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紅葉と温泉を訪ねて 東北のんびり山旅(前 3)
日 時 平成21年10月2日〜10月17日 
メンバー 斉藤宗 斉藤滋 娘N(9日に合流) 
 10月9日(金)

  盛岡(14:15)〜 田沢湖町(15:15) 〜 (15:45)秋田駒8合目避難小屋(16:15) 〜 露天風呂水沢温泉(16:50)

 
 夜の内に台風は去ったようで穏やかな朝を迎える。昼前 Nと合流し丑年生まれで牛が大好きなN(牛は食べてはゆっくり休んでいるのが羨ましいと 言っている)を喜ばせようと小岩井農場に行く。いい年をして飽きもせず 子牛の牛舎を覗きこんでいる。
 時々雨がパラつくが せっかくなので 農場内にある数年前NHKの朝ドラ「どんと晴れ」で放送された一本桜を見に行く。 もちろん今は葉桜だが 確かにあの桜だと納得し写真も撮る。
一本桜と岩手山
 3日に亘り近辺をウロチョロした盛岡をいよいよ去ることになり スーパーで今晩の買出しをする。秋田駒ガ岳の麓にあるホテルの 予約を台風のためキャンセルしていたので 今夜の宿は未定だ。8合目にある避難小屋に可能性を求め田沢湖町を目指す。
 何年か前に発行された”山渓”に載っていた 秋田駒の見事な紅葉の写真を見てなんとしても自分の目で見たいとMは言っていた。 が実際着いて見ると雨模様のせいか写真とは雰囲気が随分と違う感じだ。明朝からマイカー規制が3日続くのでとりあえず 8合目の小屋に向かう。
 70近いカーブ(番号がミラーに付いている)でハンドルをきって登り続けようやく霧で何も見えない駐車場に到着。  8合目避難小屋は結構広くて立派だ。毛布まで備えてある。しかし管理人さんは通いで夜は不在になる。 管理人さんから今年の紅葉は早く なんと9月17・18日頃が最高だったと聞かされ ガクッ!そうか もう終わっていたのか・・・と やや期待はずれに感じた光景を納得する。(ここの紅葉は草紅葉が大きく影響するようだ)道理で登山者もほとんど見かけない。
 そのうち乳頭山の近くの千沼ガ原までピストンされたご夫婦が小屋に帰って来られ「霧でほとんど見えなかったけど良かった」と話される。 分かる気がする。3年前の夏 私達も乳頭山からここ秋田駒まで霧で何も見えない中縦走したけど 本当に楽しかったし歩けたという大きな喜びがあった。その時 悪天ながら無事秋田駒に到着して頬張ったオムスビの味は今も忘れられない。
 それにしてもさすが標高1300m近い避難小屋はとても寒い。 明日朝はかなり冷えそうだ。 最悪の場合は親子3人で車中泊か避難小屋泊まりを考えていたが今日は寒さを避けひとまず下ることにする。
 車中から田沢湖町の観光協会に電話し安く泊まれる宿の紹介を依頼 ”露天風呂水沢温泉”を紹介される。
 自炊専用の宿ということで幸い一人一泊3600円の部屋を予約出来たが 正直言って湯治客専門の古い建物のイメージが浮かび 期待は出来ないぞと思う・・・が着いてびっくり。新しい・モダン・自炊専用とあって広いキッチン(電気釜・レンジ・食器・調理器具・IHヒーター完備)で我が家の狭い台所とは大違い。普段めったに台所に立たないMもNも大張り切りで またたく間に晩御飯の出来上がりである。
露天風呂 水沢温泉
 生野菜のサラダ(道の駅で購入)・野菜たっぷりのすき焼き・新潟近くのSAで買っていた魚沼産の新米の炊きたてご飯。 久しぶりの三人揃ってのご飯にお酒もすすむ。隣あわせになった長期滞在中のご夫婦ご自慢の銘酒もご馳走になり楽しい夜となる。 また 宿の名に恥じない立派な露天風呂にNも大いに満足の様子だ。
 10月10日(土)
  秋田駒ガ岳  水沢温泉(6:10)〜 アルパコマクサ(6:30)〜(7:00)8合目(8:30)〜 男女岳(9:00)〜 馬の背 〜 横岳(10:10) 〜焼森 〜湯森山(11:15)〜 笹森山(12:00)〜(12:40)8合目(12:55)〜(13:20)アルパコマクサ 〜 盛岡〔Mars〕
 
