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パタゴニアトレッキング@(パイネ国立公園Wコース) |
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日 時 |
平成23年12月23日(金)〜12月30日(金) |
形 態 |
ハイク |
メンバー |
中村(直) |
行 程 |
[12月23日(金)]
14:40 南小野田駅 =電車・新幹線=> 19:40 関西空港
[12月24日(土)]
00:10 関西空港発 =飛行機=> 5:40〜7:45(現地時間=日本時間ー6H)
ドーハ(カタール)乗継 =飛行機=>
20:20(現地時間=日本時間ー12H) ブエノスアイレス(アルゼンチン)着
[12月25日(日)]
終日ブエノスアイレス観光
[12月26日(月)]
17:40 ブエノスアイレス発 =飛行機=> 21:20 エル・カラファテ
(アルゼンチン)着
[12月27日(火)]
8:30 エル・カラファテ 発 =バス=> 12:30〜13:30
アルゼンチン・チリ国境(出入国手続き)
14:30 プエルト・ナタレス(チリ)着
[12月28日(水)]
7:30 プエルト・ナタレス =バス=> 10:00 アマルガ湖公園管理事務所
(入園手続き) =バス=>
10:20〜10:40 レフリオ・ラス・トレス(登山口)→ 12:00〜12:30 昼食 →
13:20〜13:50 チレーノ小屋・キャンプ場 →14:50〜17:30
トレスキャンプ地(テント設営)→
18:15〜18:55 ラス・トレス展望台 → 20:00 キャンプ地
[12月29日(木)]
5:30 キャンプ地 → 6:30〜6:40 ラス・トレス展望台 →
7:30〜9:20 キャンプ地(朝食・撤収)→
10:25 チレーノ小屋 → 11:10 クエルノス方面ショートカット入口
→12:45〜13:20 昼食 →
13:30 正規ルートと合流 → 14:05
クエルノスキャンプ地閉鎖との情報・引き返すことに →
15:55 ホテル・ラス・トレス → 16:20 レフリオ・ラス・トレスキャンプ地
[12月30日(金)]
8:00 パイネ国立公園全域閉鎖により撤収 8:45
レフリオ・ラス・トレスバス停 =バス=> 13:55 プエルト・ナタレス |
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1.概要 |
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年末年始を利用して、長年の憧れであった南米パタゴニアでのトレッキングをすることにした。
私(中村(直))の初の海外トレッキングである。トレッキングのメインはチリのパイネ国立公園で、加えてアルゼンチンのエル・チャルテン=フィッツロイ=セロ・トーレ周辺も歩く計画を立てた。本稿ではパイネトレッキングについて記載し、エル・チャルテンについては、別稿で報告することとする。
パイネ国立公園の代表的なトレッキングルートは2つある。一つは岩峰群の周りを大きく一周回る「サーキットコース」で、もう一つは、トーレス・デル・パイネ展望台やフランセス渓谷・グレイ氷河など主要な見どころを「W字」に回る「Wコース」である。
今回は日程の都合もあり、一週間から10日掛かると言われるサーキットコースではなく、5日程度で回れるWコースを選択した。 |
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2.パタゴニアまでの行程 |
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23日午後に新幹線で関西空港に移動。
24日ドーハ乗継のカタール航空機で00:20 関西空港発 〜 20:30 ブエノスアイレス着。
途中の2時間の乗継を含め32時間のフライトとなった。翌日は終日ブエノスアイレス市内を観光をした。気候は初夏というより夏に近く昼間は30度を超えるが、空気が乾いていて日陰では比較的涼しい。油断して日焼け止めを塗らなかったため翌日首の周りが焼けて痛くなった。
26日17:30〜21:00飛行機でエル・カラファテ(アルゼンチン)着。
27日7:30〜14:30 バスでプエルト・ナタレス(チリ)到着。 |
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テント・シュラフ等のほとんどの装備は日本から持参した。現地でも登山用品一式のレンタルを安くやっているが、持ち運びの手間はかかっても、やはり使い慣れた装備を使いたい。食料とガスは拠点となるプエルト・ナタレスで大半を購入し、宿の共同キッチンで準備した。
プエルト・ナタレスに訪れる人はパイネ国立公園を目的とする人がほとんどのため、観光バス・ツアー会社も多い。宿泊したホステルで翌日朝のバスを手配してもらうことができた。食料は町の中心部に比較的大型のスーパーがあったので、そこで購入した。他にも小さなスーパー・食料品店が数軒あった。アウトドア・登山用品店も3軒確認した。 |
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パタゴニア主要地概念図。緑の線は移動経路(左側通行として描いた)。 |
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3.行程(以下すべてチリ) |
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パイネ国立公園トレッキングコース。管理事務所で配布の地図に大まかな移動経路を描画した。 |
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[12月28日(水)一日目]
前日手配したパイネ行のバスがホステルまで迎えに来る。アマルガ湖の入園口まで二時間半の間、パタゴニアの荒野を突っ切ることとなる。時折強風でうなるような音とともにバスが揺れる。
風の大地との別名を持つパタゴニアでのトレッキングは風で停滞を強いられることもあるという。
10時に受付で15000ペソ(2300円)の入園料を払う。乗換のバスに乗り舗装のない細い道を20分進み、きれいなレフリオ(山小屋)の横で降ろされる。ここからトレッキングがスタートする。
遠くを見ると霞がかっているが天気は非常にいい。気温は緯度が高いせいでブエノスアイレスよりは涼しい。日本で例えると五月の陽気といったところで、山歩きには絶好の気候である。
一般の観光客も多いホテルの横を抜け、手作り感のある吊り橋(一度に渡れるのは二人まで)を渡ると右手に登り口がある。
初日の目的地であるトーレス・デル・パイネ展望台への登り道である。標高差は750mとそれなりにきつい。旅の疲れが抜け切れてないためか、序盤はかなり苦しむ。 |
