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錫杖岳(左方カンテルート)
 
 
 
山行日  2019年8月26日~27日
天 気  晴れ
メンバー  高田・林・宮城・有松(会員外Y・T)
行 程  8月25日
 防府(21:15)→
 8月26日
 焼岳駐車場(6:30)→クリヤ谷渡渉地点(08:00)→錫杖沢分岐テント設営(08:40)→左方カンテ取り付き(10:00)→P2頂上(15:30)→注文の多い料理店側に懸垂下降(18:30)→テント場(19:30)
 8月27日
 テント場(09:00)→駐車場(10:30)
 9時間ほどで、防府から焼岳登山者用駐車場に到着。そこから橋を渡ってクリヤ谷登山道へ。迷う箇所は無い。
 クリヤ谷登山道を歩くこと1時間で渡渉地点に。増水時は渡渉に難儀するとの事。今回は靴を脱ぐことなく渡渉出来た。それから30分程で錫杖沢への分岐に到着。テントが5張りほど張れるとの事だったが、思いのほか狭かった。6人用テントがギリギリ張れた。
 すぐに準備をして、錫杖沢を登り取り付き地点へ。取り付き地点は分かりやすかった。6人いるので3×3で登攀開始。
テント場
取り付き
 1P目
 浮石だらけのルンゼを登る。支点は立木などで取る。難しくはない。40m程登った所に終了点。

 2P目
 引き続きルンゼが続く。やや被った凹角を登る。ハンドサイズのクラックが豊富。カムをセットしながら登る。ルンゼが終わったと思った所に終了点。
2P目の登攀
 3P目
 終了点が構築されているピナクルを登り、そのまま直上。ナッツをセットして、レイバック気味にクラックにカムをセットしながらスラブを登った。トポではV級との事だったが、なかなか緊張した。ほかの人の記録を見ると、もっと右から登っている記録もある。
 スラブを登って、そこからはトラバース。このトラバースも高度感があり緊張した。トラバースが終わった所に終了点。
2P目終了点。ここから直上した
 4P目
 顕著な凹角まで10m程歩いて取り付く。回収不能となったキャメロットが残置してあった。凹角に挟まった大きなチョックストーンを抱えるように登っていく。残置ハーケンがあったと思う。
 凹角を抜けたところに終了点があった。
凹角を登る
 5P目
 終了点からすぐ左のチムニーを少し登り、フェースに移る。ここにハーケン。フェースからすぐにクラック。カムをセットして登る。クラックを抜けて、よくわからないままどんどん登っていくと、解放感のあるカンテに出て、ここに終了点がある。僕のパーティは60mロープを使用しておりここまで登れたが、50mロープを使用している高田さんのパーティはもう少し下の立木で1ピッチ切っていた。
5P目のフェースを登る
 6P目
 いよいよ核心とされるピッチ。先ずは顕著なチョックストーンの挟まったチムニーを登る。ここはボルトもあったので遠慮なくA0で登った。チョックストーンの上からは解放感のあるチムニーが続く。両側のホールドとスタンスを使いながらダイナミックに登る。残置カムと、自分でもカムをセットしながら登る。
 右側の岩壁が途切れて、左側の岩壁に乗り移ってからが核心。カムをセットしながら、崩れそうな岩を持って登った。カンテに抜けて、ファジーなスラブを登って終了点に到着。
ダイナミックにチムニーを登る
 7P目
 ここが注文の多い料理店と合流する終了点。フェースを登るがここもなかなかファジー。50m程草木交じりを登ると終了点。そこからはロープ無しでもP2頂上に登れる。
 
最後のフェース
 
P2頂上にて
 あとは懸垂下降を連続して錫杖沢まで降りる。後続パーティのお陰で時間がかかったが、高田さんの的確な指示のもとスピーディに降りることが出来た。
 錫杖沢に降り立ってヘッドランプを装着。あとは錫杖沢を下るだけだが、直ぐにあたりが暗くなったという事もあり、テントまでが長く感じた。
 19:30分ごろテントに到着。虫も居ないし涼しく快適なので、テントの外で楽しく晩酌。ビールはもちろん沢で冷やしておいた。
 27日は注文の多い料理店を登る予定だったが、帰りの事や6人で登るという事を考えると、1Pか2Pぐらいしか登れないということで、また来年登るという事でゆっくり下山した。
 左方カンテはナチュプロ主体の好ルートだった。ここはナチュプロだからこそ楽しいのかもしれない。といっても、まだまだ自分のセットするカムには不安の方が多いので、しっかりとナチュプロをセットできる技術を磨いていきたいと思った。
 今回は平日にもかかわらず自分の休みに合わせて有給を取って頂いた皆様に大感謝!
( 写真・宮城、有松、高田 : 文・林 )
 
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