HIKING RECORD 山行記録
HIKING RECORD
山行記録
槍ヶ岳(槍沢・山スキー)
日付 | 2025/04/29 |
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天候 | 4/29:曇り時々雪、4/30:晴れ、5/1:晴れ |
メンバー | 高田、佐々木、江本(直)、大石、会員外1名 |
行程 | ◆1日目(4/29) 上高地7:45発~明神9:00~徳沢10:00~横尾11:00~槍沢ロッジ14:00 ◆2日目(4/30) 槍沢ロッヂ5:00発~ババ平6:00~殺生ヒュッテ9:00~槍ヶ岳山荘10:30~槍ヶ 岳山頂11:30~槍ヶ岳山荘13:00発~殺生ヒュッテ13:30~ババ平15:00~槍沢ロ ッジ15:20 ◆3日目(5/1) 槍沢ロッジ6:00発~横尾8:45~徳沢10:00~明神11:00~上高地11:50 |

あかんだな駐車場に到着後、バスで移動し上高地から入山した。この日の上高地は-3℃程とこの時期にしては寒く、寒い風が吹く中、雪が散らついていた。スキーブーツを嵌めたスキー板をシートラーゲンし、行動開始。スキーブーツまで背負うのは初体験であった。背負い始めは意外とそれ程の重さでもないと思ったが、河童橋を少し過ぎると、重さで早くも肩が痛くなり始めた。先は長いので、時より重さのかかる箇所を変えて耐えながら、焦らず進んだ。

横尾より先は道に雪があり、横尾山荘でアプローチシューズからスキーブーツへ履き替えた。道はここからようやく登山道らしくなってきた。


その後、川沿いの登山道を進んだ。途中、登山道が崩落している箇所があり、注意して進んだ。

14時頃には槍沢ロッヂへ到着した。この日は気温が低く、ロッヂ内も寒かったが、風呂に入ることができ、温まることができた。夕飯もおいしく、特に味噌汁が良かった。翌朝の出発は早いので、早めに就寝した。

翌朝、持参したパンで朝食とし、槍沢ロッヂを5時出て、槍ヶ岳を目指した。ババ平まではシートラーゲンで進み、ババ平でようやく、これまでの道中ではただの重りとなっていたスキーを履いて進むことができた。朝日で照らされる稜線が美しかった。

次第に斜度のある斜面となり、クトーを装着し、シールで登った。気温は上がってきているはずだが、雪がまだ固めだった。

やがて槍ヶ岳の頂上が見え始めた。

殺生ヒュッテより先の山頂直下の急登はアイゼンを装着し、シートラーゲンで進んだ。やはり標高が高く空気が薄いのか、直ぐ息が上がるので、息を整えながら休み休み進んだ。

槍ヶ岳山荘の前で休憩後、アイゼン、ピッケルを装備し、高田、大石、会員外Fの三名で槍ヶ岳山頂への登攀を開始した。夏に登った経験はあるものの、スキーブーツでの登りに若干の不安があり、慎重に進んだ。設置された鎖はほとんど使用できたが、一部、急斜面の岩に雪が着いて鎖が埋もれた場所があり、アイゼン、ピッケルを効かせ慎重に登った。

最後の梯子を慎重に登り、山頂に到着した。その後慎重に下った。やはりロープ無しでの岩登りには恐怖心があり、槍ヶ岳山荘まで無事降りた時にはとても安堵した。今回、山スキー用の10本爪のアイゼンではなく、重くても12本爪の方を持参しておいて正解だったかもしれない。

槍ヶ岳山荘前で集合写真を撮った後、いよいよスキー滑降を開始した。


山頂直下は斜度が大きいので、慎重に滑った。




これ程広大な斜面を滑るのは初めてで、とても気持ちが良かった。大曲りの上付近まで非常に気持ち良いザラメの滑りを堪能できた。ただ、前日に積もった新雪部分はストップ雪で、入るとつんのめるため、やや褐色がかった古い雪の部分をなるべく選んで滑った。

ババ平の少し上部には、登りの際には無かった雪崩の跡が何か所もあった。通過時に雪崩が起きることを考えると恐ろしく、急いで通過した。その後、15時半前に槍沢ロッヂへ無事到着した。槍沢ロッヂでは、高田らが3月に大山での山スキーを共にした、愛媛の山岳会のNさんが来ており、話をすることができた。

最終日は小屋の朝食を頂き、6時頃に槍沢ロッヂを出発した。出発時には、念のためアイゼンを装着した。横尾の手前では、往路とやや違う所を歩いたためか、往路には無かった悪路を通過した。その後12時前には上高地へ無事到着した。下山後は平湯の温泉を楽しんだ。今回、天気に恵まれ、大きなトラブルもなく、また連休の中日のためか大した混雑もなく、充実した山行となった。綿密な計画を立てて頂いた高田、佐々木をはじめ、色々とお世話になったメンバーの皆さんに感謝致します。
text | 大石 |
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photo | 高田、佐々木、F氏、大石 |