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紅葉の八ヶ岳縦走 ~ ② 南八ヶ岳
 
 
 
山行日  2019年10月6日(日)
山 域  南八ヶ岳(天狗岳~夏沢峠~硫黄岳~横岳~赤岳)
天 候  6日 晴れ時々曇り
メンバー  福山 清二 他 1名
行 程  <10月6日(日)>
 東天狗岳(8:45)~根石岳(9:30)~箕冠山(9:55)~夏沢峠(10:20)~硫黄岳(11:50)~(昼食)(13:00)~横岳(14:20)~赤岳(16:40)
 西天狗岳から東天狗岳に戻り南八ヶ岳に向かった。本沢温泉との分岐を過ぎた辺りで振り返ると両天狗岳が望めたが西天狗岳の南斜面はハイマツに覆われていた今までの姿とは一変し、登山が無理なほど急峻なガレ地だった。程なく岩尾根の根石岳に到着、小休止し行動食を摂った。すぐ下に植物が全く生えてない広さだけならテニスコート6面以上取れる程の広場があり直ぐ西隣の一段下がった所に張り付く様に根石山荘があった。水場があるとの表示もあった。
西天狗岳からの東天狗岳
 そのまま進むと箕冠山の表示板があり直進すればオーレン小屋、左折すると夏沢峠・硫黄岳とあった。ここからは再びシラビソ(白檜曽)などの樹林帯、2,500m超の森林限界近く、落ち葉の登山路はとても快適だった。少し下ると夏沢峠に到着、10人程のパーティーが外テーブル等で休んでいた、やまびこ荘は閉まり、ヒュッテ夏沢もブルーシートがかかりリニューアル中で休業の表示があった。ここで北八ヶ岳が終わりこれから南は南八ヶ岳。
 南に進み登って行くと雰囲気が変わり、岩場の斜面に石を積み上げた大きなケルンが次から次と案内表示のごとく設置してあった。広々とした石ころや岩の斜面なのでガスが濃ければペンキや表示板では分かりづらい、濃霧に近い状況だったのでケルンの役割を実感する事が出来た。
 登り切ると突然霧が晴れ、広大な石ころの平地に出た。硫黄岳(2,760m)の頂上だった。30人ほどの登山者が写真を撮ったり休んだりしていた。食事をしているグループもあった。霧が晴れた瞬間に爆裂火口などが現れたので写真を撮り、風防になる場所を見つけてコンロを出し「マルタイの熊本棒ラーメン、ニッスイの真あじの旨味ソーセージ、酵母パン等」で昼食にした。
 隣では女の子2人がコンロでポップコーン作りや昼食を楽しんでいたので少し話した。諏訪市から来たそうだった、こんな素敵な場所に日帰り登山が出来る人たちが羨ましい。
広々とした小石の広場が硫黄岳頂上
硫黄岳の爆裂火口
 昼食休憩で少しゆっくりし過ぎたが爆裂火口の上部を進むと程なく硫黄岳山荘があり営業中の表示もあったが先を急いだ。
 全体的に低い雲や霧が多かったものの時折は相当遠くまで、横岳の岩峰群や赤岳も望めた。しばらくすると縦走路の稜線からは少し離れた、右手の尖った急峻な岩峰の頂上広場に数人の若者がいた。大同心のクライマーで遠くから見てもカラフルで楽しそうに見えた。少し離れた小同心にもクライマーがいた。
右に大同心、左に小同心、中央下に赤岳鉱泉
 横岳の岩稜帯に入ったら鎖場が次から次と連続してあり危険個所も多く、絶景をチラリと見ながら三点確保で慎重に進んだ。距離も相当長く2ヶ月前に縦走した剱岳を彷彿するものだった。
横岳岩稜帯
 しばらく進み横岳の標柱の前で写真を撮りあった。少し霧が晴れたので振り返ると辿って来た登山路が見えた。雄大で格好良かった。
 登山路そばのハイマツ付近を雷鳥かと思える野鳥が動き少し飛んだ。八ヶ岳には雷鳥はいないと聞いていたので撮影してみるとホシガラスだった。余り近くには来なかったものの進む度に違う個体が度々飛んできてハイマツ等の実を食べていた。
度々近くに来るホシガラス
 杣添尾根と交わる三又峰(2,825m)を過ぎて間もなく長い赤い鉄梯子を下った。22段もあった。それから先も鎖場が次から次と続いたが地蔵尾根と交わる地蔵の頭に到着、赤い帽子とエプロン姿の地蔵様があった。
厳しい岩場がまだまだ続く
霧の中から赤岳らしい山影
 霧が薄くなって目前に赤岳天望荘が見えた。しかし予約している宿舎は赤岳頂上山荘なのでここからの標高差178m、最後の急登が待っていた。
 九十九折の登山路を予想していたが全く違う直登だった。しかも長い岩場、相当な勾配で鎖が岩に這わせてあるが掴むと結構辛いので2本ストックに頼って慎重に一歩一歩登り詰めた。予定より1時間遅れて夕食時間直前に頂上山荘に着いた。あいにくの濃霧で期待していた赤岳頂上からの雲海と日没の素晴らしさは体験出来なかった。
 宿泊者も日曜日でかつ天候も悪いので多くなかった。夕食では諏訪市からの素敵なご夫妻と同じテーブルだったので色々話した。諏訪市は全てのアルプス、八ヶ岳、富士山にも近い、羨ましい限りだ。
 
赤岳天望荘から頂上までの岩場は急勾配
 まとめ

 黒百合ヒュッテを6時に出て絶好の登山日和の中を赤岳まで縦走出来た。日曜日だったので天狗岳は大賑わい、硫黄岳も相当の登山者だったが、横岳から赤岳の縦走の間は一人の登山者にも出会わなかった。あすはキレット、観音岳、青年小屋の予定でいたが強風の予報なので無理かも知れない。 
( 文・写真 福山 )
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