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トーレス・デル・パイネまでの登山道。渓谷と雪に覆われた山が美しい。
奥の森の入り口付近の川沿いにチレーノ小屋がある。 |
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13:20 チレーノ小屋に到着。中をのぞくとコーヒーや軽食・酒類の販売をやっており日本の山小屋と同じ雰囲気で宿泊料も同じ位。ガイドに連れられたツアー客や軽装の観光客も多い。 |
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チレーノ小屋。トイレ・水場・キャンプ場も完備 |
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14:50 トーレスキャンプ地着。体も慣れてきて地図記載の標準タイムよりかなり早く歩けた。キャンプ設営中(ここは設営料無料)、隣のサイトに日本人らしき人が来たので声をかける。やはり日本人で北海道から一人で来たという。このNさんと一緒に、トーレス・デル・パイネ展望台(886m)まで登る。登山道はガレていて急登。1時間で到着。奇観に圧倒される。Nさんに写真を沢山撮ってもらう。 |
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左からトーレ・スール(2700m)、トーレ・セントラル(2800m)、トーレ・ノルテ(2850m) |
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長く留まると強風と寒さが堪える。19時〜20時キャンプ地に戻る。日没が23時ごろというこの時期のパタゴニアでなければ出来ないような遅い時間の山行である。 |
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[12月29日(木)二日目]
5:30に起きて再び展望台に向かう。ご来光を望むには遅すぎたよう。しかし前日とはうってかわって風もなく雲も少なく写真撮影には非常にいい状態であった。
9:20朝食後、昨日来た道を下って次の目的地フランセス谷方面への道を目指す。Nさんから最終目的地のグレイ氷河付近で山火事があって付近の道が通れないことを聞き少し不安になる。またフランセス谷方向へのショートカットルートの存在を教えてもらい、そちらを目指すことにする。
11:10クエルノスキャンプ地へのショートカットの看板発見。昨日は気が付かなかった。お花畑の中をゆるやかに下っていくコースで大変心地よい。グアナコなど珍しい動物にも遭遇する。 |
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グアナコ |
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鳥(種類不明) |
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14:00すれ違う人がやたら多い。親切な人から、この先のキャンプ地が閉鎖になった。人がいない。進めない。と聞く。ひょっとして山火事のせいかと思うが随分距離が離れている気がする。地図読みが正しければクエルノスキャンプ地まであと一時間のところまで来ていたが、前日のスタート地点のキャンプ地まで戻って状況が変わるのを待つことに決めた。
往路で歩いたショートカットルートではなく正規ルートを戻ることになった。湖と池の間を縫いながらいくつもの小川とアップダウンを越えていく。荒れ地や林や草原など変化に富み飽きない。しかし出発点に戻らなければならない事が心を沈ませる。 |
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いくつもの小川を越えていく |
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16:20 ルート出発点近くのレフリオ・ラス・トレスキャンプ地に着く。途中風がなく暑さでバテてしまったが、テントの設営中から強風が続くようになり悩まされる。歩くのが大変なほど。
22時ころテントでウトウトしていたら管理人がテント設営料を徴収に来る。5000ペソ(750円)。状況を聞くと、「山火事で公園の半分が閉鎖になった。多分そのうち全部閉鎖になるだろう。」とのこと。 |
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レフリオ・ラス・トレスへの帰路。建物は見えてきたが先は長かった。一面の花の美しさが多少の慰めになった。 |
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[12月30日(金)三日目]
8時前キャンプ場の管理人に状況を聞く。「8時半にバスが来るから。プエルト・ナタレスに帰れ。」とのこと。慌てて撤収する。近くにいた日本人に手伝って貰いながら情報交換する。パイネ国立公園のかなりの部分が山火事で焼け、燃えた山小屋もあるらしい。明け方火で空が赤くなっている写真を見せてもらう。
バス停に登山客が殺到している。9時前に5台目のバスでようやく出発。アマルガ湖管理事務所で強風とにわか雨の中、きれいな虹を眺めながら乗換の臨時バスを待つこととなった。 |
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4.感想 |
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予想外の山火事で5泊の予定が2泊で終わってしまったのは、非常に残念だった。前の晩に来たばかりなのに避難をさせられた人もいるので、最大の見どころのトーレス・デル・パイネが見られただけでも幸運だったのかもしれない。2日目の花畑と小川のコースは景色と動植物をしっかり堪能できた。
他の登山者とすれ違う時の挨拶はスペイン語の「オラ!」を使ったが。英語圏の人には「ハロー」で通している人も居た。たまに「こんにちわ」と言うと「コンニチワ」と返ってきた。日本では登り優先で道を譲るが、ここでは勢いのある方が優先のようだ。ただしすれ違う時は右側通行が基本で、道の状態を見て反対に回ったら、相手が混乱したことが何度かあった。
できれば10年後に同じルートを再挑戦してみたい。
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( 文・写真 中村(直) ) |
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パタゴニアトレッキングA(エル・チャルテン)→ |
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