5時起床。身支度を整え 昨夜作ったオムスビをレンジで温めポリラップと新聞紙に包み 保温バッグに入れる。  今日から3連休で秋田駒への一般車乗り入れは禁止なので アルパコマクサからバス利用となるため そこへ急いで向かう。予報では昼頃までは  どうにか持ちそうな天気だ。昨日とはうって変わって堂々たる山容を見せる秋田駒。Mも3度目にして初めて目にし感激ひとしおの様子である。  8合目登山口から登り始めて間もなく 足元の水溜りに氷が張っているのを見る。高度を上げて片倉展望地を過ぎると眼下に田沢湖が見え始める。 北東には冠雪の岩手山、北西にはきれいな稜線の森吉山が見える。
展望地からの田沢湖
阿弥陀池に沿って続く木道にも霜が下りていて 滑りそうで速く歩けない。
阿弥陀池沿いの木道を行く
気持ちいい〜! 一休み
 ひとまず池の畔の避難小屋に立ち寄り入って見る。懐かしい!3年前 オムスビを頬ばった思い出の小屋だ。 ここからは主峰の男女岳へはもう一登り。
青空の男女岳
 頂上からは、森吉山・岩手山は勿論・・・よく分からないが沢山の峰々が続き 360度の大展望である。中でも嬉しいのは 前回歩いたのに霧で 見えなかった乳頭山から手前に秋田駒へと続く長い縦走路がはっきりと見えること。
山頂にて記念写真
 満足してお腹が空いたので 山頂の風を避けながらオムスビを食べる。「あったかい!」「美味しい!」となかなか好評。 保温に一工夫した甲斐がある。
 阿弥陀池まで下り 往路の対岸を戻り気味に進み馬の背の尾根に乗る。名前の通りの痩せ尾根で岩場も現れ予想外の難路に苦戦するが Mは「あれが 小岳か。初めて見る」と特異な頂上を眺めている。
馬の背を登る
小岳・大焼砂を見下ろす
 続けて何年か前の夏に Mが歩いたコマクサの尾根・大焼砂の烈風の話(数十人のザックカバーや帽子が飛んでいった)を聞く。
 何とか横岳に到着し そのまま焼森山に向かう。  焼森のピークは草木が見当たらない黒々としたザレ地である。ここから8合目の登山口へ下ることも出来る。天気はまだ大丈夫 時間もある。  目の前は緑々と続く乳頭山への縦走路。「せめて 湯森山まで行ってみん」とMに提案 即 「いいよ」と快諾を得る。
横岳を下り焼森山に向かう
焼森の山頂にて
 数日前あんなに痛んだ右足首も 今日は別の足のように快調だ。縦走路両側の小木が切り倒され登路を覆っているのが歩きにくいが 贅沢は言えない。  作業して下さった方に感謝々々。
秋田駒を振り返って
 少し風が出て寒さを感じるが湯森山で早めの昼食を摂る。テルモスの湯で温まり元気回復。しかし残念ながら縦走路とはここでお別れ。 笹森山経由で8合目登山口へと向かう。12時40分8合目着 好接続のバスでアルパコマクサまで さらに下る。
下山途中 遥かに乳頭山を眺める
笹森山を下る。バックは湯森山
 今日もついている。名残を惜しみ振り返る秋田駒の稜線は もうスッポリと霧に包まれている。
 残念ながらあの”山渓”で紹介されたような鮮やかな紅葉を目にすることは出来なかった。遠く離れた地から紅葉のピークの予測は難しく 目的地が複数の場合なおさらだ。
 ここは潔く悔やんだりしないで 優しく青空で迎えてくれた秋田駒に感謝しよう。
秋田駒ガ岳 トラック図
 アルパコマクサで待っていたマイカーに帰り着き まずは今夜の宿探しを開始する。Mと2人なら 何処でもいいがNと合流後はそうもいかない。 昨夜の宿のキャンセル待ちに期待するもアウト。2,3カ所訪ねるがなかなか見つからない。そこでハタッと思い浮かんだのが 盛岡のMars。
 石鳥谷の道の駅で地元の方に教えて頂いた温泉施設である。2000円でお風呂に入れて休めて(泊まれて)よく利用しておられるとの事。 他にあても無いので訪ねて見ることにしてまたまた盛岡へ向かう。
 Marsは地元の方によく利用されている感じで家族連れが多い。施設内にお食事処もあり便利だ。このような温泉施設は初めての経験だが安いので助かる。
 お風呂で汗を流し溜まった3人分の洗濯を済ませ食事もして親子3人大広間のベッドで並んで休む。(眠る) 山小屋のことを思えば極楽々々。 石鳥谷の道の駅で何気なく「台風が来るからホテルに泊まる」と話した時 ここMarsを教えて下さった 地元の方のお顔が目に浮かぶ。
 沢山の人達にお世話になりながらの 東北の旅。感謝々々。
( 前半文・斉藤滋 )
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