HIKING RECORD 山行記録

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韓国 仁寿峰クライミング『シュイナードB』

日付2024/04/22
天候曇り
メンバー林、高田、有松、椿
行程ホテル発06:00→タクシー移動→トソンサ広場→取り付き08:20→4p終了点09:45→耳岩10:45→耳岩にて休憩→懸垂下降開始11:50→懸垂下降→取り付きに降りる→トソンサ広場→カカオタクシーにてホテルに帰る

僕が山岳会に入ったころ、先輩から「韓国のインスボンのクライミングは良い」と聞いていたのをぼんやり覚えていた。

いつかは行ってみたいと頭の片隅において、今回実現にこぎつけることができた。

結論から言えば、インスボンは素晴らしいクライミングゲレンデで、韓国人は親切で、料理は僕の口にはちょっと微妙だけれども、韓国が好きになりました。

日本国内の交通費含め、費用は4日間こみこみ7万円ほど。頑張ればあと1~2万円は安くできそうな感じでしたので、ご参考まで。

 

【シュイナードB】

インスボンには数多くのルートが開かれているが、その中でも日本人にNo1人気というシュイナードBを登った。
パーティは、林&高田、有松&椿だ。
椿さんは先日山岳会に入会したばかりの新人ホヤホヤ。この日のため入念に練習を重ねた。

▲シュイナードBは、スラブ、クラック、チムニーから成る
▲1Pをリードする高田さん

1p目は、高田さんリード。5.7 35m
クラックをレイバックで登り、クラックが途絶えそうになったところからボルト沿いにスラブを登る。
グレードは5.7だが、スラブが辛すぎる・・・
薄いフレークが剥がれたような、2mmほどの細かなスタンスとホールドに体重を預けてじりじり登る。
朝一ということもあり、なかなかシビアな登攀となった。
高田さんナイスリードである。

 

▲2Pをリードする林

2p目は林リード。5.8 40m
グレード的には一番難しいピッチ。
一見、持ちやすそうなクラックが続いているように見えるが、手がかりはかなり限られる。
ほぼ手がかりが無い箇所をスメアでじりじりトラバース。難しいところはボルトが多いので安心だが、気が抜けない。
後半は湿ったクラックを登る所がホールドが遠く、苦労した。
他のルートのボルトが混在していてルート取りに迷ったが、なんとか正規ルートにいけた。

 

▲3P目をリードする高田さん
▲3P目はボルトが少なく緊張する(最初の1個だけだったような)
▲3p目終了点の高田さん
▲3pをフォローする林
▲2pをリードする椿さん

3p目は高田さんリード。5.7 25m
最初のトラバースが少し怖い。その後はクラックを直上していく。
難しくはないが、クラックがフレアー気味でカムが少し決まりにくいのでリードは緊張すると思う。
高度感抜群の小ハングを登りきると落ち着く。

 

▲4pチムニーをリードする林
▲チムニー上部から高田さんを撮る
▲4p上部はダブルクラック。面白かった
▲4pをフォローする高田さん

4pは林リード 5.7 45m
終了点からチムニーにトラバースするところが、支点がとれず緊張した。
チムニーに入ると、やや苔むしている事もあり、なんだか気持ち悪い。
ルートが長そうなのでカムを温存してしたが、最初のボルトが遠いので早めにカムで支点を取ったほうが良かった。

チムニーを抜けると、ダブルクラックが姿を現す。
僕の手には絶妙に狭いサイズ感で登りにくい。
最終的には、腕を目の前でXにしてハンドジャムをきかすと登りやすかった。

 

▲5pをリードする高田
▲5p耳岩直下となる終了点の高田さん
▲後ろに続く有松ペア

5pは、これまたチムニーから始まる。5.7 40m
さっきとは違い、最初の15mほどはプロテクションが全く取れない。
セカンドで登る林は、ザックがつっかえてチムニー内に入れず、いつ落ちても不思議ではない体勢でなんとか登った。
チムニーが終わり、プロテクションが取れるようになると簡単になり、耳岩直下に出る。

 

▲終了点にて

終了点に到着!
ここから、10bのスラブを登ってインスボン頂上に行くことも出来るが、懸垂して降りることにした。
この後、医大ルートにも登る予定だったが、まともに韓国旅行も出来てないので今日は山を下りて韓国を楽しむことで意見が合致。

▲ルンゼを懸垂下降した。

 

耳岩から2回の懸垂下降で取り付きまで降りられます。
マイナールールがあるようで、登っていた韓国パーティから「人の多い土日は、ここを懸垂下降してはいけないけど、平日は大丈夫」と教えて頂きました。

▲下山中に見つけたボルダー。とにかく岩が多い
▲トソンサ広場にて、タクシーを待つ。
▲広蔵市場にて

13時ごろホテルに到着。翌日は帰国なので、最後の韓国を楽しむ。
(もう3日目だというのに、まともに韓国旅行できていなかった!)

飲んで、食べて、笑って、陽気な韓国人と話して・・・楽しすぎましたね!

 

まだまだ開拓できる韓国クライミング。
昔ほど気楽に行けるレートではなくなってきたけれど、ぜひともまた訪れたい。

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photo高田、林、椿