HIKING RECORD 山行記録

HIKING RECORD

山行記録

アーカイブ

甲川報告書

日付2025/08/31
天候晴れ
メンバー林、長弘、江本、渉、森下、白尾
行程鶯橋7:15〜入渓7:30〜〜天王滝8:30〜二条の滝10:10〜冑滝12:20〜脱渓14:40〜駐車場16:30

今シーズン来てみたかった甲川へ。
前日の夜、山口を出発し朝7時半頃に鶯橋より入渓。
大山山系の沢は初めてのメンバーばかりで自分も少し緊張していたが水に入るとすぐ沢スイッチに切り替わり遡行開始!

鶯橋より入渓

入渓してしばらくは準備運動には丁度いいゴーロ歩きが続く。

写真2

しばらく行くと3連釜の滝が現れる。

左岸に残置ロープがあり。
写真4

次の滝には大きな流木にかかっており釘でステップが打ってあり渡りやすくなっていた。自分は右岸のスラブを林ショルダーで抜けた。残りのメンバーは順番に流木を伝っていく。

流木の橋が掛かっている。
釘で滑り止めのステップが打ってある。
皆「怖い!怖い!」と楽しそうに渡っていた。(そう見えただけ?)

しばらく行くと立派な天王滝が目の前に現れる。登りたい衝動を抑えつつ先へ。このあたりから水の冷たさで体が震え始める。甲川の洗礼を受けつつ水中で止まると寒いので先行してスリングで後続を引き上げ。

天王滝、今回は見るだけ。
この日はお助けスリングが大活躍。

この後も滝が続き、水の冷たさに段々と皆体力を奪われていた。要所要所で行動食と白湯でカロリー補給したが追いつかず遡行スピードの重要さを改めて感じた。

写真10
写真11

この先の足払いの滝で後続の2人パーティに追い抜いてもらう。先行の方がロープで上手いことパートナーを確保していたのを見て大変参考にさせていただいた。

次に自分が先行してスリングでフィックスを張り後続を確保。唯一のフェルトソールの江本はフリクションが弱く中々苦労している様子だった。
この後リーダー林がロープを張り後続を順番に登らせて行った。

林が先行してメンバーを引き上げ。
写真13

休憩を挟みながら進みますが谷が深いうえにあいにくの曇り空で日が届かずなかなか体温が上がらず。
水に浸かるのが段々辛くなってきたので先を急ぐ。
下ノ廊下が終わりしばらくはゴーロ帯が続く。

時折吹く暖かい風に癒されながら中ノ滝が現れる。

写真14

最初滝は右岸から取り付きスラブを上がった。
ここでもスリングで確保。
その後残置ハーケンに導かれロープをフィックス。

写真15

そして冑滝が現れる。

写真16

ここは右の水流の少ない方に取り付いた。
ガバと頼りないフリクションでナッツとカムで支点を取る。
中々のヌメリ具合で後続もだいぶ苦労したようだ。

ここで想像以上に時間を喰ってしまったため
脱渓の時刻を考えエスケープすることに。

しばらくすると雨も降り始めた。

そのうちピンクテープとケルンを発見。

今回はここで脱渓することに。

エスケープを開始すると途端に雨も本降りに。
雷も鳴り出しナイスタイミングでの脱渓だった。

雷が鳴るなか林道へと上がる。

車道へ出ると雨も止み、林が先行して回収してくれた車で帰路についた。

まとめ
憧れの甲川を遡行できたことは大変素晴らしい経験になった。想像以上に水が冷たく、沢の厳しさをまた違う意味で感じることができた。

今回は会の沢合宿ということでメンバーそれぞれ課題の見えた山行だったのではないかと思う。

text長弘
photo林 長弘 白尾 森下