HIKING RECORD 山行記録

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【三重県・御在所】中尾根クライミング

日付2024/09/07
天候晴れ
メンバー有松 林 高田 長弘 江本(直) 会員外(s)
行程2日目
藤内小屋7:00 〜中尾根P4取り付き8:00〜クライミング開始8:40〜P2終了13:00〜下山開始14:00〜藤内小屋14:40

前日の前尾根を登り、2日目はステップアップとして中尾根に挑戦です。前夜飲み過ぎのメンバーからは、スタート前から“もう下山して温泉入って帰ろっか?”などと二日目朝のお決まりのセリフも出ていたが、気持ちはきっと今から出会う壁にウキウキ、ワクワク、そしてムカムカ、していたに違いない。

中尾根はP4 からなる6ピッチで登るマルチだ。パーティーはアミダクジで決まった 有松&S  林&長弘 高田&江本の3パーティ。余分な荷物は小屋に置かせていただき、各パーティ ザック一つ、ダブルロープ2本、アブミ、登攀道具、連日の暑さを考慮して十分な水分(結果的に中尾根は日があまり当たらず楽だった)。

 

アプローチで前方に見えるモンキーフェイス

藤内小屋の朝食は6時と決まっているので食後のコーヒーのサービスも受けて7時前に出発。中尾根へのアプローチは分かりにくい。まだ人のいない一の壁を横目に、1ルンゼ右俣を横断、笹が命綱!とばかりにつかみ、クライミングじゃん!と言わんばかりの岩を超え、P4 の取り付きに到着。アプローチシューズと余計な物をデポして登攀開始。自分ら(高田&江本)は最後のスタート。

1P 目高田、クラック内にホールドがありフェイスにも足が置け上部チョックストーンを超えて終了。ベテラン高田はサクっとクリア。

1p目

2P 江本、出だしに苦労し、一段あがってカムをとりホットする。その後は2、3手でガバになり楽になる。終了点から3P取り付きまでクライムダウン。

2p 目 リード長弘とお茶目なビレー林

3P 高田、ツルム。クラックに沿って中々厳しい。途中古いハーケンもある。クラックをズリッ、ズリッと芋虫のように登る高田。自分は結構苦労して最後は行き詰まり体を外に出して登った。ここからP2のコルまで懸垂。

3P目 最後が狭い

4P 江本、オニギリ。ダイレクトルートを出だしアブミを使い登る。前のパーティーがアブミと2ピン目にお助けヒモを残していてくれる〜! アブミに立ちこみフィフィにも助けられて、キラキラ輝くお助けヒモをゲット! ありがとうございます(涙)。フェースに立ちこめれば左上するクラックを目指す。クラックに手が届けば小さなカムをセットして左上する、ピンもあって後は楽になる。

4P目 左上する。
4p 目の終了点にSと江本。向こうには先程懸垂してきたツルム

5P 高田、前半は快適に登って行く、最後逆くの字状その通りに上がって終了してロープアップだが、ロープアップの際ダブルの一本が逆くの字の岩でスタック!上では何やらメンバーが話し合い、懸垂下降用ロープをセットし有ちゃんが降りながらスタックを解消してくれる事になる。そうしてトラブル解消し自分は快適に登らせてもらう。

5P目 懸垂下降している有松と登る江本 確保する高田

登りきった所で、次のp1 の最後のピッチは?と聞くと「今登ったとこがp1だよ」とか「江本さん以外皆んな登ったので降ります」とか訳分からん事言うメンバーに「ハイハイ」と従う。(その日宇部まで帰る事を考えると、タイム的に切り上げで正解でした)

下降開始、P2から懸垂2回、P4のスタート地点は見えないが、少し回り込むと荷物をデポしたP4取り付き地点に着く。

2回目懸垂中
懸垂を終えて、ホッとひと息

荷物ガチャを整理して下山、来る時より無駄無くルートを取るが一の壁までは緊張して降りる。一の壁には数組のパーティーが登っていた。前尾根にも何パーティーかいたし、まだ暑いけど皆んなクライミングが好きなんだなあ。今回中尾根は自分達3パーティだけだったのでゆっくり楽しめました。ベストシーズンはこうはいかないかな。

一の壁

藤内小屋までは昨日の下山より体が楽でした。昨夜の快適睡眠と小屋の美味しい食事のお陰、中尾根は日陰も多いのが良かったですが、その分なんとなくクラック内がヌメってるようなイメージでした。

小屋に着き冷たい飲み物で喉を潤し荷物を整理し、お世話になった藤内小屋の方にお礼を言って、駐車場までもうひと歩き。テント泊もいいけど、小屋で色々な話も聞けて楽しかったなあ。お風呂も!しかし気をつけないといけないのは宿泊帳に宇部山岳会と残るので、あくまでも品位を落とさない言動を!その辺りはギリギリの線を保ちよく頑張りました。

下山後は、車でオシャレな街並みを走り片岡温泉“アクアイグニス“入場料800円(土日)でサッパリしました。「まるで八ヶ岳?でも三重県(笑)」と誰かが。山口県が言うな!ですが、昨晩「山口県?通過点でしかないわ(笑)」と関西風ツッコミ入れられたので(笑) 。いやいや三重県はいい所です。

御在所は前尾根、中尾根、マルチに必要な要素がはいっていていい練習になりました。そして藤内小屋の暖かいもてなしに感謝です。楽しい2日間でした。今回も反省点を踏み締めて次に繋げます。

メンバーに感謝

そしてこれを共有出来る素晴らしい仲間にも感謝です。

text江本(直)
photo有松、林、高田、長弘