HIKING RECORD 山行記録

HIKING RECORD

山行記録

アーカイブ

新人秋山合宿_八ヶ岳小同心クラック

日付2023/09/29
天候晴れ
メンバー江本(正)、田中、藤本
行程9/28 18:50小郡IC~(高速道路)~
9/29 4:30諏訪南IC~5:40赤岳山荘駐車場~6:20美濃戸登山口~8:30赤岳鉱泉山荘~テント設営~10:00赤岳鉱泉山荘~11:40大同心基部~12:10小同心クラック取付~14:00小同心の頭~15:10横岳~15:40大ダルミ(硫黄岳山荘)~16:10硫黄岳~17:30赤岳鉱泉山荘
9/30 6:30赤岳鉱泉山荘~8:40阿弥陀岳~10:20赤岳~11:50赤岳鉱泉山荘~テント撤収~13:00赤岳鉱泉山荘~14:40美濃戸登山口

新人のメニューとして、夏山合宿に続き、秋山合宿として八ヶ岳の小同心クラック登攀が計画された。当初、参加者5名で、3人と2人のチームで登攀する予定だったが、諸事情により参加者は3名となった。

 

28日の18時半、山口を出発。交代で夜通し運転をし、29日の4時半に諏訪南ICを出た。駐車場は、美濃戸口駐車場があるが、そこから2.5kmほど奥に入った赤岳山荘の駐車場に車を置くことにした。歩行時間が1時間ほど短縮できるが、段差が激しい凸凹道で、車の底を擦らないようにコース取りが難しい。その時点で夜が明けておらず、ライトで照らされた道をよく確認しながら車を進めた。

 

明るくなった5時半過ぎ、赤岳山荘の駐車場に到着。肌寒く上着を着込む。準備をしていると受付が始まったので、手続きをして3日分の駐車料金を支払った。赤岳山荘には登山届のポスト、有料のトイレがある。

 

6時18分、赤岳鉱泉山荘に向けて出発。緩やかな登りの林道や登山道を2時間ほど歩き、赤岳鉱泉山荘に到着。テントを設営した。

赤岳鉱泉テント場 快晴で大同心・小同心がよく見えた

9時半にテントの受付が開始。夕食を予約していたので一緒に支払いをする。2日分を払おうとしたが、1日毎に受付をして料金を支払うルールだった。夕飯のメニュー表を見るとなんと「ステーキ」。肉の日(29日)だからステーキかな、と言っていたことが現実となった(やったー!)

 

計画のとおり、小同心の取付きを偵察し、登攀できそうであれば登攀するということでテント場を出発。大同心沢出合の標識からロープを潜り大同心稜に入る。大同心稜の尾根道は夏山合宿で行った源次郎尾根の再来?と思うほど急斜面で、寝不足と登攀器具の重さでスピードが上がらない。途中現れたオコジョを見て少し元気が出た。

大同心沢出合の標識

 

寝不足の身にはツラいアプローチ

大同心基部に到着。大同心の麓を回り込むようにバンドをトラバースし、小同心取付きに向かう。ここが滑落しそうで一番怖かった。取付きと思われる場所から小同心を見上げるとぺツルのボルトが見え、ここが取り付きと確信した。時間は12時を回っていたが、岩場は貸し切り状態で順番待ちがなく、これから登攀しても日没前にテント場に戻れそうだ、ということで登攀することにした。寝不足で頭が少しクラクラしていたことが心配だったが、翌日もまたこの尾根を登ることを考えると、登ってしまいたい気持ちの方が強かった。

一番怖かったバンドのトラバース

ダブルロープで、リードは江本、セカンドは藤本、最後は田中の順に登攀する。高度感があるがホールドが沢山ある。ただし、細かい砂利を圧縮したような中に岩が挟まっているような岩質(地層)で、いつ岩が剥がれるか分からない。まず大丈夫そうな岩を選び、あまり負荷をかけないように登った。

1ピッチ目を登るリードの江本

事前の調査で、「チムニーにザックが引っ掛かるので気を付ける」「ステミングをしっかり」とアドバイスを受けていた。しかし、ザックはあまり引っ掛かることなく、ステミングをすることもなく、3ピッチ目を登り終え、小同心の頭に出た。

3ピッチ目の登攀

小同心の頭から横岳の麓まで歩きがあるので、クライミングシューズから登山靴に履き替える。ロープを出してもらい、横岳山頂までの1ピッチを登る。小同心よりホールドが少なく登山靴だったためか、このピッチが一番難しかった。登り終えるとすぐに横岳山頂に出る気持ちの良いコースだった。

小同心を登り終えて横岳を見上げる

 

横岳山頂への登攀

横岳山頂の到着は15時。硫黄岳を経由して赤岳鉱泉テント場に戻ることにした。硫黄岳からテント場への下りが長く感じたが、日没前の17時20分にテント場に戻ることができた。

横岳山頂部でのビレイ

2日目は、天気が下り坂になったため、午前中に阿弥陀岳と赤岳の縦走をした後、名残惜しいが一日予定を早めて下山し、帰路に着いた。

今回のトラック図

 

text藤本
photo田中、藤本