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紅葉の八ヶ岳縦走 ~ ① 北八ヶ岳(麦草峠~白駒池~天狗岳)
 
 
 
山行日  2019年10月5日(土)~8日(火)
山 域  八ヶ岳(麦草峠・天狗岳・硫黄岳・横岳・赤岳)
天 候  5日 晴れ時々曇り   6日 晴れ時々曇り   7日 霧雨のち時々くもり
メンバー  福山 清二 他 1名
行 程  <10月4日(金)~ 5日(土)>
 厚狭(23:00)~高速~ 茅野駅前駐車場(9:00)~茅野駅前(9:30)~バス~白駒池駐車場(10:37)~白駒池(11:20)~高見石小屋(12:30)~中山展望台(14:55)~黒百合ヒュッテ(15:45)(泊)

 <10月6日(日)>
 黒百合ヒュッテ(6:05発)~東天狗岳(8:00)~西天狗岳(8:25)
 20年近く前に妻と硫黄岳~赤岳の縦走を目指したが雨で撤退し赤岳鉱泉の美味しい料理の思い出だけが強く残っている。その後も凄く気になる山系だったが山口県からは遠くて在職中に縦走することは出来なかった。
 一方、退職後は限られた資金と残された年月を考えると効率的に縦走するしかなく、西穂高~奥穂高の岩稜帯など厳しいところ、利尻岳、羅臼岳など遠いところから始め、続いて北アルプス、南アルプス、中央アルプスの一週間以内の単独縦走を春と秋に毎年続けて来た。一度、突然の疲労感で全く進めなくなる「シャリバテ」を経験してからは夕食だけは小屋食と決め、小屋まで辿り着けない時の怖さから大半をテント泊装備で縦走した。しかし近年は周囲の心配も考慮して3~4日の小屋泊縦走に切り替えた。移動も車にすることで仲間も誘いやすくなり、やっと八ヶ岳縦走を実現することが出来た。
 今回は8月後半に立山・剱岳を一緒に縦走した仲間との2人旅、北八ヶ岳の麦草峠から南八ヶ岳の観音岳まで縦走するので当初は登山口の麦草峠駐車場への駐車を考えていたが、紅葉期の土曜日で満車の可能性に気付き、茅野駅付近の格安駐車場をスマホで予約し茅野駅の始発バスに変更した。
 8月の立山・剱岳縦走の際、車で往復とも約10時間だったので今回は茅野駅の始発バスに合わせて前夜の23時に自宅を出発した。
 途中3回のトイレ休憩で10時間後の朝9時に茅野駅付近の予約した駐車場に到着、茅野駅前からの始発バスで白駒池駐車場(登山口)に到着した。
 極めて順調に到着したが、やはり駐車場は満車、登山者もいたが、紅葉で美しい白駒池、まるで絨毯を敷き詰めた苔の樹林帯など別世界を撮影する観光客であふれていた。しばらく歩き高見石小屋に到着すると昼時でもありほとんどの方が焼き芋そっくりの名物「揚げぱん」などを楽しんでいた。カレーライスを食べたが通常レストランより美味しいのに驚いた。昼食後に小屋脇から直ぐの岩を登ると白駒池などが見渡せ展望が良かった。
苔の絨毯と樹林帯
紅葉の白駒池
大賑わいの高見石小屋
小屋隣の岩山からの白駒池
 高見石小屋から中山展望台までは岩だらけの登山道、傾斜は急ではなく特別危険には見えないものの、全ての岩が霧で濡れて滑りそうで上げた足をどの石に下そうかと絶えず考えながら歩かなければならない、とても疲れる登山道だった。やっと登り終え展望が開けたところが中山展望台、岩だらけの平原の感じで北に蓼科山、南に天狗岳も見渡せる素敵な場所だった。
 中山展望台から下ると程なく黒百合ヒュッテの分岐があり右手の木道を進むと綺麗な紅葉の先に色とりどりのテントが現れた。通年営業の山小屋で土曜日なので満員だったが2階の大部屋の隅っこに1人布団1枚分が割り当てられた。
 談話室でこの小屋が4回目という女性と話した、冬も12本アイゼンで登ると聞き驚いていたらなんと地元の登山ガイドさんだった。夕食時に還暦祝いの赤いちゃんちゃんこ姿の女性を囲んで大盛り上がりのグループもいた。みんな話で夢中だったが、昨夜は徹夜で運転してきたため消灯前に床に入った。
中山展望台
黒百合ヒュッテ
 翌朝は早めに起床したがテント泊の人も多く早立ちの人もいた。5時半からの朝食後6時に小屋前の登山口から天狗岳を目指し出発した。
 上空に雲は多いものの近くの景色は良く見えた。「天狗の奥庭」は紅葉と見事な岩稜、目前には頂上付近までハイマツで覆われた素晴らしい西天狗岳、左手には見る場所によって頂上付近の岩の姿がどんどん変わる東天狗岳、霧が晴れた瞬間には北の遠くに蓼科山も望めた。
天狗の奥庭の紅葉と岩稜
東天狗岳頂上付近の岩稜帯
 まず東天狗岳に登ると西天狗岳に多くの人が登る姿があった。ザックを置いて西天狗岳に向かう途中、突然霧が目の前の根石岳、遠くの赤岳、阿弥陀岳、など南八ヶ岳全体を覆い始めた。今から訪れる峰々をしっかりスマホで撮った。
 
天狗岳のコルから南八ヶ岳の峰々
 まとめ

 八ヶ岳は苔や素敵な樹林帯の続く北八ヶ岳と岩稜で厳しい南八ヶ岳と全く違う峰々と聞き、全山縦走は無理でもせめて白駒池からスタートし、北と南、両方の八ヶ岳を体験したいと計画した。天候もまずまずで素晴らしい南八ヶ岳縦走が続けられそうで期待している。 
( 文・写真 福山 )
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