすると、折れ重なった倒木の向こうに飛沫を上げる三段の滝が見えてきた。F11だ。以前よりも増えた倒木を越え、上段まで進んでから取り付いた。
 3箇所で支点を取って、落口に抜けたが、最初の支点から次の支点までのランナウトが緊張する。落ち着けば、ちゃんとホールド・スタンスはある。
うるさい倒木の向こうにF11
 
支点の回収も慣れてきた
 F11を越えたすぐ上では、左岸から支沢が滝となって落ち込んでおり、その奥には倒木のかかったF12が行く手を阻んでいる。ここが750m付近の二俣になるのだろう。まるで緑に囲まれた異空間のようで、初めてでなくてもワクワクする。支沢の滝も難しそうだ。
 倒木をつたってF12に取り付く。倒木の上部で支点を取ってから、水芯に入らないようステミングで登った。
 
F12をステミングで登る
 F12の上にはF13が続く。水流の左から取り付き、カムとハーケンを使って、落口に抜ける。大石にはハーケンの回収をしてもらった。
 その後、間もなくで800m付近の二俣となる。左右どちらにも滝がかかっており、どちらに進むべきか悩ましい。ただ、今日はこれ以上濡れたくないので、右俣に進んだ。
 
左俣にかかる滝
 右俣に入ってしばらくすると、次第に倒木がうるさくなってきた。倒木さえなければ、その後も現れる小滝を楽しめるのだが…。水がなくなると、適当なところを登る。傾斜はないが、気温が上がってきて、暑さにヒイヒイ言いながら稜線に出た。
 地形図を見ながら、自分ではピークの北側を目指していたつもりだが、実際にはピークの南側に出てしまった。なかなか読図は難しい。後は立岩山(日の平山)のピークを踏んで、小休止した後、登山道を下山した。
 
トラック図(立岩谷)
 以前、遡行した時よりも倒木がうるさくなっているが、登攀的な滝が次々に現れるのは素晴らしい。ただし、全体的に岩が脆いので、遡行の際には十分な注意が必要だ。
(文・写真 : 内田)
 
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